「日ごとに整然とした仕方で歩む」
1 パウロは,進歩的な歩み方について論じた際,「自分がどこまで進歩したかに応じ,その同じ仕方で整然と歩(む)」よう勧めました。『その同じ仕方で整然と歩む』ことには,毎晩十分な睡眠を取り,朝早く起きて元気に一日を始めるという健全な生活習慣が含まれます。しかし近年,多くの人にとっていわゆる“早寝早起き”という健全な生活習慣は,過去のものとなっています。―フィリ 3:16。詩 119:147。
2 ある百科事典は「睡眠は体の活力,特に脳と神経系の活力を回復させる」と述べています。睡眠中,体内では免疫機構に影響を与える種々の変化が生じ,翌日に備えて体の修復が行なわれ,神経系の力が回復されます。ですから,毎晩十分の睡眠を取ることは,クリスチャンが整然とした進歩的な歩みを行なうことと深いかかわりがあります。―マタ 22:37。「ものみの塔」誌,1972年10月1日号,604-607ページ;「目ざめよ!」誌,1995年6月8日号,17-19ページをご覧ください。
3 不健全な生活習慣は身体的な健康だけでなく,思考や勉学,奉仕の質,そして対人関係に悪影響を及ぼします。車を運転している人にとっては事故の原因になりかねません。加えて,深夜の番組の多くが不道徳を売り物にしていることを考えるとき,それは道徳上の脅威となるかもしれません。
4 日ごとの生活習慣を吟味するのはだれにとっても賢明です。次のように自問できます。『睡眠に関するわたしの習慣は,整然とした,健全なものだろうか』。就寝するのにほどよい時間についての規則はありませんが,全世界のベテル家族の生活習慣は参考になるでしょう。ベテル家族は普通,午後10時半には就寝し,朝6時半に起き,7時から始まる日々の聖句の討議に臨みます。神権的な割り当ての準備など,特別な事情のために時折,就寝時間が遅れることがあるとしても,整然とした生活習慣を保つよう努力しており,それが喜びをもって活動に満ちた奉仕を続けることに貢献しています。
5 理由が何であれ,夜更かしする習慣が身についてしまっている人にとって,その習慣を変えるには,強い決意と努力が求められるでしょう。しかし,そうするだけの価値があります。毎晩ふさわしい時間に床につき,十分の休息を取るなら,エホバのように「早く起きて」,奉仕のために一日を最大限に活用できるようになります。勉学や奉仕の質は確実に向上します。健康は増進し,生活は充実してきます。整然とした仕方で歩むよう努力するとき,わたしたちの霊的進歩は明らかとなり,「神にじゅうぶん喜ばれる者となる」ことができるのです。―エレ 7:25。コロ 1:10。