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  • 生涯の趣味となる編み物
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目ざめよ! 1978
目78 8/8 22–25ページ

生涯の趣味となる編み物

私が初めて身にまとう物を編んだのは,七歳のときでした。それは赤ちゃんのくつ下でした。やがて,自分の冬物の衣類を幾枚も作ってゆくうちに,長い歴史を持つこの技術は私にとって実用的な趣味となりました。

英国から熱帯のブラジルへ移って来たときには,編み針も見本も不要なものとなってしまいました。熱帯の国で編み物をする必要があるのでしょうか。ところがそれから二,三年後,ブラジルの綿,羊毛,化学繊維の製造業者たちが編み物に対する関心を高めるためにある運動を始めたのです。今でも無料の講習会が開かれており,若い女性や主婦たちは最初の授業に出るだけで,こうした趣味が楽しいもので,お金の節約にもなることを知ります。

古代の編み物

編み物は確かに実用的な技術と言えます。布地の場合ですと裁断,仮縫い,仕立てなどが必要ですが,毛糸の場合ですと,編みながらそのすべてを行なえるのです。実際,糸を織物や衣服に変える必要があったために編み物が考案されたのです。

編み物はどれほど昔にさかのぼるのでしょうか。エジプトの埋葬所で見付かった一足の毛編みのくつ下は,西暦前四世紀のものと思われています。今から3,000年ほど昔,アラビアでは,模様を付けるために違った色の糸が使われていました。事実,アラビア砂漠の遊牧民が最初に編み物を始めたと考えられています。彼らは羊の世話をしながら,妻の紡いだ糸で編んだのでしょう。やがて,彼らの知識はイギリス諸島を含むヨーロッパ全土に広まってゆきました。

熟練を要する職業としてこうした技術を確立したのは,女性ではなく男性でした。彼らは修業期間中,三年間編み物を勉強し,さらに三年間売り込みに歩かねばなりませんでした。その後の13週間に自分で作った作品が検査を受け,その試験に合格すると,編み物業者の組合に加わることが認められました。

女性が気晴らしに編み物をするようになったのは,今から400年ほど前のことです。初めは夫から技術を習いましたが,その後,技術は伝統に従って母親から娘へと受け継がれてゆきました。多くの国の婦人雑誌には,新しい編み物のデザインが載せられています。こうしたデザインは,最新流行のものとされていても,実際にははるか昔に男の人たちが考え出したデザインを基礎としているのです。

今だに人気のある伝統的なデザイン

アラン諸島aの漁師たちの先祖は,ステッチ模様という尽きることのない宝を残してくれました。どの模様にも意味があります。絵のように美しいアイルランドの風景が,そうした様々な模様によって表わされています。格子模様のステッチ編みは石がきに囲まれた狭い田畑を,ジグザグ模様はがけの上を曲がり,くねる海岸沿いの道を表わします。働き者のはちの仕事からは,はちの巣模様のステッチ編みが生まれました。

家族生活からヒントを得た模様もたくさんあります。繩編みは家族生活のからみ合いを思い起こさせ,またスプーン模様は,家族が食べ物に困ることなく健康であるようにとの願いを表わしています。種々の繩模様は,漁師の使う繩を表わします。また,命の木や,人間が永遠の命を目指してはい上がる様を表わす命のはしごの模様には,明らかに宗教的な影響が見られます。

幾世紀にもわたって,シェトランド諸島の住民は“フェアー・アイル”と呼ばれる,たくさんの色を使った編み方を開発してきました。どんなものでも,メリアス編みという平らな編み方を地にして,そこへ色彩に富んだモチーフを編み込みます。大抵,明るい色の地に柔らかい色の模様を入れます。一段にせいぜい二色くらいしか使わなくても,地色や模様の色を段ごとに変えると,たくさんの色を使ったように見えます。

この編み方が美しいのは,この地方に生育する植物から作られる染料のためでもあります。青や緑のそうした染料から作られるえもいわれぬ色合いは,化学染料の比ではありません。また別の島では,多色効果を出すために違った色調の天然のままのウールが使われています。例えばシェトランドウールは,質が良く,長持ちすることで有名です。このウールでできた衣類は一生使えると言われており,また色も決してさめません。それは非常に細く紡いであるので,2.4キロメートル分の毛糸でできた,1.8メートル平方のレースのショールでも,70グラムくらいの重さしかなく,結婚指輪に通すことができるのです。

実用的な衣類が幅をきかす

編んだ衣類というのは大抵実用向きのものであることにお気づきでしょうか。英国沿岸の漁師たちは,長い冬の晩,家の中で時間を持て余していたので,その編み物の才能を発揮して,戸外の厳しい生活に耐え得る衣類を作ったものでした。彼らは非常に細い編み針を使って防風ジャケツとでも言えるようなものを作りました。完成したジャケツは継ぎ目がなく,これこそイギリス海狭の島の名前にちなんで名付けられた本物のネービーブルージャージー,つまりガーンジージャケツなのです。暖かさ,体の保護,動きやすさという点でこのジャケツに勝るものはありません。

