連鎖手紙が違法になることもあるのをご存じでしたか
◇ 連鎖手紙について聞いたことがありますか。「連鎖手紙」と一般に呼ばれている依頼状を書くことが多くの国で行なわれています。ある人は「連鎖手紙」を出すことを罪のない遊びと考えますが,それが違法行為になることもあるのをご存じでしたか。
普通,心当たりのないところから次のような文面の手紙を受け取ります。「下に4人の氏名が列記されています。4日以内に400円(あるいは贈物その他)を表の最初の人あてに送ってください。この手紙と同じものを4枚作成し,表の最初の名前を消して最後に自分の名前を書きなさい。そうすれば20日以内に現金9万円が送られて来ます。この鎖を断ってはなりません」。これは最近見られた連鎖手紙の一例ですが,こうした手紙にはしばしば,受け取った人が鎖を断った場合,その人に不幸が起こるというおどしが書かれています。
このような事をするのは明らかにクリスチャンの原則に反しています。イエスは隣人を愛し,自分にしてもらいたいと望む事を他の人々にするよう強調されました。(マタイ 7:12; 22:39)クリスチャンならば,イエスが知人に不本意で不必要な義務を負わせ,それに協力しなければ,不幸や不利益が及ぶと脅迫したなどとは考えられません。
ところが,もうひとつの興味深い点は,「連鎖手紙」が法律で禁止されている土地があることです。アメリカ政府発行の小冊子「郵便詐欺」には次のような一文があります。「郵政省は連鎖手紙を書くことに加わらないよう警告している。たとえ1枚のハンカチあるいはフキンにせよ,なんらかの価値あるものを支払うよう求める連鎖手紙は,連邦富くじ条例により違法である。…連鎖手紙は富くじ法に違反するばかりでなく,少額の投資で多額のもうけがあるように期待させる点で,一種の詐欺であることに気づく人は少ない。連鎖手紙を始めた数人の人は投資したものより多くを得るかもしれないが,参加者の大半はなんの益も得ない」。
したがって当然のことながら,「連鎖手紙」を受け取った人の多くは,クリスチャンにふさわしくなく,法にふれる心配のある事柄に関係することを避けて,その手紙をくずかごに捨てています。