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目ざめよ! 1991
目91 11/8 6–7ページ

『子供は皆かわいいのですが,どうしても息子が必要なのです』

8億5,000万余の人口を抱え,出生率が1,000人に対し31人というインドでは,毎年約2,600万人の新生児が生まれています。これはカナダの人口にほぼ匹敵する数字です。ですから,急速な人口爆発の抑制が政府の最も緊急な課題の一つであるのもうなずけます。それはどれほど効果を上げているでしょうか。どんな障害に直面していますか。

「二十歳前はだめ。30過ぎは絶対にだめ。子供は二人だけで十分!」インドのボンベイにある家族計画本部の廊下には,色とりどりのポスターがずらりと貼ってありますが,これはその中の一つが与えている忠告です。別のポスターは,5人の子供に囲まれてほとほと手を焼いている母親の姿を描き,「後で悔やむことがないように」と警告しています。一つの家族に子供は二人で十分。非常に強く明確なメッセージです。しかし,子供は二人までという政府の勧めを国民に受け入れさせ,それを実践させるのは容易なことではありません。

「ヒンズー教徒は男性の幸福を子供の数で測る。ヒンズー教徒の間では,子供はまさに一家に授かる幸せとみなされる。家族がどれほど多くても,男性は家族の増加を求める祈りを決してやめない」と,「ヒンズー教の仕来たり,慣習,儀式」という本は述べています。しかし,宗教的な観点からすると,家長にとって特に大切なのは男の子です。この本は続けてこう説明しています。「葬式に関連した最後の務めを果たしてくれる息子や孫息子を残せないことほど,不幸なことはない。そういう息子や孫息子がいなければ,死後に天界に行くことが全く不可能になるかもしれないと考えられている」。

シュラッダーと呼ばれる先祖崇拝の儀式を行なうにも,息子たちが必要とされます。「少なくとも一人の息子がどうしても必要だったと言えるだろう。インドのヒンズー教徒の熱烈な家族愛は,息子を欲しがる気持ちを強めた。息子がいなくては,家系がとだえてしまうのだ」と,A・L・バシャムは「インドに存在した不思議」の中で書いています。

宗教信条のほかにも,息子を欲しがる気持ちにさせる文化的要素があります。それは,合同家族もしくは拡大家族と呼ばれるインドの伝統的な家族制度です。結婚した息子は引き続き親と同居します。ボンベイ市健康・家族福祉局のラリータ・S・チョープラ博士はこう説明しています。「娘は結婚すると,しゅうとの家で暮らすようになります。しかし息子は家にとどまり親と同居するのです。親は息子が自分たちの老後の面倒を見てくれることを期待します。これは親にとって経済的な保証になります。親は息子が二人いると安心できるのです。それで理屈からすれば,もしある夫婦に子供が二人いて,勧められている限界にすでに達しているにもかかわらず,それが両方とも女の子であるならば,その夫婦が引き続き息子をもうけようとするのは十分あり得ることです」。

理屈の上では,子供はみな神から授かったものとみなされますが,現実の日常生活の中では,そのようにみなされていません。「女の子の医療がおろそかにされているのは明らかだ。女の子が生き延びることは一家の存続にとってさほど重要とは考えられていない」と,インディアン・エクスプレス誌は伝えています。この記事は,ボンベイで行なわれたある調査を引き合いに出していますが,それによると,性別テストの後に中絶された胎児8,000人のうち,7,999人は女の子でした。

苦しい闘い

「家族の中で,子供を何人もうけるか,家族をどれほど大きくするかを決めるのは大抵男性です」と,ボンベイ市の保健部長S・S・サブニス博士はインタビューの中で説明してくれました。たとえ女性が間隔を置いて子供を産むことや,子供の数を制限することを望んでも,夫がそれに反対するなら,夫から圧力を受けることになります。「だから我々は,スラム街の各家庭に男女の混合チームを派遣するのです。我々が期待しているのは,男性の保健担当官がその家の父親と話をして,家族の大きさを制限するよう勧め,子供が少なければそれだけ世話が行き届くという点を理解してもらうことです」。しかしこれまで見てきたように,障害はたくさんあります。

「貧しい人々の間では,生活状態が悪いために乳児の死亡率が高いのです。そのため,たくさん子供をもうけたいという気持ちにどうしてもなってしまいます。そのうちの何人かは死ぬと思うからです」と,サブニス博士は言います。しかし子供の世話はほとんど行なわれていません。子供たちはほったらかしにされた状態であたりをうろつき,物ごいをしたり,時にはごみの中の食べ物をあさったりしています。親は何をしているのでしょうか。「親は子供の居場所を知らないのです」と,サブニス博士は嘆きます。

インドの広告によく描かれているのは,幸せで裕福な感じのする夫婦が二人の子供たちと楽しく暮らしている様子です。大抵,二人の子供は男の子と女の子で,見るからによく世話をされている子供たちです。子供は二人までという考え方が一般によく受け入れられているのは,この社会層,つまり中流階級です。しかしこれは,貧しい人々の意識からは程遠い考え方です。『両親や祖父母は10人も12人も子供を持っていたのに,どうしてわたしたちがそうしてはいけないのか。なぜ二人に制限しなければならないのか』というわけです。人口抑制をめぐる戦争は,インドのこの貧しい大衆の中で,苦しい戦いに直面しています。「いま住民は若く,子供を産む年齢にあります。どうやらこれは負け戦のようです。前途には,やらなければならないことが山ほどあるのです」と,チョープラ博士は考えています。

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