ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目71 1/8 3–4ページ
  • 冬の驚異

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 冬の驚異
  • 目ざめよ! 1971
  • 関連する記事
  • 野生動物の冬の過ごし方
    目ざめよ! 1975
  • 雪の中でも暖かく
    目ざめよ! 2008
  • 雪
    聖書に対する洞察,第2巻
  • 雪の毛布
    目ざめよ! 1996
もっと見る
目ざめよ! 1971
目71 1/8 3–4ページ

冬の驚異

北国の冬についていえば,寒気と氷,人間や他の生物を苦渋や飢えで脅かす霜や雪など,数多くの不都合なことがあります。冬といえば,自動車の車輪がつるつるしたわだちにはまって,むなしく回転する音や,氷点下の気温のため,エンジンが容易にかからなかったり,雪解け道や,みぞれの中を大急ぎで歩いたり,指や耳また足がこごえたりなどすることをとかく連想します。それで,「冬のどこがそんなにすばらしいのですか」と言う人もいるでしょう。

でも,冬はすべていやなことばかりだとはいえません。雪の中でころげ回る子どもたちに,冬が好きかどうかを聞いてごらんなさい。雪ダルマを作る子どもや,凍った池でスケートをする若者,粉雪の積った斜面でスキーを楽しむ人々や赤々と燃える暖炉のそばで読書をする老人に尋ねてごらんなさい。冬はきびしい季節ですが,それでも冬は,「楽しい」とか「すばらしい季節だよ」などの答えが返ってくるでしょう。

しかし,冬のすばらしさは,遊びや娯楽に尽きるものではありません。かつては騒がしかったシマリスやマーモットは,陽気が暖かくなるまで,気持ちのよい穴蔵で,からだをまるめて静かに眠ります。ガチョウやアヒルまた鳴き鳥たちはとっくの昔に,裸になったかん木の茂みや林をあとに,陽光と暖かさを求めて南に去り,寒さのために虫の音も絶えました。

とはいえ,雪のじゅうたんの表でも裏でも,生の営みがあるのです。森の中や裏庭に静かにたたずむと,小さなシジュカラなどが,種や虫をさがしては,口ばしでつついているのが聞こえます。キツツキは,幹の割れ目やまゆなどの中で休眠している,虫のタマゴや幼虫を求めて,せわしく木々のあいだを飛び回っています。寒さを苦にしないカラスは木々の梢に集まります。雪の上に,えさを求めて歩くイタチやウサギ,キツネやシカなどの足跡が見えます。池の氷が割れたり,きしんだりする音も聞こえます。冬にはまた,驚くべき精巧さと,りんとした美しさを持ち,寄せ合ったり,広がったり,点在したり消長したりする,輝かしい氷の結晶の世界があるのです。

雪のじゅうたんや落ち葉,また堅い土の下では,さらに木の幹の裏や玄関の階段の下,あるいは納屋やあき家の中でも,種やタマゴ,サナギや木の芽,冬眠中の動物や休眠中の根などが春に開く命をそれぞれのうちに秘めているのです。

実際のところ,冬の森林には,生きて活動している別の世界があるのです。森の地表の下,七,八センチのところには,900平方センチ当り,合計1,000億余の生物が存在しています。これはなんと,世界人口の約30倍に相当します。そのうち,肉眼で見えるものは,わずか0.000004%にすぎません。それら多数の生物は,落ち葉その他のごみを,ガスや,緑色植物が食物や酸素を合成する際に再び用いうる養分に作り変える仕事に忙しく携わり,春が訪れるころには,樹木その他の植物の養分ができているのです。神のわざはなんと偉大なのでしょう!

ほかにも驚嘆すべきものがあります。それは,まぎれもない冬のシンボル,すなわち雪片です。きわめてもろい雪片は,灰色の空を千数百メートルも舞いおりるにもかかわらず,その六角形の結晶体をくずすことがありません。雪片は,空中の微小なほこりの粒を核として,レース状に水分が結晶してできます。そうしたほこりの粒は普通肉眼には見えませんが,陽光が差し込む空間では肉眼でも見えます。気温の条件が整うと,水蒸気の分子はほこりの粒を核として付着し,雪片が生まれます。そして,下降する間に非常な形態を作り上げます。すがすがしいほどに清楚な形の雪片もあれば,途方もないほど複雑なものもあり,全く同じ形の雪片は決してありません。雪の結晶には世界でも最も美しいデザインを持つものがあります。みごとなレース状の模様は,しばしば,貴金属や織物のデザインに取り入れられています。雪片の研究の一権威者は,「舞い降りる,その水蒸気の分子が,そうした幾何学模様を生み出すのは,不思議中の不思議である」と述べました。

普通,雪片は個々に降りますが,気温が氷点をやや上回ると,下降中にくっつきあい,時には直径10センチもあるぼたん雪を作ることがあります,降雪量が多いと,驚くほど多量の空気が,雪の結晶体の中に閉じ込められます。雪の中に埋められながら,二日間も窒息せずに経過して,生きのびた人がいます。空気を保つ能力があるため,雪はすぐれた絶縁体になり,低い平地の熱を保ち,種を凍結から守り,冬の作物を枯死させないように守ります。冬の驚嘆すべき美しい雪はなんと有用なのでしょう!

冬のもう一つの驚異は氷です。水が凍るということ自体驚くべき奇跡です。物理的作用に関する法則からしても,氷が浮かぶのは考えられないことです。固体・液体・気体を問わず,ほとんどあらゆる物質は,温度が下がるにつれて,容積が縮小します。水は,気体の場合,また,液体の場合であれば摂氏4度に至るまではこの法則に完全に従います。ところが,摂氏4度になると,何事かが起きます。温度がさらに下がると,水は容積を縮小するかわりに,膨張するのです。冷却した水の分子は,氷状の作りの中に空気を閉じ込めるものと思われます。そして,零度になると凍結して固まり,氷塊となって,全体積の90%を水中に没したまま浮かぶのです。

こうした現象,すなわち,氷が水上に浮く不思議な現象が生しないとすれば,世界中の海や湖そして川は徐々に凍結し,生物が大いに必要としている資源は地上から失われてしまうでしょう。しかし,実際に見られるように,冬になると,自然に氷ができて,水面に浮かび,それが保護膜となって,その下の水の凍結を防ぎ,水中の生物を保護するのです。

こうした冬の数々の驚異に関し,人間はいったいだれの恩恵に浴しているのですか。聖書の詩篇作者はこうしるしました。「[エホバ神は]あまねく地のもろもろの界をたて夏と冬とをつくりたまへり」。(詩 74:17)では,そうした冬の数々の驚異に対し,神に感謝してください。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする