道徳の崩壊の指標となるもの
悪化の一途をたどる今日の道徳の崩壊の原因として,社会学者たちはさまざまな事柄を挙げます。ところが,19世紀の聖書学者であるカニンガム・ギーキーはその責任を何に帰すべきかを極めて的確に指摘しました。「国の宗教の性格がその国の健全さと活力の指標となるということは永遠の真理である」ことを鋭く看破したのです。興味深いことに,聖書は偽りの宗教を娼婦として描いており,その額には正体を明らかにする「大いなるバビロン」という名が付されています。また,その手には,嫌悪すべきものと彼女の淫行の汚れたものとで満ちた黄金の杯があります。今日の破滅的な不道徳とはなはだしく邪悪な事柄の真の指標となっているのは明らかに,このバビロン的な偽りの宗教の性質です。―啓示 17:1,2,4,5,15。