南米で典型的なのは手編みのポンチョです。これには最初アルパカの毛が用いられ,この動物からヒントを得た模様が編み込まれていました。アルパカの毛は非常に軽く,絹のように柔らかです。

スカンジナビアのミトン,ロビッカは,紡績機も及ばないような手編み製品です。それは,太い編み針で紡いでいない羊毛をメリヤス編みにしたものです。これは外気を通さないので,零下35℃くらいでも手は汗ばみます。簡単で色鮮やかな縫い取りやふさがその自然の色を引き立たせます。

20世紀の趣味

今日ほど楽に編み物のできる時代はありません。どんな服を作るにしても,たいてい説明書付きの型紙が手に入ります。最近のスタイルには,どうしても自分で編んでみたくなるようなステッチ模様が使われています。初心者でも二,三回習えば基礎的な事柄を覚えられ,また太い毛糸を使うなら速く編めます。

経済情勢は,編みものを単なる趣味としてではなく一つの技術として行なうことを要求するようになりました。例えば英国では,たった一年の間に合いオーバーの値段が二倍に上がりました。それで編み物のできる人たちはその才能を,短い上着や厚手のセーター,気持ちの良いポンチョなどを作ることに向けています。気温が氷点下になる日のある南ブラジルでは,太い毛糸で編んだ,スポーティーなアラン模様の入った短い上着のほうが冬物のコートよりよく見受けられます。

ブラジルが編み物とかかわりを持っているのは,必要な原料が手に入るからです。ブラジルは幾世紀にもわたって綿を栽培し,それをヨーロッパに輸出してきました。入念な実験の結果,とりわけ繊維の長さと強さの点で,これまでに開発されたどんな品種よりも優れた綿が栽培されるようになりました。他の品種は毎年木を植え換えねばならないのに対し,セリドと呼ばれるこの品種は七年ないし十年もの間実を結んだ後に植え換えられます。これは地元の綿花産業を発展させ,またその結果編み物を盛んにしました。

初心者への助言

それにしても,編み物はどうしたら覚えられるのでしょうか。「エブリマンズ・エンサイクロピディア」はこう述べています。「編み物の技術そのものは非常に簡単で,一組の[編み]針と,毛糸か絹糸かまたは亜麻糸さえあればよい。使おうと思う糸の先に目を一つ作り,この目から一段目を針に掛ける。基本動作は目を一つの針から他の針に移すこと,つまり,別針の先を目に通し,糸を掛け,目から引き抜くことを繰り返して,最初の段から二番目の針に移された新しい段の目を編むのである。裏側から別針を通し,裏側に引き抜くと裏編みになる。[表編み]と裏編みは基礎となる編み方で,これから,極く単純な模様や複雑な模様が生み出される」。

ブラジルのデザイナーたちは,編み込み式のフェアー・アイルよりも,地をメリヤス編みにし,後から模様を縫い付けるスイスのかがり細工を好むようになってきています。たいていのレース模様は少し経験を積んでから編むほうが良いものが作れますが,ネットステッチのような簡単で基本的なものなら,少し練習するだけで楽に編めます。しかしこれは職業上の秘密ですが,経験を積んだ人でも見本に従って編むことを好みます。

糸は大抵重さで売られており,同じ値段でも太さと質によってヤード数が異なります。人工繊維は,同じ太さの毛よりもずっと軽いのです。以前私は純毛を使わねばならない見本を見て,化繊のウールを重さで同じ分量買ったことがありました。出来上がったときには,まだ半分近く糸が残っていました。同じ太さでも綿糸は純毛の毛糸より重量があります。本当なら純毛を使うべきところを綿糸を使ってスーツを編んだとき,私はこのことを知りました。太さも同じで,糸の張り具合も変わらないのに,重さで二倍近くの分量の綿糸を買わねばならなくなり,本当に高いスーツになってしまいました。

ぴったりしたニットウェアは,よくかぎ針で編みます。手編みの衣類は伸縮性が良いので,たとえ30パーセントくらい伸びても元の形は失われません。別のものに編み変えるためにほどく場合,最初の伸縮性はかなり失われているので,大人用のセーターから子供用のが取れる程度です。このためにも,糸は決してきつく巻かないようにします。

手編みを趣味にしていた人の中には,機械編み党に変わってしまった人も少なくありません。しかし,手で編んでいるときの静かな身体的な満足感は機械編みからは得られません。またそれは,自分の手で何かを作ることから得られる喜びを奪うものです。五人の子供を持つある母親が編み機を売ってしまったのはこのためです。彼女は今,「手ずから望みのように,それを仕上げ」ています。―箴 31:13,口。

確かに編み物は報いの大きな,実用的な趣味と言えます。その楽しさは,編み物がこれほど長い間,これほど広い地域で行なわれてきた理由の一つに違いありません。また,様々な衣服を作れることもその理由の一つでしょう。編み物は独特な歴史を持ち,現在においては実用的な趣味とされ,また将来性をも備えています。では,あなたも編み物を趣味になさるのはいかがですか。―寄稿。

[脚注]

a アラン諸島はアイルランドの西岸沖に位置している。

[24ページの図版]

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