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  • どうすれば麻薬・覚せい剤をやめられるだろうか
  • 目ざめよ! 1985
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目ざめよ! 1985
目85 9/22 16–18ページ

若い人は尋ねる…

どうすれば麻薬・覚せい剤をやめられるだろうか

麻薬の効き目は徐々に現われるので,アンは最初の興奮が沸き上がるのを待ちました。それまでに何度も味わったことのある興奮です。横になって目を閉じると,だんだん意識がもうろうとしてきて,周りのことなど何もかも忘れてしまえるように思えるのです。

ところがこのたびは様子が違っていました。こみ上げてくる幸福感にすっかり浸されると,アンは意識を失ってしまいました。そして苦しげな息づかいになり,動悸がして心臓の鼓動は不規則になりました。アンは瀕死の状態に陥りました。

いま命があって経験を話せるのがうれしいという面持ちで,アンはこう語っています。「目を覚ますと病院にいました。幾度か死線をさまよいましたが,幸い必要な手当てを施してもらい,自らの命を絶つことにならずに済みました」。

アンの場合は確かに幸いだったと言えます。しかし,不幸な結果になる若者も大勢います。毎年,警戒を要するほどの数の若者が麻薬・覚せい剤を服用して死亡しているのです。麻薬・覚せい剤をやめたいと願いながら,麻薬なしで生活しようとして失敗する若者も少なくありません。どうしてそういうことがあるのでしょうか。「回復と再発」という出版物は,「わたしたちが目標としているのは,ただ身体的に麻薬・覚せい剤を断つだけでなく,感情的にも実際に麻薬を断つことである」と述べて,手掛かりを与えています。

米国ニューヨーク市の,ある大きな麻薬中毒リハビリテーション・センターの一カウンセラーは「目ざめよ!」誌に,それと同様のことを次のように述べました。「麻薬類をやめる秘けつは,麻薬類の使用を中止するだけでなく,考え方,生活に対する取り組み方をすっかり変えることです。麻薬類を使っていた時より,麻薬類のない生活のほうが楽しいというまでにならなければなりません」。

しかし,どうすればそれまでになれるでしょうか。数多くある大規模な麻薬中毒リハビリテーション計画によれば,麻薬・覚せい剤をやめるには,身体的および感情的回復がなければなりません。それに,霊的回復をも付け加えることができるでしょう。麻薬なしの幸福な生活を送るにはこれらの事柄がすべて必要です。

身体的な回復

立ち直るための最初の段階は身体的な回復です。(感情的および霊的な回復については,「目ざめよ!」誌の今後の号で取り上げます。)言うまでもなく,それには麻薬・覚せい剤の使用を中止することが含まれます。体が麻薬・覚せい剤に依存しているa と,恐らく,不安の増大,震え,吐き気,不眠,精神異常あるいは発作などの禁断症状が現われるでしょう。―箴言 23:31,32と比較してください。

自分の人生のうち12年間を麻薬の乱用にふけって過ごしたアレンは,「初めて麻薬の使用を中止した時,とても神経質になり,禁断症状があまりにもひどくて,車を運転することさえできないほどでした」と語っています。危険が伴うことを考えると,麻薬の解毒に慣れている十分資格のある医師の助けを得るのは賢明なことでしょう。

身体的もしくは感情的に麻薬に依存している人の場合,麻薬中毒リハビリテーションの専門家の大半が強く勧めるのは,気分を変える作用があると考えられる薬物すべてを完全に避けることです。気分を変える薬物とは,精神的機能および感情を変化させる薬物のことです。簡単に言えば,使用した人がうとうとしたり,眠くなったり,平静になったり,精力的になったり,神経質になったり,一層機敏になったりする薬物や,幻覚を生じさせる薬物のことです。それには,精神安定剤,麻酔薬,鎮静剤,アルコールがあります。風邪薬やせき止めのような,医師の処方箋がなくても手軽に買える薬の中にさえそのようなものがあります。それらの薬には,抗ヒスタミン剤やアルコールなど,気分を変える作用のあるものが含まれていることがあるのです。

麻薬中毒者だった人はどうしてそうした薬物を一切避けなければならないのでしょうか。麻薬中毒リハビリテーションに関するある出版物によれば,「習慣に陥らないようにする,あるいはそれを続けないようにする唯一の方法は,最初の1本の注射,1個の錠剤,あるいは1杯の酒に手を出さないことである。……この点を大いに強調したいのは,どんな形のものであれ薬物を使用したり,ほかのもので代用したりすると,中毒がまたぶり返すことを知っているからである」ということです。

その例として,ヘロイン中毒を克服しようとしている人の場合を考えてみましょう。ヘロインをしばらく断ってからアルコールを飲み始めると,どうなるでしょうか。陶酔感を味わいたいという衝動を呼び起こす重大な危険を冒していることになります。陶酔感を味わいたいという衝動があおられると,麻薬に再び手を出さないようにするのはたいへん難しいことです。「回復と再発」は,「1本の“注射”,1個の錠剤あるいは1杯の酒でいったん衝動を感じるようになると,自分の意志力でそれをとどめることはできない」と述べています。―箴言 23:35と比較してください。

