新しいブロシュアーを用いて研究を始める
1 1986奉仕年度の最後を飾る「神の平和」地域大会において,わたしたちはエホバから格別な贈り物を受け取りました。それは表紙に美しい楽園の絵のある,「見よ! わたしはすべてのものを新しくする」と題するブロシュアーです。これはまさにわたしたちの必要を満たすものです。しかも美しい装丁と充実した内容に改訂された今,野外において用いやすい「道具」として愛用されることでしょう。詩編作者が65編11節で述べた言葉は,そのままわたしたちの気持ちを言い表わすものです。「あなたはご自分の善良さをもって年に冠を授けられました。あなたの通り道は肥えたもので滴ります」。
2 「見よ!」の小冊子が初めて発表されたのは1959年のことでしたが,以来この小冊子は研究を取り決め,人々を真理に導く上で大きな役割を果たしてきました。とりわけ野外の第一線で働いてきた宣教者や開拓者にとっては,聖書になじみの薄い人々を教えるのに,この小冊子はきわめて貴重な存在でした。では今回,再びすばらしい贈り物を手にしたわたしたちは,どのようにエホバへの感謝を表わすことができるでしょうか。
3 まずブロシュアーの内容を徹底的に研究し,その情報に精通するようお勧めしたいと思います。特に家族全員またパートナー同士で学ぶことには多くの益があります。その際,どんな点に注目できるでしょうか。初めに最新の情報が何かを確かめてください。目新しい例えがありますか。さし絵は論点を正しく理解したり視覚に訴えるものとしてどのように役立ちますか。「悪い事柄 ― なぜ神はその存在を許しておられるか」という新たに挿入された副見出しに気づかれましたか。また「楽園に入るための教育」の部分は内容が新しくなり,ブロシュアーを研究し終えたならすぐに『永遠に生きる』の本に移行し,研究を継続するよう自然な仕方で勧めるものとなっています。
4 ブロシュアーの内容は,聖書に基づく積極的な音信で満ちています。それは心の正しい人々に地上の楽園の希望を知らせ,神の約束の真実性を聖書から論じ,楽園に入るための教育を受けるよう訴えるものです。話し合いが進むにつれ,正直で霊的な必要を自覚する人は,聖書が人間の知恵の所産ではなく,神のお考えから出た特別の書物であることを知るようになります。次いで,聖書の真理が人の心の琴線にふれ,続いて神がその人の成長を導くことになります。(ペテロ第一 2:2)それで副見出しごとの要点を把握し,参照聖句の意味と正しい適用を理解した上で研究司会に臨むようにしましょう。
5 次にすべての奉仕者は,この手引き書を最大限に活用することに心掛けるべきです。神は,「だれでも望む者は命の水を価なくして受け」るよう人々を招いておられます。(啓示 22:17)やがて,わたしたちはこの手引き書全体に精通し,副見出しごとの音信を自由自在に活用できるようになることでしょう。さらにこの手引き書があらゆる種類の人々に訴えるものとなるよう工夫されていることにお気づきでしたか。大版で,漢字には振り仮名が付けられ,適切なさし絵もあり,その内容は大変分かりやすいものです。それで,若い人やお年寄りを含めすべての人に積極的に聖書の音信を無償で調べてみるよう勧めてください。
6 では,どのように新しい研究を取り決めることができますか。次のように会話を始めることができます。「人間社会を取り巻く環境は日増しに悪化し,人々は地球のどこに住んでいても,憎しみ,貧困,不公正や悪のために苦しんでいます。ところでこの表紙の美しい絵をご覧ください。まもなくこの絵のような平和で喜びに満ちる新しい時代が訪れようとしています。これは苦しむ人々にとって真に福音と呼べるものではないでしょうか。聖書はこの絵のような状態を楽園と呼んでおり,人によってではなく,地球と人類の創造者によってもたらされることを述べています。それであなたやご家族に,全地が平和な楽園になるという確かな見込みについてぜひ知っていただきたいと思います。数分のお時間をいただけるなら,1節の内容を簡単にご説明したいと思います」。奉仕者が節を読み,欄外の聖句を調べ,事情が許せば2節に進むこともできます。
7 次回の再訪問については,ごく自然に次のように述べてください。「このすばらしい希望を確かめるため,もっと多くのことを知りたいと思われることでしょう。一人でお読みになることもできますが,初めての方のために喜んでもう一度伺いご説明したいと思います」。このように基本的には1節から4節,あとは副見出しごとに各節を討議してゆきますが,家の人の関心に応じ,どの副見出しから話し合いを始めてもかまいません。お気づきのように各ページの下にある質問は論点に的をしぼった,より具体的なものとなっているため,話し合いを進めてゆく上で大いに役立つものと思います。
8 イエスはマタイ 9章36節から38節の中で,収穫のための働き人について語られましたが,確かに「働き人」つまり『教える者』は大いに必要とされています。そしてエホバはふさわしい時期に真に必要としていたものを備えてくださったので,わたしたちはみな教える者となることを目指すべきでしょう。では新奉仕年度を迎えた今,「見よ! わたしはすべてのものを新しくする」と題する新しいブロシュアーを用いて,すべての奉仕者が少なくとも一つの新しい研究を報告できるよう励みましょう。