牧師と「ものみの塔」
● オーストラリアのエホバの証人の一婦人がある日,家から家の伝道で若い主婦と話していたところ,一人の牧師がはいってきました。それは明らかにその家族の属している教区牧師でした。その主婦はあざけるような口調で,「ほら,この婦人はエホバの証人ですよ」と告げました。婦人の奉仕者はほほえみさえ浮かべて牧師に会釈し,こう話しました。「神の奉仕者として確かにあなたも聖書を愛していられることと思いますが,ここに,聖書をさらに深く理解できるよう人々を助けるすばらしい雑誌があります」。すると牧師は静かに答えました。「そうですか。もし最新号でしたら,わたしがいただきましょう。実は以前の雑誌をみな読みましたが,説教をするのに大変役だっているのです」。その主婦はこの話を聞いて,すっかり恐縮してしまいました。どんな状況の下でも勇気を出し,心を強くし,エホバの霊により頼むことがいかに必要かをこの経験は確かに示しています。
― エホバの証人の1968年度年鑑より