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目ざめよ! 1978
目78 4/8 22–24ページ

今なお昔のままの生活をする人々

メキシコの「目ざめよ!」通信員

メキシコには,この国を訪れる人を驚かすようなものが数多くあります。この国で見掛ける興味深い人々の中に,タラウマラ・インディアンがいます。このインディアンの話を聞かれたことがありますか。

この部族はおよそ七万人を数え,メキシコ北西部にあるチワワ州の山岳地方に住んでいます。タラウマラ族は幾世紀も昔と少しも変わらない生活をしています。

タラウマラ族の服装や身づくろいはごく質素なものです。男性は腰布を巻いており,女性は数枚のスカートを重ねてはき,鮮やかな色のシャツを着てネックレスをしています。男性も女性も,太くてまっすぐな黒髪を肩までのばしています。

これら原住民の中には,簡単な木造の家を建てる人々もいます。しかし,渓谷や低地に住んでいる人々は,ほら穴や他の岩陰などを好んで住まいとしているようです。

土地を頼りにした生活

タラウマラ族は変わった方法で狩猟をします。彼らはシカの後を走って追いかけ,時にはそれが数日間に及ぶことさえあります。そしてシカが疲れ切ったときに,容易にその獲物をしとめることができるのです。また,リスやトカゲや小さなカエルなども捕まえます。それらのインディアンは,走ることにかけては,驚くほどの耐久力があります。この点について,ナショナル・ジオグラフィック誌にはこう書かれています。

「途方もないスタミナを持つタラウマラ・インディアンは,多くの場合48時間も続くはだしの競走をする。彼らは走りながら,木製のボールをける。競走の始まるときにはオレンジ大だったそのボールが,半分ほどになってしまう」。

タラウマラ族の中には,土地を耕して,トウモロコシ,ジャガイモ,豆などを作る人々もいます。しかし,彼らの農業のやり方では,遊牧民的な生活様式を余儀なくされます。やせた土地は,激しい雨や強い風のためにひどく浸食されます。ある地域で耕地がなくなれば,家族は新しい場所へ移ってゆかねばなりません。

家族と地域社会

タラウマラ族は,結婚と道徳に関して変わった見方を持っています。若い男女が互いに心を引かれるようになると,祝いの準備が行なわれます。出席するのは,新郎新婦とそれぞれの両親,またシィリアメつまりその結婚を成立させる土地の長官です。タラウマラ族が町へ出掛けて行って,市役所で婚姻届けを出すようなことはめったにありません。

こうして結ばれた夫婦は,二人が望む限り一緒に生活します。もうこれ以上自分の配偶者と一緒にいたくないと思えば別れます。そして,自分の気に入る別の異性にめぐり会うなら,再婚することができます。性犯罪に関して言えば,タラウマラ族のだれかが少女に乱暴したような場合,男は少女の父親に持参金を払わねばなりません。その場合,父親がその額を決めます。

この部族は,メキシコの連邦政府や州政府の権限を認めています。しかしそれ以外に,昔のラテンアメリカの特徴と植民地時代のイエズス会の特徴とを兼ね備えた土地の行政機関があります。

それぞれの町には,町の住民たちから成る議会があります。シィリアメがこの会議を主宰し,下位の役人たちがそれを補佐します。議会は毎週日曜日に開かれ,地域社会の諸問題が審理され解決されます。シィリアメは,権威の象徴としてディソラとして知られる神聖な杖を持っています。

進歩をあまり望まない

メキシコ政府とイエズス会は,タラウマラ族のための教育課程を計画し,美術や技能の面で基礎的な訓練を与えてきました。中には,これらの備えを活用してきた原住民たちもいます。教師にまでなった人も何人かいますし,自分たちの手作りの製品を売ることのできる商売を町で始めた人々もいます。

しかし,タラウマラ族の大半は原始的な生活様式を近代化することを望んでいません。彼らは過去の時代に生きることの方を望んでいるのです。それにはどんな理由がありますか。

