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目ざめよ! 1970
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あなたのお子さんと歯

「世界一食糧事情がよいと思われる国に,いかにむし歯が多いかは,想像に絶するものがある。就学年齢人口のうち,この疾患を免れている児童は5パーセントにも満たない」と,歯科医サムエル・ドライゼンは,「学校保険ジャーナル」誌に書いています。子どもたちが,このむし歯の猛威と戦うには,親の助けが必要です。

もしあなたが親であれば,このことで子どもになにをしてやれるでしょうか。歯の手入れについての心得を教えてやることです。それも,歯というものの価値を認識させることからはじめるのがよいでしょう。

長いあいだ使うようにつくられている

まず,歯がほんとうにすばらしいものであることを,子供が理解するように助けてやれます。歯のエナメル質は,からだの中でいちばんかたい物質です。キャンデー,ナッツ,かき氷などの堅いものから,パン,クッキー,ごはんなどの柔いものまで,歯は何でもそしゃくし,かなりの酷使に耐えることができます。また人の食べる物次第で,いろんな温度の中で働けます。食事のとき,80度ほどの飲み物が通過したかと思うと,つぎのしゅん間には零下7度ほどのアイスクリームが通過する,といったこともあるでしょう。考えただけで,歯が震えてきそうです。

これらの驚くべき歯は,たいせつにするとたいへん長くもちます。創造者がそのようにつくられたからです。子どもがその点を知るのはよいことです。年を取った人になぜ歯がないか,その理由の多くは,自分自身,または親の不注意と関係があります。あなたの子どもの持っている良い歯,健康な歯の発育と保持に役だつことで,あなたにできることは,ほんとうにたくさんあります。

歯の発育

子供を援助してやるには,歯の発育について知っておくのがよいでしょう。歯の発育は3段階に分けられます。(1)組織細胞から歯冠ができて,それががく骨の中で石灰化,つまり硬化する時期,(2)歯がはえはじめ,歯根の発育が進む発生の時期,そして(3)歯根ができあがり歯冠が完全に姿を現わす,維持の時期です。

ほとんどの永久歯は,発育しきるまでに8歳から10歳になっています。この期間の一部の時期に永久歯はがく骨内で形成されます。ふつう乳歯はみな,子どもがまだ母胎内にいるあいだにできはじめ,妊娠2か月か3か月で早くも,これら初生の歯乳頭は発達しはじめるのです。永久歯である6歳きゅう歯は,胎生7か月目から出生までのあいだにできはじめます。このときから3歳ごろまでに歯冠はそのおとなの大きさに成長し,石灰化します。

歯の発生はふつう6歳と7歳のあいだに見られますが,歯根ができあがるのは9歳か10歳です。ですから考えてみれば,歯は実に10年がかりでつくられるのです。これをみても,歯は長くもつように設計されていることがわかります。

そして,この発育期間中に,じょうぶな構造の歯に成長するよう,なしうることはたくさんあるのです。

栄養という要素

次のことを銘記していれば,十分な栄養が,じょうぶな歯をつくるのにいかに大きな役割を果たすか,よくわかります。つまり,永久歯はその発育期間の半分までを歯肉の下ですごすということです。そして「むし歯はとくに,歯の発育期間中に生ずる,特殊の栄養異常と関連していること」が,研究によって明らかにされています。

歯は,その人の過去の栄養状態の永久記録といえます。歯の発育途上,建築資材である正しい栄養物が不足するなら,できあがった歯のどこかに弱いところが存在することになり,それがむし歯になりやすい原因となるのです。

乳歯はほとんど全部,そして永久歯はその一部が,子どもがまだ母親の胎内にいる間に形成されはじめます。そのため母親は十分の栄養をとる必要があります。歯ばかりでなく,からだの種々の組織の正しい成長と発達を確実にするためには,多分,ビタミンやミネラルの補充も必要でしょう。

子どもが生まれ,そして自分でものを食べるようになれば,親はとくによい影響を与えることができるようになりますし,またそうあるべきです。正しい食習慣を身につけるのは幼児期です。