1年余り麻薬を断っていたアレンはまさにその通りの経験をしました。入院中に麻酔性の痛み止めを与えられ,その薬が引き金となって,陶酔感を味わいたいという衝動が起きるようになりました。それはどんな結果になったでしょうか。「退院すると,私は気違いのように酒をあおり,やがて,街路で手に入るありとあらゆる麻薬に再び手を出すようになりました」とアレンは語っています。

良い気分になるという誘惑

このことをさらによく理解するには,麻薬を使用する主な理由を考えると助けになります。それは良い気分になるということです。気分を変える作用のある薬物はまさにそうした作用を持つものとして作られています。それらが有益な目的を果たす場合もあります。例えば,大きな交通事故で負傷してひどい痛みを感じているならどうでしょう。回復するまでのあいだ気分をよくするために,医師は麻酔性の痛み止めを処方するかもしれません。その薬は痛みを止めるほか,患者の不安を和らげて楽な気持ちにさせる場合もあります。それは,麻酔剤に気分を変える特性があるためで,非常に大きなショックを受けた患者が回復するのに役立つと考えられます。―箴言 31:6と比較してください。

しかし,麻薬中毒者となると話は異なります。どのような点で異なっているのでしょうか。そもそも麻薬中毒者はなぜ麻薬を使用するのでしょうか。身体的な病気があるからですか。重傷を負ったからでしょうか。ほとんどの場合に,麻薬の持つ,気分を変える作用を味わおうとしているにすぎません。それにしても何のためでしょうか。最初はただ面白半分に,陶酔感を味わおうとして麻薬・覚せい剤に手を出すかもしれません。ところが間もなく,麻薬・覚せい剤の持つ,気分を変える特性が人生の憂さを(一時的であるとはいえ)たちまち晴らしてくれることを知ります。しかし,麻薬・覚せい剤を使えば使うほど,生活上の煩わしい事柄から逃避するために麻薬・覚せい剤に依存する度合いは大きくなります。そのように逃避できることが誘惑となって,人は,麻薬・覚せい剤の持つ気分を変える作用をさらに求めてまた麻薬・覚せい剤に戻っていくのです。

したがって,麻薬・覚せい剤の乱用を克服する上で問題となるのは体が中毒になっているということだけでなく,麻薬・覚せい剤の持つ,気分を変える特性への精神的依存です。ですから,麻薬・覚せい剤を断ち,回復の途上にある麻薬中毒者は,麻薬・覚せい剤なしで幸福な生活を送ることを学ぶという長期的な問題に取り組まなければなりません。

完全にやめることが絶対に必要!

ゆえに根本的な方針となるのは,回復するには麻薬・覚せい剤を完全にやめることが不可欠であるということです。b 聖書は,「もしあなたの右の手があなたをつまずかせているなら,それを切り離して捨て去りなさい」と述べています。(マタイ 5:30)人生においてわたしたちをつまずかせかねないものは何でも『切り離して捨てる』,つまり完全に断ち切るのが確かに最善です。麻薬・覚せい剤の乱用といったような,死を招く恐れのある事柄にもこのことは当てはまるのではないでしょうか。―ペテロ第一 2:11。

ところで麻薬・覚せい剤の使用者がそうした薬物をやめようといったん決めたなら,どうすればその決意を守り通すことができるでしょうか。その答えとして,聖書には,「思いを作り直すことによって自分を変革しなさい」とあります。(ローマ 12:2)考え方,人生への取り組み方をすっかり変えなければなりません。気分を変える作用のある麻薬によって逃避しようとするのをやめ,人生で経験する不愉快な事柄に自信を持って立ち向かうことを学ばなければなりません。前途にどんな苦労が生じようとも本当に生活を楽しめるような仕方でそれらに立ち向かうことを学ばなければならないのです。

しかしどうすればそのようになれるでしょうか。回復に必要な次の二つの段階を踏むことによって,すなわち感情的な回復と霊的な回復を遂げることによってそのようになれます。そのことについては今後の号で扱われます。

「自分に力を与えてくださる方のおかげで,わたしは一切の事に対して強くなっているのです」― フィリピ 4:13。

[脚注]

a 麻薬・覚せい剤の使用者はすべて身体的にそれらの薬物に依存しているという意味ではありません。陶酔感を味わうために時々麻薬・覚せい剤を使用する人がいます。しかし,それらの人はほどなくして,不愉快な事柄を忘れるために陶酔感を味わうこともできるのだということに気づくようになるかもしれません。それがきっかけとなって,感情面で依存し,身体的には中毒にかかることになりかねません。

b 言うまでもなく,命が危険にさらされているため,麻薬中毒者だった人に気分を変える作用のある薬物を投与しなければならない状況があり得ます。その場合,投与される薬物は,病気もしくは事故による外傷から実際に回復する上で重要な役割を果たします。麻薬に関する自分の経歴を医師に知らせるのは,麻薬使用者だった人の責任です。そういう情報があると,医師はある薬物が必要とされるかどうかに関してより良い判断を下せます。

[17ページの図版]

これがきっかけとなって,再び麻薬・覚せい剤に依存するようになることがあるだろうか

[18ページの図版]

医師は,薬の処方箋を書く前に,患者が以前麻薬・覚せい剤を乱用していたことを知っていなければならない

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