翻訳の価値
● 翻訳の価値についてカナダの一著述家は次のように述べました。「何々という本の価値を正しく評価するにはそれを原語で読まねばならない,と知識人が言うのを耳にするのは珍しくないが,ラルフ・ウォルドー・エマーソンは次のように書いている。『どんな本であれ,真の見識や広範な人間感情など,著作の中の真に最善の事柄は翻訳可能である』」。この点を証明するものとして,この著述家は最も多くの言語に翻訳された本である聖書に言及し,こう付け加えました。「聖書ほどに大変革をもたらす影響を及ぼした,あるいはそのような世界的な規模の効果を及ぼした本はない……あらゆる人種の人々はそれら翻訳された聖書を通して戦争,不道徳,犯罪,青少年の非行,人種また宗教上の偏見,無神論,絶望感など世界を悩ましている種々の大問題に対する答えを見いだしているのである」。