日常の食物には,たん白質,炭水化物,脂肪など,種々の食品グループの食物を含む,いろいろな基礎食品が含まれていなければなりません。食物は国により所によってたいへん異なりますが,親が子どもに新鮮なくだものや野菜をすすめるのはよい考えです。生のくだものや野菜は,精製食品や加工食品では多くの場合不可能な,さまざまな益を与えます。つまり,それらの食品は,栄養を補給するだけでなく,組織そのものが,長いそしゃくを必要とするようにできているために,歯や歯ぐきの運動になります。子どもには,好きなものだけを食べさせるのではなく,からだによいものを食べさせることがたいせつです。

良い歯の発育に影響を与えるものはほかにもあります。たとえば,遺伝や病気がそうですが,これらは,わたしたちの力ではどうにもなりません,そこでわたしたちは,最も努力しがいのある分野に力を向ける必要があります。もちろん,子どもの歯を一生むし歯にしない,万能の食物はありませんが,他よりもずっとよい食物はあります。

歯がはえたあと

わたしたちはこれまで,子どもの歯の健全な発育を助けるにはどうすればよいかを,おもに考えてきました。歯ぐきを貫いて口内に姿を現わすと,歯の環境は急に変わります。つまり歯は,食物や,酸をつくりだすバクテリアの攻撃を受けるようになります。この酸生産能を有するバクテリアは,非常に固いエナメル質をも破壊し,ついには歯に穴をあけます。これがひどくなると,歯を抜かねばならなくなります。

この酸の攻撃の破壊的影響と戦う確実な方法は二つあります。それは精糖の使用量をうんと減らし,歯を徹底的にそうじすることです。

現代の食物には,精糖および,急速に発酵するサッカローズ(蔗糖)のような炭水化物が多量に含まれていますが,これらがある種の細菌と組んで,歯に大きな害をおよぼすのです。このような炭水化物を食べすぎると,むし歯の進行が早まることを,歯の研究者たちは知っています。反面,精製食品の摂取を減らすか,または,子どもの食物から除いてしまうならば,むし歯の進度は落ちるか,または停止します。

ある子どもは他の子どもよりむし歯になりやすく,その進度も子どもによって非常に違いますが,むし歯の問題の大部分が,甘い物を食べることと結びついている事実は変わりません。

甘い物の摂取を減らす計画は,まず親が実行しなければ効果ありません。親自身が,クッキーやキャンデー,ケーキなどをふんだんに食べながら,それがよくないことを子どもに納得させるのはむずかしいでしょう。子どもは幼いときから甘い物をほしがります。そのような食物がいつも家の中にあってすぐに食べられるならば,よくない食習慣がつくでしょう。といってもこれは,甘いものを完全に排除しなければならないという意味ではありません。おやつのあときれいに歯をみがくことも,むし歯を減らす効果的な方法です。

正しい歯のみがき方

子どもは教えられると,ふつう2歳で早くも歯をみがくことを覚えます。3歳をすぎてから教えるのでは,おそすぎます。これに親の指導がたいせつなことはいうまでもありません。親が子どもと同じ時に歯をみがいて,正しい手本を示すのはよい考えです。それは,歯をみがくことを日課とするよう,子どもを励ますことにもなります。

子どもがひとりで歯をみがいたとき,ほんとうにきれいになったかどうか,親はもう一度子どもの歯を調べてみるのがよいでしょう。この年齢でとくに注意を要する部分は,全部の奥歯つまり臼歯の頭,すなわち物をかむ面です。

これらの歯の,ほほの側と舌の側で歯ぐきに近い部分は,きれいにみがくことを怠りがちで,よくむし歯になりがちです。食物のかすがたまって,歯の周囲に白い輪ができます。食物が除去されたあとでも,食物の酸や細菌が,エナメル質の中に,齲食作用の証拠である白い輪を残すこともあります。ですから歯をきれいにみがくことは,これを防ぐのに大きな効果があります。

ブラシで歯を徹底的にみがくには,練習と多くの努力がいります。ふつうの場合,乳歯は3歳までに20枚はえます。そしてこれらの歯のひとつひとつに,みがかねばならない面が五つあります。したがって,注意を要する面は合計100ということになります。永久歯となると,32本ですから160面をきれいにしておかねばなりません。このつぎ,歯ブラシを手にするときには,そのことを思い出してください。

