『黄金律』を適用する
イエスはその有名な山上の垂訓の中で,「それゆえ,自分にして欲しいと思うことはみな,同じように人にもしなければなりません」と言われました。(マタイ 7:12)この良い助言を適用すると,関係者すべてに喜びがもたらされます。ものみの塔協会に寄せられた次の手紙の中に,その一例が見られます。
「最近,私は車で銀行へ出かける時,うっかりして車の屋根に重要な書類を置いたまま発進してしまい,その書類をなくしてしまいました。……その大きな封筒が見つからなかったとしたら,あちこちに電話をしたり,手紙を書いたりしなければならないので,手間取って不便な思いをし,費用もかさんだことでしょう。ところが,封筒を捜しながら来た道を引き返して自宅へ戻ってみると,小柄で魅力的な婦人が,書類を手にしてにこにこしながら玄関の所に立っておられました。
「― 夫人は書類が私の車から滑り落ちて散らばったのを見て,車の往来が切れるとすぐ道路わきに車を止め,それを拾い集めてくださったのです。その親切と迅速な行動は困っていた私にとって本当にありがたいことでした。それで,翌日か翌々日,同夫人に感謝状と50㌦分の小切手を送りましたが,結局は送り返されてしまいました。夫人は,クリスチャンのなすべきことをしたにすぎないと感じておられるのです。夫人はエホバの証人ですので,同封の50㌦の小切手を彼女の名前で,貴協会が何かの役に立ててくださればと思います
敬具」。