タラウマラ族は概して昔からの習慣に好んで従います。彼らは,幾世代にもわたって伝えられてきた伝統に従うことで満足しているのです。伝統的な仕事の中には,グアレス(ヤシから作るかご)や毛織りの毛布,陶器の鉢やつぼなどを作ることも含まれています。

また,それらのインディアンの中には,人々が哀れみの気持ちから施しをしてくれる町へ出掛けて行く者たちがおり,それも進歩の妨げとなっています。そのようにして何とかやってゆく人たちは,仕事を捜そうとしません。

信仰合同

タラウマラ族の信仰は,ローマ・カトリック教会の教えとインディアンの伝統的な教えとを混ぜ合わせたものです。昔,スペイン人の僧職者がタラウマラ族にイエス・キリストに対する信仰を持たせましたが,それは上辺だけのものでした。彼らは,自分たちの宗教を変える方が都合が良いと思えば簡単にそうします。カトリック教会が生計の手段を備えてくれるところでは,カトリックの教えを受け入れます。しかし,もし一部のプロテスタント教会が食糧や衣類などの物品を与えてくれるなら,プロテスタントの教えに従います。

タラウマラ族は霊魂不滅を信じており,ある種の祝祭に関連して太陽と十字架の両方を公に崇拝します。また神秘的なならわしも一般に見られます。人々にのろいをかけたり解いたりする薬草医や“治療師”がおり,それらの治療師は報酬として,テスグィノという強いコーンウイスキーを一びん要求します。時折,それらの治療師は人々をだまします。往診に出かける前に自分の口の中に石を入れておきます。病人を診察し終えると,患者の手首から不純物を吸い出すようなふりをして,口から石を取り出し,その石が病人の体から出たのだからもう病気はよくなったと言うのです。そうした不正な手段にもかかわらず,それらの治療師には多くの信奉者がいます。

啓発的な活動に対する反応

幸いにも,それら原住民の中の幾人かは,「目ざめよ!」誌を配布する人々によって行なわれてきた啓発的な活動に答え応じています。タラウマラ族を対象としたこの業は,彼らの居住地に一人の開拓者(そうした業に全時間を費やす人)がやって来た1956年に開始されました。その開拓者は,タラウマラ族に文書を配布し,再訪問を行なって,関心を示す人々の家庭で研究を司会するようになりました。

1958年までにはその地域で集会が開かれるようになり,三年後にはタラウマラ族の中の二人が浸礼を受けました。1965年には,この小さな地域で啓発的な活動に携わるタラウマラ族の数は14人になり,現在ではその二倍になっています。そして最近その土地で大会が開かれた際,日曜日の公開講演に94人が出席しました。旅行する一監督の次の言葉は,そうした啓発的な活動の成果を物語っています。

「チワワ州アグアス・カリエンテスで現在啓発的な活動をしている人々は,かつてはその地域で恐れられていた人々だった。それらの人々は横柄で,テスグィノを飲み過ぎては問題を起こすのが常だった。彼らは,自分たちが酒を飲んでいるところへチャボチス(白人)が来ないように,入口にフリホリーヨと呼ばれる草を置いた。その草は乾燥すると,さやの中の小さな豆が振動して,へびが出すようなシューという音を出すので,チャボチスを追い払うのに効果があった。

「今では,それらの人々は,その地域の至るところで平和を好む勤勉な人々として知られている。彼らはもはや泥酔したり暴力行為に加わったりはしない。それどころか,町での立派な振舞いのために賞賛を得ており,優れたクリスチャンとして地域全体で知られている」。

チワワ州にあるそうしたクリスチャンの一グループには,純粋のタラウマラ族が10人います。それらの人々は皆,啓発的な計画により読み書きを身に着けました。その近隣のグループと交わる他のタラウマラ族についても同じことが言えます。進歩を目ざす原住民たちは,まじめに努力した結果,聖書の中に収められている神のすばらしい約束を自分で読み,また隣人に読んであげられるようになりました。

タラウマラ族は確かに興味深い人々です。彼らは現に1970年代に生きており活動していますが遠い昔をしのばせる生活様式に従っているのです。

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