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目ざめよ! 1976
目76 2/8 13–16ページ

ミセス・スパイダーは網を張るのがお得意

美醜の判断は見る人の主観による,と言われています。これはミセス・スパイダーにぴったり当てはまることばです。

地球上に住む巨人のひとり ― 男か女 ― に出くわすと,彼女はけ飛ばされるか,ほうきでたたかれるか,物を投げつけられます。「小生物の世界」の驚異の一つである彼女の作品はクモの巣と呼ばれ,うるさげに払いのけられてしまいます。

もちろん,夜がしらじらと明けるころの,露に覆われたクモの巣の美しさを語る人々もいます。また,ミセス・スパイダーが通常は人間の友で,こん虫の数を制御することを助け,大体において人間のじゃまにならないように努めていることを知っている人たちも確かにいます。

しかし,もっと多くの人が彼女の建築上の能力を知るなら,彼らの見方はもっと違ってくるのではないでしょうか。八本の毛深い足を持ち,でっぷりした体つきはしていても,彼女の優れた芸術的才能は認めるのではないでしょうか。それでこれら女性建築家によるデザインを二,三考えてみましょう。

巣のデザイン

多くのクモの巣は,ちょっと見ると,細い糸がからみ合っているくらいにしか見えないかもしれません。でも,よく調べてみると,極めて巧妙にできていることがよく分かります。

例えば,タナグモは,多くの“支え綱”を十文字に張り(雄は網を張らないので,これはいつも雌の仕事),その下に目のつんだ絹の布を張ります。飛び回るこん虫は“張りめぐらされた線”にかかり,下の網に落ち込みます。

弓型の網を張るクモもいれば,丸天井型の網を張ってその下に隠れているクモもいます。つかまったこん虫は,網の裏側に引き込まれます。それからミセス・スパイダーは,ほとんどがきちょうめんなハウスキーパーなので,“テーブルクロース”を修繕します。

でも,巣という巣がみな静止した動かないわなというわけではありません。あるクモは実際に投げ輪を作ります。この小さな,弾力性のある網は常緑樹の枝の間にぴんと張られ,カウボーイならぬ“カウガール”はそれを動かないように押えています。それと知らない蚊がその網にぶつかると,彼女はすかさず糸をパッとたるませます。すると網は前方に動いて侵入者にからみつきます。張ってはたるませるそのバネのような運動が幾度か繰り返されるうちに,蚊は完全にがんじがらめになります。

網はすべての種類のクモが張るわけではありませんが,知られている2万9,000種以上のクモの中には,そのようなデザイナーがたくさんいます。中でも一つの“家族”はずば抜けていて,優秀な芸術家です。彼らは丸網を作ります。一権威者によると,それらのクモは「最も美しくて,最も複雑な網を作る」ということです。

そのクモが丸網を作るところを見たいとは思いませんか。「クモの建築家の花形」オニグモが,次の建築に精力的に取りかかるところを観察してみましょう。

オニグモの巣作り

彼女は,てきぱきとすばやく事を運ぶので,まず,よく見ていることが大切です。彼女が最初にしなければならないのは,主になる糸,つまり「橋糸」を張ることです。土台糸はこの糸をもとにして張られます。

彼女が選ぶ場所も変わっています。小さな流れの真上です。なぜもっとやさしい場所を選ばないのでしょうか。“こん虫の空路”に網を張ることの価値を彼女は知っているようです。

流れの上方に,どのようにして糸を渡すのでしょうか。ご覧なさい。彼女はあの枝の上にとまって,腹部を空中に高く差し上げています。そして絹状の糸を放出しています。この糸はタコのように微風に乗って飛び,彼女はどんどん「糸を繰り出す」のです。一本の足のかぎ爪で糸を持っていますから,糸が小川の向うの何かにかかったなら,それを感じます。この目的が達成されると,彼女は糸を引っ張ってたるみをなくし,かくして綱は流れの上方に張り渡されます。

次にこの橋糸を基にして,長四角形(後ほどたくさんの支柱が加えられて,多角形になる)の土台糸を張りますが,その速いこと! よく見ていてください,彼女はこれからこの長四角形の上の線の中点まで行って,糸をそこに付着し,それにぶら下がって下の線の中点に下りてきますから。

こうして長四角形を二分すると,彼女はこの分割線の中点に行き,別の糸をそこに付着します。『物差しも使わずにどうして中点が分かるのだろう』と,あなたは言われるかもしれません。たいへんよい質問ですが,これに対してはまだだれも答えを見いだしていないのです。

ともかく,オニグモはこの中点から注意深く糸を繰り出しながら,上の土台糸まではい上がり,その糸の中点からさらに少しばかり行って立ち止ると,そこに新しい綱を結びつけます。(第一図を参照)幾何学的な車輪の最初の“スポーク”(縦糸)が取り付けられたわけです。

どのスポークを取り付けるときにも,彼女は中心点つまり車輪のこしきまで戻り,新しく張った糸に沿って歩きながら糸を繰り出します。一本のスポークを右側に取り付けると,次のスポークは左側に取り付けるというふうに,この小さな技師が,全部のスポークを入れ終わるまで,力の均衡を取りながらそれを交互に取り付けていくところを見てご覧なさい。そのスピードと労働条件を考えるなら,25本(もっと多いこともある)の糸は全部驚くべき等距離にあると言わねばなりません。

