北ボルネオにて
人口が非常にすくないこの植民地にいる兄弟達を,訪問するために,巡回の僕は,飛行機や船を使って旅行し,時にはカヌーをこがなければならぬ場合もあります。森林で働く人達の飯場に近い或る村に,巡回の僕が着いた時,「その地を訪ねた最初の宗教奉仕者」という事で,いわゆる「クリスチャン」に成って間もない一人の中国人は,彼を家に迎えて歓迎しました。この中国人は,聖書に大変興味を持っていて,沢山の質問をしました。彼はどうしたらキリスト教の教えをその地にひろめる事が出来るか,という事に,特に関心をいだいていました。巡回の僕が去った後,彼は色々な出版物の助けに依って,熱心に聖書を研究し始めました。その結果,真のキリスト教の教えに気がつき,他の人達と共に良いたよりを分け合うために,楽園の本10冊を協会に注文し,更に雑誌の定期的な注文もしました。その年の終りには,雑誌の注文も毎号100冊にふやし,今では,宣教奉仕のための制度的な訓練をうけるため,熱心に毎年の巡回の僕の訪問を待っています。―1962年のエホバの証者の年鑑より