ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目80 3/8 14–15ページ
  • イギリス連邦の会議

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • イギリス連邦の会議
  • 目ざめよ! 1980
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • イギリス連邦とその会議
  • 政治問題
  • 経済問題
  • 何を成し遂げるか
  • “第三世界”は発言する
    目ざめよ! 1977
  • アフリカの諸教会は過去と将来を考察する
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1975
  • “平等”は真の解決策ですか
    目ざめよ! 1976
  • 世界の大勢の人は飢えている ― 彼らに食料を供給できるか
    目ざめよ! 1978
もっと見る
目ざめよ! 1980
目80 3/8 14–15ページ

イギリス連邦の会議

ザンビアの「目ざめよ!」通信員

一体何事があって,イギリスの女王エリザベス二世は,郷里のロンドンを離れ8,000㌔以上の旅に出掛けたのでしょうか。

この主催国が深刻な経済危機を経験していたことは,同国の首脳陣の認めるところであったにもかかわらず,一体何事があって,この国は900万㌦(約18億円)ものお金を費やしたのでしょうか。

その答えは,昨年の8月1日から7日まで,ザンビアのルサカで開かれた第22回イギリス連邦会議にあります。

イギリス連邦とその会議

イギリス連邦は39の独立国から成る国際的な結合体で,その総人口は,全人類の約4分の1に相当する10億人と推定されています。同連邦は平和と自由と公正を目的とした組織である,とその成員国は主張します。その母体が旧大英帝国であるため,すべての成員国は女王エリザベス二世を連邦の象徴的な首長として受け入れています。

連邦成員国間が協議を行なう上で最重要な手段となるのは首脳会議,つまりイギリス連邦会議です。最近5回にわたって,この会議は2年おきに開かれてきました。この会議の独特な点は,他の多くの国際会議とは異なり,拘束力を持つ決議を採択することがなく,合意を成立させようとすることです。演壇も公式演説もないという意味においては非公式な会議でしょう。政府首脳たちは二人の助言者だけを伴ってテーブルの前にすわり,文字通りの対話を行ないます。

第22回会議の焦点となった国際問題は何でしたか。

連邦の事務総長であるガイアナのシュリダート・ランパル氏は,テレビのインタビューに答え,二つの主要な問題は,南アフリカ,特にジンバブエ・ローデシアとナミビアにおける人種差別政策の問題と世界の経済問題である,と述べました。

政治問題

タンザニアの大統領ジュリアス・ニエレレは南アフリカ情勢の討議の口火を切り,ジンバブエ・ローデシアの問題の解決を図るためには三つの事を行なわなければならないと述べました。それは,第一に,英国は民主的な憲法を制定すべきである,第二に,問題に関係した政党すべてを含む選挙を国際的管理のもとに行なうべきである,第三に,白人たちは少数派政党を代表する黒人政府が権力を握るようになって領土を去ることを選んでいるが,イギリス連邦はそれらの白人のために再定住計画を設け,資金を調達しなければならない,ということでした。これらの提言は受け入れられ,9か条のコミュニケの形に増加されて会議の閉会近くに発表されました。英国首相のサッチャー女史はこのコミュニケを支持し,英国政府は,当面の目標である独立憲法の起草に向かってすみやかに努力したいと述べました。

論議された政治問題としては,他にも,インドシナにおける武力闘争,広範囲な地域でエスカレートする闘争に伴う深刻な危険などがありました。国際的な難民問題が世界中で増加していることを深く気遣う声や,キプロスの情勢を憂慮する声も聞かれました。彼らは,ベリセの人々が抱いている早く独立を達成したいという願望を心から支持しました。また中東のゆゆしい状況を検討し,特にパレスチナの人々のことに言及しました。さらに平和地帯としてのインド洋に大きな進歩が見られず,実際に増加したのは逆に威力の強い軍隊であったことに遺憾の意を表明しました。

確かにさまざまな問題が討議され,多くの意見が公表され,心配の声や提案が聞かれました。しかし問題は実際に解決されたでしょうか。状況が考慮された人々は,真の平和や自由や公正を享受するようになったでしょうか。

経済問題

金銭問題については,富裕な国と貧しい国の間の経済不均衡に激しい攻撃が浴びせられました。パプアニューギニアのマイケル・ソマレ首相は,先進諸国家が自国の関心事に主力を集中しているとして非難しました。インフレ,全般的な景気後退,高い失業率,その他の問題のしわよせが発展途上国に来ている,という意見も聞かれました。会議の席上,この問題を例証するものとして,工業国の赤字は20億㌦(約4,000億円)に減少したのに対して,発展途上国は石油生産業者に400億㌦(約8兆円)以上の負債のあることが説明されました。こうした傾向に対抗するにはどんな手段があるでしょうか。

OPEC(石油輸出国機構)諸国に陳情して,今行なっているような,石油売上金を工業化した経済活動に還元するのではなく,その資金を,エネルギー危機により経済が破局の瀬戸際に立たされている国もある発展途上国に還元させよう,という提言がなされました。この問題に対処する2番目の実行案として,代替エネルギー源の研究の調節を図る国際的エネルギー機関を設立することで合意を見ることができました。彼らは,技術協力のための連邦資金が富裕な国と貧しい国の間の不均衡を取り除く助けになると考えており,この資金を800万㌦(約16億円)増やすことに同意しました。

比較的大きな成員国が発展途上国を援助できる五つの分野が提案されました。それは次のようなものです。地元でこれまでより大幅に原料加工を行なうように励まして,経済の多様化を図るよう援助する。科学技術が進歩するよう発展途上国を援助する。小さな島国も製品を市場に出しやすくなるような保証を与える。金銭の流通を盛んにし,援助手続きを簡素化する。金銭的,技術的な援助を与え,石油の輸入に対する依存度を弱め,代替エネルギー源を開発させる。

しかし大国に属する国々はこれらの提案を本当に適用するでしょうか。これらの国々の記録は,利他的な方法で実際に互いの利益を顧みると信じられる理由になっているでしょうか。

何を成し遂げるか

議長は閉会の言葉の中で,『最初に表明された危惧の念が最後には,より良き相互理解に変わったのは喜ばしいこと』であり,友好的な雰囲気と率直な空気がみなぎっていた,と評しました。

しかし,これらすべての話,討議,確認,口約束などは何を成し遂げるでしょうか。決定事項は実行計画へと移されなければなりません。議長の言葉にあったように,歴史的変化をもたらさなければ,この会議には何の歴史的意義もないからです。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする