霊的な成長を目ざして努力する
1 わたしたちの交わる会衆には,様々な階層の中から集められてきた異なる背景を持つ信仰の友たちがいます。これらの人々は,真の崇拝において一致していますが,引き続き霊的に成長してゆくことが期待されています。なぜでしょうか。会衆には,若木に例えられる年若いクリスチャンや真理に新しい人々が大勢交わっているからです。パウロは,「真理を語りつつ,愛により,すべての事において,頭であるキリストを目ざして成長して」ゆくようわたしたちを励ましました。―エフェソス 4:15。
2 パウロによると,成長の第一段階は『真理を語ること』,すなわち真理を自分のものとすることです。会衆の個々の成員や家族は真理の神エホバによって十分に教え諭された者とならねばなりません。そのためには,「王国宣教」1993年1月号の折り込みをすべての人が周期的に復習し,知識を単に詰め込む学び方ではなく,真理を心の中に広く深く根づかせる学び方をしているかどうかを自己吟味する必要があります。
3 人はエホバのお考えを自分の考え方とすることを決意する時,初めて聖書の助言が心に達し,感謝の気持ちからこたえ応じようとする動機づけが得られるようになり,他の人がそれと分かるような仕方で進歩してゆきます。イエスは真理を自分の生活の導きとし,他の人もそうするよう助けることのできる人を,「自分の宝の蔵から新しい物や古い物を取り出す人」に例えられました。―マタイ 13:52。
4 エホバとその組織に対する愛も,クリスチャンの霊的成長を速める別の要因となります。そのような愛を抱いている人は,神の言葉と奴隷級の教えや指導に喜んでこたえ応じます。パウロは霊的な人が霊的な教えや諭しに鋭い反応を示すことについてコリント第一 2章12節から14節の中で述べました。わたしたちは,「王国宣教」や「奉仕の務め」の本を含む出版物を通して助言や提案を受けることがありますが,進んで従う時にエホバの霊の後押しを受けて成長してゆく自分に気づくようになります。例えば,「王国宣教」1993年2月号の折り込みでは未信者の家族を援助する実際的な提案が与えられましたが,わたしたちが霊的に成長するためにはそれらの提案に敏感に反応することが必要です。
5 『キリストを目ざして成長したい』と思う人は,人生経験に加えて,円熟したクリスチャンたちとの交わりを求めるべきです。人は懲らしめられたり,他の人が罰せられたりするのを見て,ある程度の賢さを身に着けることができます。しかしより優れた方法は,既に賢さを身に着けた人の経験から学び,益を得ることです。特に会衆内で大木のように霊的に安定し,神の霊を有していることが明らかな長老や霊的に円熟した人々と交わり,彼らから多くを学ぶことができます。一方,経験の浅い人との交際を深める人は時として不健全な影響を受けたり,進歩が停滞したりすることがあります。―列王第一 12:5-16。伝道の書 4:13-15。
6 新しい伝道者が急速に増え,組織が拡大している今,すべての献身した奉仕者は自らの霊性の向上を図り,会衆内で安定したクリスチャン奉仕者として他の人々の立派な手本となる必要があります。真理を自分自身のものとし,利他的な愛を育み,クリスチャン会衆内で霊的な成長を遂げるために最善の努力を払ってください。