フランスのカトリック教徒の反応
フランスのカトリック教徒の反応は,彼らの多くがこれらのテレビ番組を見たあと経験した苦悩を示すものでした。フランスの新聞も,個々の市民も,暴露された事柄のあるものにろうばいしました。
同性愛者の司祭が出てきた最初の番組で人々が騒いだあと,その番組のプロデュサー,ピェール・デュマイェは,「われわれの目的は同性愛者の司祭がいることを人々に示すのではなく,教会が同性愛者を公然と自称する司祭をどこまで許すかを示すことにありました」と言いました。多くのカトリック教徒の反応からすれば,教会は許すべき限度を超えている,と彼らが考えていることは明らかです。
ル・モンド紙の論評によると,この番組は「[カトリック]教会が『世にいる』度合のみならず,世からどの程度影響を受けているかを」示すものでした。聴視者の多くは世の影響が教会を堕落させたと考えました。いちばん広く読まれているフランスの新聞,フランス・ソワールは次のように論評しました。「霊性を『失った』世界は,その混乱の収拾に,もはや伝統的教会をあてにすることはできないようだ」。
パリのあるカトリック教徒のフランス人はエホバの証人に次のように話しました。「私は両側の指導者とも極端だと思う。改革者たちはカトリック教会を破壊している。自分たちがマルクス主義者に吸収されてしまうかもしれないことに気づいていないようだ。保守派はというと,150年昔に生きている。これもまた危険だ。この番組を見て私はまったくなさけなくなった」。
この番組が放映される前,リビエーラ地方のある町に住むカトリックの婦人は,ひとりのエホバの証人に,カトリック教会にかんするこのテレビ報道を見のがさないように,と言いました。その婦人はエホバの証人がまちがっていることを彼女がその番組で知るように願っていたのです。翌週,最初の番組を見たあとその婦人はエホバの証人に言いました。「私は大きなショックを受けましたし,失望しました。教会が同性愛を許そうなんて恐ろしいことです。それよりも,フランスのダニエルー枢機卿が,すべての質問に対して逃げごしだったのにはがっかりしました」。その婦人は聖書を注文し,いまエホバの証人と勉強しています。
最初の番組が放映される一週間まえ,二人のエホバの証人と勉強していた夫妻は,「とこしえの命に導く真理」という聖書研究の手引の2章を証人と討議していました。その章の主題は「なぜ自分の宗教を調べて見るべきですか」というものです。証人たちが帰ったあと,陸軍将校のご主人は,一部の僧職者たちが同性愛を認めていることを述べているこの章の3節について,エホバの証人たちのことを「彼らは少しことばがすぎる」と妻に言いました。
しかし,そのテレビ番組が始まった翌日,夫人は道で証人たちのひとりに会い,こう言いました。「奥さま,主人も私も,テレビを見てほんとうにいやになりました。主人は私に言いました。『あの人たちの言っていることはまちがいない。誇張じゃなくてほんとうのことを言っているんだ。あの人たちと勉強をつづけなきゃいけないね』って」。
疑問の余地はありません。フランスの誠実なカトリック教徒たちは,国営テレビ放送で見たことから大きなショックを受けました。しかし彼らが理解する必要のあるのは,これが公にされたのは初めてかもしれませんが,それは決していまにはじまったことではないということです。このことから彼らは,そしてあらゆる場所の誠実な人々は,自分の宗教の基礎を調べてみる気にならねばなりません。しかもそれはどんな宗教に属する人にとってもたいせつなことです。このたびテレビが暴露したのはカトリック教会と関係のある事柄でしたが,キリスト教世界の他の教会でも同様のことが行なわれているからです。
あなたは最近ご自分の宗教を調べてごらんになりましたか。神のことばの真理,聖書の光に照らして調べてごらんになるのはいかがですか。創造者ご自身が,どんな崇拝の方法を受け入れ,または拒否されるか調べてください。この地球とその上に住む人間に対してどんな目的をもっておられるか知ってください。また非常に近い将来に,あなたの教会のみならずあなたご自身にも何が起こるかを学んでください。エホバの証人は,あなたのお宅で個人的に無料で聖書の勉強をし,あなたがその内容をお調べになるのを喜んでお手伝いいたします。