ストレスは心臓に悪い
● 米国では,毎年,10万人につき平均378人の人が心臓発作で死んでいます。米国は世界で心臓病による死亡率の非常に高い国の一つです。それとは対照的に,日本に住む男性の場合,この死亡率は四分の一以下です。長い間,アメリカ人の脂肪分の多い食生活が主な原因と考えられてきましたが,ストレスもそれに劣らず重要な要因であることを示す証拠が増大しています。米国に住む幾千人もの日本人男性を対象に行なわれた10年間の研究の結果,脂肪分を多く取っていても,家庭や社会で個人の地位を認めることが強調される伝統的な日本式の生活を続ける男性の間では,心臓発作の目立った増加のないことが明らかになりました。しかし,米国に住む日本人の男性でも,攻撃的で競争心の強いアメリカ人男性の特性に倣う人は,心臓発作を起こす可能性が五倍も多くなっています。