最も広く行なわれている歯の清掃法は,ブラシでみがくことでしょう。しかしブラシをめちゃくちゃに使うだけではほんとうにきれいにはなりません。歯科医はいくつかの方法をすすめます。a 1969年11月号の「アメリカ歯科医協会ジャーナル」誌に書かれているとおり,「口腔衛生処置の効果は,それに使用される物質よりも,技術と努力の問題」です。技術も,歯の清掃につぎこむ努力の量も,練習によって改善できます。

デンタル・フロス(歯の清掃用繊維)やようじ,歯間刺激物などを使う補足的清掃は,薬用歯みがきを使う場合はなおのこと,歯をみがくまえにしなければなりません。それらを使う場合,歯にさわらなければ意味がありません。

デンタル・フロスは,歯間のそうじに,他のどの方法よりも効果的なようです。その繊維は歯の間にはいって,歯ブラシのとどかないところにある食物の小片やかすを除くことができるからです。これは大事なことです。というのは,むし歯と歯牙周囲組織疾患とは,たいてい歯の間からはじまるからです。フロスを使ったあとは,口をよくすすいで,取れた食物のかすを洗い流します。それから,歯と歯ぐきを徹底的にみがくようにすれば,口内はきれいになって,さわやかな気分になります。

しかし歯ブラシも歯みがきもない,という事態に遭遇することも時にはあるでしょう。そういう場合には応急策として,目のあらい清潔な洗面用タオルを活用できます。全く方法がないときには,口をすすぐだけでも,ある程度の効果があります。

むし歯

う食した部分は,物をかむ面のみぞや割れ目の中に,小さな,褐色の部分となって現われます。歯と歯の間では,濃い灰色の部分がそれです。こうした割れ目には時々食物がつまって,取り除くのが困難なこともあるでしょう。口内の細菌がそれに作用しはじめると,酸がつくり出されます。害を及ぼすのはこの酸です。もちろん,エナメル質の外かくが破壊されるまでには,酸は数度の攻撃をかけるわけですが,酸がいったん歯の内部構造である象牙質に侵入すると,象牙質のほうがずっと柔らかいので,う食作用は速度を増します。

それで歯についた食物のかす,とくに炭水化物を早急に除いてこの作用を阻止すべきときは,むし歯ができないうちです。したがって子どもたちには,食事のあとのみならずおやつのあとにも,歯をみがくことを教えねばならないということになります。

疑わしい部分はとくに念を入れてみがきます。それでもまだその部分が黒ずんでいたり,色が悪ければ,歯科医のところに行くのが順当です。発見した穴が小さければ,治療もそれだけ簡単です。

3歳という年齢は,むし歯が目についてもつかなくても,歯科医の所へ連れて行くのに適当な時期です。この年齢になるまでには,全部の乳歯(20枚)がはえそろっているのがふつうで,歯の健康維持に本式の手入れを必要とします。

各乳歯は,その下のがく骨の中で発育している永久歯のために必要な場所を確保しているのです。もし,永久歯がはえないうちに,むし歯か何かで乳歯がなくなれば,歯は互いに寄りそう傾向があります。そうなると,永久歯のために十分の場所がなくなる恐れがあります。

乳歯全部に天命を全うさせるよう子どもを助けてやれば,高価な歯のきょう正などしなくてすむわけです。これは永久歯についても言えることで,1本抜けたらそこを埋めておくのが賢明です。もちろん歯を入れなくてもすむことはすみますが,結局は歯ならびが悪くなって食物が間にはさまるといった,他の問題が起きます。

以上のようなわけで,健康な歯の発育と維持には多くの要素が関係しています。あなたはこのうちのいくつかを制御できるのです。お子さんたちに,幼い時から歯の正しい手入れを教えるのはいかがですか。あとになってたいへん感謝されることは,まちがいありません。

[脚注]

a 歯の効果的なみがき方について詳しく知りたいかたは,1969年1月22日号の「目ざめよ!」誌,10ページをごらんください。

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