アフリカでの良いたよりを宣べ伝える業
● アフリカのボルタ地区でのこと,「王国ニュース」の冊子を配るよう割り当てられたある伝道者は,冊子を配る場所として遠方の幾つかの村を選びました。ところが,全部の場所を巡って配るには,冊子の数は足りないことに気づきました。そこで,自分では行けない村々の長老あるいは酋長たちに冊子を一部ずつ郵送しました。その封筒の表にはエウェ語で「重大なお知らせ」と記し,また冊子の1ページの下欄には,「どうか,老若を問わず,ご家族全員を集めて,この冊子を皆さんに読んで聞かせてください。これは重大な音信です」と書いておきました。ある村では,酋長が村の人々全員を集め,出席者全員に向かって自分の孫にその冊子を読ませました。そして,聖句が指摘されるたびに,別の人が聖書を開いて,それぞれの聖句を大声で読みました。世界の危機に関するその知らせ全部が読まれるのを聞いた人々は皆,当惑させられました。というのは,冊子の中で提起されている疑問にだれ一人として満足のゆく答えを述べられなかったからです。そこで,その村の代表者が一人派遣されて伝道者に会い,自分たちはもっと学びたいので村に来てほしいと願い出ました。そのとおりにするよう取り計らうのは,その会衆にとって何という喜びだったでしょう。―「エホバの証人の1975年の年鑑」より。