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目ざめよ! 1978
目78 1/22 9–12ページ

香料植物 ― 再発見された楽しみ

ニュージーランドの「目ざめよ!」通信員

女主人は,小さな台所から窓の敷居の方へ歩いてゆき,客人たちが見ている中で,そこに植えてある植物の葉を数枚摘み取りました。この葉は,今晩食卓に出すスパゲッティのソースに入れるのです,と彼女は説明してくれました。やがて客人たちは,その“鉢植え”のそばによってしげしげと眺めました。それは香料植物の一種であるバジルでした。

多くの国々で,人々は,自分で栽培しないまでも,香料植物に新たな関心を寄せるようになっています。しかし,それがなぜ“再発見”と言えるのでしょうか。香料植物は,幾世紀もの間使用されてきたのではありませんか。

確かに,中国人や他の国民は香料植物をずっと使用してきました。しかし,この植物の需要が高まってきたことには二つの新たな動きが関係していると考えられています。

そのひとつとして,凝った料理がますます一般的になり,おいしい料理には大抵香料植物が入っています。第二に,“民間”あるいは“家庭”治療への関心が再び高まってきているということです。そうした治療には香料植物を薬として用いることがよくあるのです。現代医学の強い薬より,ゆっくりと効く薬用植物の方が自然で,より安全だと主張する人々もいます。

そうした“処方”の歴史は古く,迷信がまつわりついている場合が少なくありませんが,実際には強い化学的成分を含む植物がたくさんあります。ヤナギの樹皮にはアスピリンと同種の酸が含まれており,キツネノテブクロからはジギタリスがとれます。それでも,種々の薬草茶や湿布剤などが健康によいという主張は医学界では疑問視され,広く論議の的になっています。

一方,香料植物を料理に使うことに関しては,ほとんどすべての人の意見が一致しています。香料植物は,多くの料理に喜ばしい新たな風味を添えてくれます。さて,香料植物を手に入れる方法ですが,これには二つあります。自分で栽培して貯蔵しておくか,買うかのどちらかです。では,素人にもできる栽培の方法を考えてみましょう。

香料植物の栽培

まず野原を歩き回って,香料植物らしきものを集めるとすれば,それは危険なことです。聖書の一つの記述が明示しているように,中には調理してからでも食用にするには危険な植物もあるのです。(列王下 4:38-41)それで,自分の住んでいる地方ではどんな香料植物を栽培できるかについて,政府の農業試験場か植物専門店に尋ねてみる方が良いでしょう。土壌の質と日光の量によって,何を栽培できるかが決まるでしょう。天候が穏やかであれば,別表に載っている植物などはよく育つかもしれません。

香料植物のほとんどは日当たりの良い場所を好みます。多くの地域では,それらの植物を秋に屋内で植え,春暖かくなってから外へ出すようにしなければなりません。

いらなくなったプラスチック製の容器などは,“手始めの箱”として役立ちます。底に二,三か所小穴をあけ,砂を多く含んだ良質の土を箱いっぱいにいれ,園芸用の石灰を少し振り掛けます。土を湿らせてから種子をまばらに表面にまき,少量の乾いた土を種子の上にかぶせそっと種子を押し込みます。そして,透明なプラスチックかガラスを容器の上に置き,若木が土の中から出てくるまでそのままにしておかねばなりません。

いらいらせずに発芽を待ちます。例えばパセリなどは,その生命の兆しを見せるまでには六週間ないし八週間かかります。小さな若木にそれぞれ四枚ずつくらい葉がついたら,容器を二週間戸外に出して,新しい環境に慣れさせ,それから広い地面に移し変えます。

もし種子が手に入らなければ,恐らく友人の持っている植物の切り穂をもらうこともできますし,しっかりした根のある苗木を買うこともできるでしょう。そうすれば,大抵の場合多くの時間と労力をかけずにすみます。さらに,それを植える土地が全くない場合でもあきらめないでください。香料植物は,ベランダのおけの中でも,窓のそばの箱の中でも,あるいは家の中でも栽培できるのです。

“収穫”と貯蔵

香料植物を“収穫”する一番良い時期は,花のつぼみができはじめるころです。丁寧に葉と茎を摘み取ります。葉や茎を傷付けると貴重な香りが抜けてしまうので傷付けないようにします。

香料植物は新鮮なものが一番ですが,そのうちの幾らかを季節はずれの時期に使うために保存しておきたいかもしれません。その場合には,冷凍にしておくか,容器に丸のまま入れて密閉しておくか,あるいは乾燥させておきます。

乾燥させるのは香料植物を保存する最も一般的な方法です。しかし乾燥させる際には直射日光に当てないようにします。暖かい食器棚の中か,蒸気や湿気の届かない棚の上に,さかさまに(“先端”を下に)つるします。あるいは,一権威者の述べた次のような方法も試してみてください。「幾種類かの香料植物を別々のかっ色の紙袋に入れ(一つの袋にはセージの葉,別の袋にはハッカ,三つ目の袋にはローズマリー),袋の口にゆるくひだを寄せ,ひもで縛り,つるすための輪を作る。通気をよくするために,鋭利なナイフかはさみで各々の袋に二,三か所切り込みを入れ,暖かい部屋につるしておく。……むらなく乾燥するように,ほとんど毎日袋を振って香料植物をひっくり返す」。

