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目ざめよ! 1982
目82 11/22 23–24ページ

「息子はかわいい男の子になるんです」

生まれた子供が時を経ずして死ぬことを知らされるという悲しみに遭ったとき,親はどうするでしょうか。どうすることもできない事柄に遭遇した苦しみを和らげるものが何かありますか。

そのような状況に置かれたある家族の示した反応を,母親は次のように語っています。

「息子が死んだとき,知り合いのある人は,『神様のおぼしめしだったんですね』と言いました。聖書の神はこのようなことが起こるのを決して望んでおられませんと答えることができたのは,私たちにとって本当にうれしいことでした。死と苦しみは,神が人類に対して本来意図しておられた事柄に決して含まれてはおらず,人間家族の最初の親が創造者の賢明な指導を無視することを選んだ結果もたらされたものです。

「物理的な法則と同様,道徳的な法も,破れば必ずその報いを受けます。ですから,ローマ 5章12節で聖書が述べている通り,『一人の人を通して罪が世に入り,罪を通して死が入り,こうして死(は),すべての人が罪をおかしたがゆえにすべての人に広が(りました)』。アダムとエバは不従順によって完全性を失ったため,それを子供たちに伝えることができませんでした。ですからわたしたちはみな不完全性を受け継ぎ,その結果,多くの痛みや悲しみ,苦しみや死があるのです。4年にわたる難しい期間中に主人と私が気を確かに保つ上で,こうした事柄すべての理由を知っていたことはたいへん助けになりました。

「私たちのかわいい息子についてお話しいたしましょう。サシャは1975年10月に生まれました。サシャは予定日より5週間早く生まれましたが,まずまず丈夫そうに見えました。私たち夫婦はたちまち息子が好きになりました。医師たちはサシャのことを幾分心配している様子でした。しかし,小児科医から,サシャが痙性麻痺であることを初めて知らされたのは,サシャが3か月になってからのことでした。息子は,筋肉が硬直する脳性麻痺の一種にかかっているというのです。

「生後6か月になるまでに,サシャの問題は容易ならないものであることが分かりました。サシャは口以外,体のどの部分もほとんど制御できず,頭をもたげたり,座ったり,手で何かをつかんだりすることもできませんでした。ほほえむことも,言葉を学んでいる赤ん坊なら大抵発する意味の分からない小さな声を出すこともサシャにとって大変難しかったのです。また,物をのみ込む際に使う筋肉を制御することも困難だったので,すぐにのどを詰まらせたり,食べた物をすっかり戻したりしました。でも,十分に注意し,辛抱強く行なえば,大抵は何とか物をのみ込ませることができました。けれども,最も悪いことに,息子は目も見えないらしいということが分かったのです。

「言うまでもなく,毎日は私たちにとって大変つらいものでした。しかし幼い息子にとってはなおさらそうでした。私たちと同様,息子も自分の体が利かないことに欲求不満を感じていたに違いないと思います。最初の数か月間,息子はほとんど四六時中泣いていました。いえ,そのように見えただけかもしれません。しかし私たちは,息子にとって施設にいるより家で私たちと一緒にいる方がよいと考えました。それは間違っていなかったと今確信しています。聖書は,『愛は決して絶えません』と述べています。(コリント第一 13:8)私たちはこれが真理であることを確かに知りました。エホバやクリスチャン兄弟姉妹たちの愛は,多くのつらい状況を切り抜ける際に私たちの支えになり,幼い息子に対する私たちの愛は,生きる理由を息子に与え,生きる目的がほかに何もないように見えるときにも生き続けるよう息子を助けました。

「満1歳になるまでに,息子は私たちに向かって笑うようになりました。私たちはどんなにうれしかったことでしょう! 泣く以外に息子が私たちと意志を通わせる方法は事実上全くなかったので,それは私たちにとって非常に大切な意味がありました。

「私たちは息子がどの程度理解できるか全く分かりませんでしたが,伝える事柄の幾らかでも息子に分かってもらえることを願いながら,簡単な方法で物事を説明するように努めました。例えば,雷,花,鳥のさえずり,私たちがしていること,その理由などを説明しようとしました。また,口さえきけたら息子が尋ねるだろうと思える事柄に答えるようにしました。

「しかし私たちはサシャが霊的な事柄を認識するのを助けるよう特に努力しました。私はよく次のように言ったものです。『エホバはわたしたちみんなのお父さんなのよ。パパとママがあなたを愛しているように,エホバもわたしたちみんなを愛してくださっているのよ。エホバはだれかが病気になったり傷付いたりするのを望んではおられないの。それで,もうじきエホバはすべてを現在よりもはるかに良い状態にしてくださるわ。その時には,あなたはもう病気にかからないし,自分でお座りができるし,おもちゃで遊べるのよ。見ることも歩くことも話すことも,ほかの子供たちがしていることはみんなできるようになるわ。ほかの子と一緒に遊ぶことも,すばらしい事柄をいろいろ学ぶこともできるのよ』。

「私たちは,イエス・キリストが祈るようにと私たちに教えられた王国の支配の下でこうした事柄が実現することを確信していたので,これらのことを息子に話すことができました。(マタイ 6:10)私たちは,聖書の啓示 21章4節に次のようなすばらしい約束が書かれていることを知っていました。『また神は彼らの目からすべての涙をぬぐい去ってくださり,もはや死はなく,嘆きも叫びも苦痛ももはやない。以前のものは過ぎ去ったのである』。私たちはまた,たとえ死が私たちを引き離しても,『義者と不義者との復活がある』ということを知っていました。―使徒 24:15。

「私たちはサシャがほかの病気にかからないようにできるだけ努力しましたが,そのかいなく,サシャは肺炎になり,その後他の様々な問題を抱えました。そして次第にやせて,弱ってゆき,3歳の時には体重が6㌔800㌘に満たない状態でした。幼い息子は雄々しくも,生き続けるために奮闘し,私たちからしてもらうことに対して常に感謝を示しました。死ぬ二,三時間前でさえ力を振り絞って大きなほほえみを浮かべ,小さくため息をつきました。それは,どんな詩人よりも雄弁に,『ぼくはお父さんとお母さんを愛しています』ということを伝えるものでした。

「サシャが死ぬ二,三週間前,病院にいたときに,以前特にサシャに親切にしてくれた看護婦さんの一人が,善意から,『サシャは天使になるんですよ』と言ってくれました。私はこう答えました。『いいえ,息子はかわいい男の子になるんです。木に登ったり,ちょうちょうを追い掛けたり,花を摘んだり,幼い男の子が普通にすること全部が行なえるようになるんです。「あなたの王国が来ますように。あなたのご意志が天におけると同じように,地上においてもなされますように」と祈るときに私たちが願い求めているのは,そのことなんです」。(マタイ 6:10)』。―寄稿。

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