手の込んだ防壁
◆ 伝えられたところによれば,東ドイツでは国境の新しい防壁の約三分の二が完成を見た。この防壁は,第二次世界大戦後に行なわれたドイツ分割以来国境沿いに築かれた四番目の防壁になる。完成の暁には,それはバルチック海からチェコスロバキアまで1,448㌔㍍に及ぶ防壁となる。国境から約9㍍の地点に高さ約2.7㍍の鉄条網があり,その鉄条網は地面から1㍍の深さまで埋め込まれ,鉄条網を支えるコンクリートの柱には地雷が仕掛けられている。また,鉄条網の外側には幅約4.5㍍のみぞがあって,人がトラックその他の乗物で防壁を通り抜けられないようにしてある。次いで,東ドイツ国境警備隊員が足跡やわだちを発見できるよう,柔らかく耕した細長い地帯が設けられている。最後に鉄条網と平行して二本のコンクリート地帯がある。そこは兵士が行進したり,自動車に乗った巡視隊が通ったりすることができるようになっている。この防壁のもう一つの特色はコンクリート製の望楼で,そこには機関銃を備えた監視所がある。この防壁網に要した費用は1㌔㍍につき約1億2,450万円と見積もられている。「先の防壁と同様,これもアメリカ人や西ドイツ人を入れないようにすることより,東ドイツ人を出さないようにすることを意図したものである」,とニューヨーク・タイムズ紙は述べている。