かさかさに乾燥したなら,びんの中に入れ,ぴったり封をします。少しでも水分があるように見えたら,びんから出して,さらに乾燥させます。また,もし透明のガラスびんしかなければ,光が入らないようにびんに塗料を塗ります。乾燥させた香料植物は,暗い食器棚の中に入れておくのが一番です。

これで香料植物は用意できましたが,どうすればこれらをじょうずに料理に生かせるでしょうか。

あの“神秘的な芳香”を造り出す

あなたの食事に招待されることになる人々のために,まず注意をひとこと。香料植物の中には香りの非常に強いものがあります。あまり“気前よく”使いすぎると,せっかくのごちそうが台なしになりかねません。香料は最初から控え目に“ところどころにほんの少し”入れることにしておくとよいでしょう。

香料を使って食物の味をひきたたせるには,いろいろな方法があります。飾りとして,あるいはピクルス,ソース,スープ,コーヒー,カクテル,ポンチ,ワインなど様々な料理に取り入れることができます。また,香料入りの茶,油,砂糖,バター,からし,酢などを作ることもできます。

例えば,薬味入りバターなどは,百㌘ほどのバターを柔らかくクリーム状にしてから,みじん切りのエゾネギ大さじ一杯とレモン汁大さじ一杯を入れてよく混ぜ合わせるだけで簡単に作れます。二種類以上の香料を組み合わせて使ってもよいでしょう。このバターを,魚や肉,ステーキやロールパンなどに塗ると,ピリッとした風味が加わります。

もちろん,香料植物の最も一般的な用途は,お茶を作ることです。非常に多くの種類の飲み物が作れるということ以外に,そうしたお茶の多くは健康にも良いと言われています。カミルレ茶は安眠を誘うと考えられています。セージ茶は脳の働きを助けると言う薬草採集者もいます。

そうしたお茶も,普通のお茶と同じ方法で入れます。沸騰した湯を葉に注ぎ,そのまま二,三分間おいてから飲みます。これにレモン汁かはちみつを入れる人も少なくありません。

香料入りの油というのは,あまり知られていないかもしれません。この油を作るには,サフラワー油やアーモンド(ピーナッツやオリーブではなく)油のように良質で刺激のない油をびんに三分の二ほど入れます。そして,自分の好きな香料をたっぷり一つかみワインビネガー大さじ一杯を加えながら十分に“つぶし”,これを油の中に入れます。

ふたをしっかり閉めてからびんをよく振ります。びんは,日当たりの良い,あるいは暖かい棚の上に一か月ほど置いておかねばなりません。時々びんを取り上げて振ることができるように,手近な棚の上に置くのがよいでしょう。この油を,サラダドレッシングやいためものに使うと味が引き立ちます。

香料入りの砂糖や塩は大抵,好みの香料植物の小枝二,三本をグラニュー糖や食卓塩と一緒にびんの中に入れしっかりとふたをしておきます。長く置けば置くほど風味は強くなります。この砂糖はケーキ造りに,あるいはパンケーキや果物の上にのせるのに使え,塩は調理の際に,あるいは食卓の調味料として使います。

香料植物を使う調理法を説明した良い料理の本は少なくありません。もしブーケガルニが必要と書いてあれば,そのブーケとは大抵パセリ,タイム,月桂樹の葉,タラゴン,そしてある場合にはマヨラナなどの束のことです。それらは煮込む時に一緒に縛って入れ,料理を食卓に出す前に取り出します。調理に細断香草が必要な場合は,チャービル,エゾネギ,パセリ,タラゴンを細かくみじん切りにして混ぜ合わせます。いつも覚えていなければならないのは,生の香料植物を使う調理法の場合に乾燥した香料植物を使うのなら,量を三分の一か半分に減らさねばならないということです。乾燥した香料植物の風味のほうがずっと強いからです。

もちろん,あまり知られていない香料植物もいつかは試しに使ってみたいと思われるでしょう。世界には香料植物がおよそ2,500種類ありますから,学ぶことはたくさんあります。(“香料植物”と呼ばれているものは場所によって異なっています。普通は毎年“枯れる”植物と定義されており,大抵,木性の茎を持たないものをそう呼びます。)よく調べるなら,クローバーやタンポポ,バラの花びらのようなものさえ食卓に上ることを知って驚かれるでしょう。香料植物はまた,ふろの湯に入れるなど,他の用途に用いることもできます。

植物についての知識が増すと,大抵の人は,道端の“雑草”を違った目で見るようになります。『全地の面にあるたねのなるすべての草』を喜びとなるよう人間に与えるという遠い昔の神の約束を改めて思い起こす人も少なくありません。(創世 1:29)詩人ラルフ・ウォルドー・エマソンはそれを次のように表現しました。「雑草とは,我々がまだその価値に気付いていない植物のことである」。

[11ページの図表]

台所で使える香料植物

名称 用途

パセリ 飾り,スープ,ソース,卵料理

タイム ミートローフ,詰め物,ソース,ピクルス,シチュー

チャービル 繊細な飾り,スープ

エゾネギ 柔らかいチーズ,サラダ,バター

タラゴン 卵,およびキノコ料理,ソース,からし

月桂樹の葉 羊肉,豚肉,および魚料理,カスタード

マヨラナ 肉,魚,卵料理,スープ,カクテル,酢

ローズマリー 調味料,砂糖,油

ラベンダー ワイン,茶,酢,砂糖

セージ 詰め物,ソース,油

バジル スープ,ラグー,ソース

ハッカ 酢,砂糖,ソース,ゼリー,茶,ポンチ

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