ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目78 9/8 12–15ページ
  • 世界の注目を集めるスポーツ行事

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 世界の注目を集めるスポーツ行事
  • 目ざめよ! 1978
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 1978年のワールドカップ
  • 上昇するサッカー熱
  • 単なる試合それとも何ですか
  • 魅力的なスポーツ
  • ワールドカップ・サッカー ― 単なるスポーツ?
    目ざめよ! 1986
  • あなたはどんな影響を受けていますか
    目ざめよ! 1978
  • ワールドカップ・サッカー ― スポーツ,それとも戦争?
    目ざめよ! 1991
  • 『花の後には石が飛ぶ』― サッカーの世界で
    目ざめよ! 1981
もっと見る
目ざめよ! 1978
目78 9/8 12–15ページ

世界の注目を集めるスポーツ行事

それは野球のワールドシリーズですか。アメリカン・フットボールのスーパーボウルですか。それともプロバスケットボールの優勝決定戦シリーズですか。

北米に住む人であれば,団体競技のうち,上に挙げたものをおそらく思い浮かべることでしょう。しかし米国をほかにすれば,二,三の場所を除きこれらの行事は,どちらかといえばあまり耳にしません。サッカー(世界のほとんどの場所ではフットボールと呼ばれている)となれば話は別です。

ドイツの雑誌デル・シュピーゲルは1974年の世界サッカー選手権大会について次のように述べていました。「サンチャゴからソフィア,ヘルシンキからホバートに至るまで少なくとも10億人の人々が,決勝戦を見るためテレビの前に座るものと予想されている」。

10億人と言えば世界人口の4分の1,米国の人口の約5倍です。デル・シュピーゲル誌の論評どおり「それは祈りの時刻にメッカの方角にひざまずき,身をかがめる人よりも多い。またキリスト教の教会全部を合わせても,これだけ多くの信者を,たとえクリスマスの時であっても一時に祭壇の前に集めることのできたためしはない」。

確かにサッカーは世界中でずば抜けて人気のあるスポーツです。ひとつの試合に20万人あるいはそれ以上の観客を動員した記録もあります。「わが国において人々がこれほど熱中するものは,まずほかにはあるまい」とドイツのフランクフルター・アルゲマイネ・ツァィトゥンクは述べています。そして世界サッカー選手権試合を目前にして,サッカー熱は再び急上昇しています。

1978年のワールドカップ

何億人というサッカーファンの目はアルゼンチンに向けられていました。そこではこの6月に,国際サッカーの覇権の象徴であるワールドカップの獲得チームを決める38の試合が行なわれました。ワールドカップ試合は4年ごとに行なわれ,毎回その主催国を異にします。

ワールドカップの主催団体は,サッカーの統轄機関である国際サッカー連盟(FIFA)です。FIFAに加盟している国は140か国を超えます。ワールドカップを目ざす試合は1930年に初めて行なわれ,以来おそらくオリンピックに次いで,世界で最も人気のあるスポーツ行事となってきました。

ワールドカップ決勝戦に出場する16のチームは次のように選ばれます。FIFAの加盟国は自国の最優秀選手を集めてオールスター・チームを作ります。これらの選手は一団として練習し,地域別の選抜試合に出場します。例えば,過去2年間に95か国の間で248の選抜試合が行なわれ,いまアルゼンチンにいる16のチームが残りました。

主催国のアルゼンチンは,ワールドカップの費用の一助として4億ドル(約1,000億円)以上をきょ出しましたが,経済上の利益という観点から見ると,世界的な関心を集める行事だけにそれは有効に使われた金と言えそうです。アルゼンチンの国外からも幾万人ものファンが試合を見に来たものと思われます。

上昇するサッカー熱

もう何か月もの間,ドイツ連邦共和国の放送局は,“ワールドカップまであと100日(あるいはあと何日)”といった言葉を繰り返し放送してきました。企業は顧客をアルゼンチンへの旅行と試合見物に全額負担で招待する商品売出しを行なってきました。スコットランドのファン約150人は一風変わった方法 ― 潜水艦で旅行します。

もちろんファンの大多数はテレビで試合を見ます。例えばドイツのテレビは12日間にわたる試合のうち二試合か三試合を毎日,生中継で放映します。他の試合の模様は後刻伝えられます。1974年のワールドカップの時には,ドイツのテレビ局はサッカーの放映に約92時間をあてました。

1974年の試合の際には工場は休業し,宗教団体は試合の時間とぶつからないように集会の時刻を変更しました。リオデジャネイロでは,市中における犯罪件数が最低を記録したと伝えられています。ザイールでは自国のチームが競技を始めるや,バスの運転手もバスを離れるほどでした。ローマでも,危機に瀕した政治を立て直そうとする折衝が中断されました。試合を見るためにお偉方が席を立ってしまったからです。

多くの人にとってサッカーの試合は宗教的な意味合いを持つものと見えます。ニューヨーク・タイムズ・マガジン誌は次のように論評しています。「フットボール(つまりサッカー)は,戦後の欧州時代において大衆の新しい宗教とも言えるものになった。何百万の人々が競技場において救いを祈り求め,何千万もの人々がカラーテレビを見ながら忠実に礼拝を行なっている」。

しかし狂信的な宗教と同様,熱狂的なサッカーも危険であり,致命的でさえあります。それは多くの人にとって,健全な霊的関心事と資質をはぐくむのを妨げるものになっただけでなく,暴動,殺人そして戦争さえも引き起こしました。