糸を少しばかりら旋状に張って中心部を強化すると,ミセス・スパイダーは興味を失ったかのように見えます。中心部に近いところからこんどは間隔を広くあけて,縦糸から縦糸へとら旋状に糸を張っていきます。仕事がずさんになったのでしょうか。そうではありません。このら旋糸は単なる“足場”― もっとむずかしい仕上げをするための足掛りなのです。オニグモは,この足場の各部分が必要でなくなるにつれ,それを取り除いていくのです。

さて彼女は次に,長四角形の端に近いところから中心に向けてら旋糸を張っていきますが,この場合には,弾力性のある,粘液のついた糸を出します。この粘り気のある糸は長年,博物学者たちの驚異の的になっていました。なぜでしょうか。それは,このら旋の各線分に,粘液の小球が全く等しい距離で並んでいるからです。

この小さな生物は,どうしてそのように正確に計ることができるのでしょうか。そのなぞはついに解けました。ミセス・スパイダーは,粘液のついた糸を二本の縦糸の間に張り終えると,バイオリンの弦を「ブーンと鳴らす」ときのように糸を強く引っ張ります。その震動で粘液が等距離の小球に分かれるのです。

このようにオニグモは,同心円を描きながら縦糸から縦糸へゆっくりと進み,1万3,000本ほどの短いねばねばした糸を,結び付け,のり付けし,はじいて張ってゆくのです。仕上げとして二,三箇所に手を加えると,いよいよ最後の段階に入ります。それは“電話”を取り付けることです。

彼女は巣から隠れがまで絹糸の“電話線”を引きます。隠れがはたいてい近くの木の葉の裏側にあります。オニグモは目がよく見えないので,敏感な触覚を大いに頼りにしています。こん虫が網に飛び込んでくっつくと,その震動が“電話線”に伝わり,ミセス・スパイダーに,彼女の“食料倉庫”に食料が入ったことを知らせます。

事実,こうした震動は食事時を告げる合図なので,ミスター・スパイダーは求愛するときに,賢明にも網の端をたたいてちょっとした“調べ”を奏でます。この“セレナーデ”のために,彼は近眼の恋人に飛びかかられなくてすむのです。

オニグモの仕事とその手際を考えるなら,全部の作業に一時間もかからないということなど信じられないかもしれません。自分で網や,のりや,“電話”システムを同時に作りながら,一時間で広い川の上方に網を広げて張ることのできる人を想像できますか。

さらに驚くべきことに,オニグモはこん虫に網を破られても修繕をしないのです。わくから網を全部取り払って新しく作るのです。普通,24時間ごとにそれを行ないます。彼女はどうしてそれを続けることができるのでしょうか。それだけの糸がどこから来るのでしょうか。

彼女の“紡績設備”

紡績腺,つまり“工場”は全部のクモにありますが,ある種のクモには他の種のクモよりもたくさんあります。紡績腺には七つほどの型があるようですが,ほとんどのクモはそのうちの三種から五種を持っています。それぞれの紡績腺は異なる糸を出します。それにしても,ミセス・スパイダーはどのようにそれらの糸をコントロールしたり操作したりするのでしょうか。

彼女の腹部の後端には紡績突起と呼ばれる管状の器官が普通六本あります。数種の糸を出すのはこれらの器官です。といってもそれは,彼女が単に六本の可動性のホースを持っているといったようなものではありません。

各紡績突起は,100以上もの小穴のある小さなこぶで,どの管も別々にコントロールすることができます。ある博物学者は,この複雑な“装置”によって生産される糸について述べ,次のように言っています。「クモの紡績機は,橋梁用ケーブルを作るために人間が考案した機械よりもはるかに優れている。クモはただ[対の紡績突起]を広く離したり,近くに寄せたりするだけで糸の太さと強さを自由自在に変えることができるからである」。

“知性”のジレンマ

クモのからだの構造を研究する科学者は,『驚くべきものだ』と言います。しかし,もし彼が進化論支持者であるなら,ミセス・スパイダーは彼を深刻なジレンマに落とし入れるでしょう。

この小さな動物(クモはこん虫ではない。こん虫は足が六本あるが,クモには八本ある)は,どのようにして油脂腺を「発見」し,それを自分の足の中で進化させて,自分の出す粘液に自分が付着するのを防ぐようにしたのでしょうか。だれが彼女に工学と幾何学を教えたのでしょうか。

『それは本能だ』と人は言うでしょう。網を作る能力が本能であることは事実です。子グモの多くは,「郵便切手ほどの大きさの,小型ながら完全な網を作る」からです。しかしそれでもわたしたちは,こんな小さな生物がどのようにしてそんな広範囲にわたる知識を「進化」させたのか,というジレンマに直面します。

進化論者は,『幾世紀もの間に進化させたのだ』と答えます。しかし一人の進化論者は,「クモの習性が全体的に大きく変化したと考えうる科学的根拠はない」と,正直に述べています。したがって,彼女について発見される一つ一つの事柄に関し,なぜ彼女は彼女よりもずっと大きい,いわゆる「より進化した」生物に見られない“知性”を示すのか,という疑問が再び表面化します。

ジレンマに落ち入らない人々もいます。彼らは創世記 1章25節(新)にある,「神は……地面のあらゆる動く生き物をその類にしたがって造られた」という簡明な答えを受け入れています。

それで結局,解かねばならない問題が一つ出てきます。この次にミセス・スパイダーの豪華な網を見るとき,どんな名工が彼女にそれを編むことを教えたのか,ご自分に尋ねてみてください。

[14ページの図]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

丸網の張り方

(1)橋糸からつり下がる土台糸

橋糸

土台糸

最初のスポーク

中央の糸

(2)“スポーク”が入ったところ(略図)

(3)完成した網(略図)

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