単なる試合それとも何ですか

サッカーは多くの場合国家主義をあおり立て,大変な結果になることがあります。1964年にペルーのリマで行なわれた試合の最中に起きた事を考えてください。

約5万人のファンがスタジアムを埋めつくしていました。試合の後半,ペルーがボールをゴールに打ち込んだ時,アルゼンチンは1対0でリードしていました。しかし審判はそれをファウルと認め,ペルーは同点に持ち込むはずの得点を逸したのです。失望し,怒ったファンは暴動を起こし,328人の死者と1,000人以上の負傷者を出しました。「審判と選手の命が助かったのは,おそらくロッカールームの厚い鉄のドアのお陰である」とニューヨーク・タイムズは伝えていました。

サッカーにおいて勝敗はどれほど重要ですか。ホンジュラスとエルサルバドルとの間で起きた出来事を見ても,疑問が生じます。1969年6月,両国は1970年のワールドカップを獲得するのはどちらか,その決着をつける一連の試合を行ないました。試合によってあおられた緊張と敵意が,戦争の勃発したひとつの要因でした。アメリカ百科事典の1970年版の年鑑が「サッカー戦争」の見出しの下に記録しているところによると,兵士と市民の間に2,000人の死者を出しています。

これらは確かに極端な例ですが,サッカーに暴力沙汰が伴うのは決して珍しいことではありません。ある報告によると,英国では男子のサッカーファンの4人に1人が暴力に関係したということです。また同じく英国では無秩序な行動によって投獄されるサッカーファンが,毎週100人にも上ると伝えられています。

ブリタニカの1975年版の年鑑は「競技場の内外における不幸な武勇談」のあることを認め,「みぞ,堀,バリケードその他の制御用障害物が用いられた」と述べています。しかしそのような手段にもかかわらず,暴力は相変わらずサッカーの試合の多くに見られる特色となっています。

しかし,この問題はサッカーだけのものではありません。米国プロバスケットボールの,あるチームの医師はこう警告しています「もし態度が改まらないとすれば,我々も南米で行なわれているように金網や堀をめぐらしてファンと選手を隔離しなければならないであろう」。

スポーツにこのような問題があるのは,何が原因ですか。例えば,サッカーには何か根本的に間違ったところがあって,そのためにこれらの悪い結果が生じるのですか。

魅力的なスポーツ

単にサッカーを見るだけでは,スポーツそのものがなぜこのような困った問題の原因になるのか理解に苦しみます。基本的に言ってサッカーは単純で健全なスポーツです。アメリカン・フットボールと同じく,それぞれのチームに11人の競技者がいて,競技場もほぼ同じ大きさです。競技場の両端には,ボールを受けとめるようにネットを張った,幅7メートル,高さ2.4メートルのゴールが設けられています。目的はゴールキーパーの守備を破って円いボールをゴールの中に送り込んで得点を上げることです。90分の競技時間内に最も多く得点を得た方のチームが勝ちます。

手を使うことができるのはゴールキーパーだけです。双方のチームに10人ずついる他の競技者は試合中,ボールを足でけるか,頭または体でボールを打つことしかできません。熟練した競技者が,手を使わずにボールをドリブルし,正確にパスし,ゴールを目ざしてボールを運ぶさまは目を見はらせます。胸の高さにパスされたボールは足を使って滑らかに地面におろされると,まるでひもで足に結ばれているかのようにドリブルされて行きます。また頭上のパスは,飛び上がった競技者の強力なヘッディングによってゴールに打ち込まれるかもしれません。

サッカーが多くの人によって好まれるのは他のスポーツのあるものと比べて競技に危険が伴わないからです。ある父親は息子がアメリカン・フットボールよりもサッカーをやることにしたのを喜んで,「サッカーは技巧と耐久力をいっそう必要とする」と述べました。もちろん,サッカーをしていても,ある程度けがの危険はあります。それは例えば,バスケットボールをしていても同じことです。何がなんでも勝つという,正常を逸した熱意にかられて試合に臨む時,このことは特に真実となります。それで競技の際には分別を働かさねばなりません。

サッカーの別の利点は,普通の体格の人でもぬきんでることができるという点です。例えば,史上最高の選手とされているペレは身長175センチ,体重75キロに過ぎません。そのうえ,ボールを別にすれば,サッカーをするのに道具らしいものは一切必要ではないため,費用は最低ですみます。サッカーはついに米国でも人気を得つつあります。昨年の8月14日,ニュージャージー州メドウランドのジャイアンツ・スタジアムで行なわれた試合の時には,7万7,691人の観衆が球場を埋めつくしました。人気がこのように上昇した要因は,巨額の俸給に誘われて多くの有名な選手が米国に来たことです。例えば,ニューヨーク・コスモスはブラジルのペレに3年契約で475万ドル(約11億8,750万円),またドイツを1974年の世界選手権に導いたフランツ・ベッケンバウエルに4年契約で300万ドル(約7億5,000万円)を払いました。しかしサッカーが米国でも主要なスポーツの座を占めるようになる見込みがあると言えるのは,“一般大衆”のレベルでそれが普及しつつあるからです。今およそ5,000の高校と700の大学にチームがあります。

たぶんあなたは,サッカーをしたり,試合を見に行ったりするか,あるいはテレビでサッカーを見る幾億もの人々のひとりかもしれません。あなたの受ける影響は有益なものですか。良くない影響を避けるにはどうすれば良いでしょうか。

[13ページの囲み記事/図版]

1978年ワールドカップ・サッカーの参加国

西ドイツ オーストリア

ブラジル スコットランド

イタリア オランダ

フランス ペルー

ハンガリー アルゼンチン

ポーランド イラン

スペイン チュニジア

スウェーデン メキシコ

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする