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目ざめよ! 1993
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暴力的なテレビ漫画には害がありますか

イギリスの「目ざめよ!」通信員

「学校で起きるけんかの原因はバッグス・バニー」。このような見出しがロンドン・タイムズ紙に載りました。同紙は,テレビ漫画の暴力的な場面をまねていると言われる子供たちの行動について,一部の教師がどう感じているかを伝えました。

ある小学校の教頭は,「ほとんどの漫画は暴力的である。正義の味方が最後には勝つとしても,その勝ち方には遺憾な点が多い」と力説しました。あなたもテレビ漫画の最近の傾向について同じように感じていますか。

アニメの人気が高まり,ビデオも広まっている今,心配している親は少なくありません。子供たちの“漫画的思考”に悩まされたり,暴力やうそや不従順を助長する漫画を非難したりする人さえいます。

しかし,暴力的な場面がいくらか含まれているとしても,漫画を見ることには本当に何か害があるのでしょうか。

何か害があるのか

BBC(英国放送協会)の指針によると,テレビのプロデューサーは,番組に描かれるどんな暴力についても,その影響を注意深く考慮しなければなりません。それには漫画も含まれます。「暴力の結果として感情が高まる傾向は,その状況に身を置く視聴者の能力に伴って増す」というのが公式見解です。

漫画は,その性質からして空想的な状況を描くため,危険が小さいでしょうか。貪るようにテレビ漫画を見る子供たちのほとんどが,楽しむために見ているのは明らかです。確かに漫画は楽しいものです。しかし,楽しいだけでしょうか。それだけではありません。どんな漫画の印象でも長引くことがあるからです。オックスフォード大学のグレゴリー・ストーズ博士が「TVタイムズ」という番組ガイド雑誌で述べたところによると,子供の見ている漫画は,子供がうなされる夢によく出てくる「怪物や幽霊や凶暴な動物」の出どころの一つです。

同様に,「スクリーン上の暴力と映画の検閲」という英国政府による研究が認めたところによると,映画が与える影響は,子供が一緒に映画を見る仲間によって左右されます。ですから,子供が監督なしで漫画を見るのは危険なことでしょう。

その報告は,学齢前の子供は目にした暴力的な行為をすぐにまねると断言しています。また,「ある種の情緒面の『刺激』」のため,五,六歳の子供は,覚えた攻撃的な行為をするようになるとも断言しています。

したがって放送局は,テレビで描かれる暴力をある期間にわたって見ると,年齢にかかわりなく,「特に子供は影響を受けて,鈍感になったり,何でもつまらないと感じるようになったりする」可能性があると認めています。そのため,自分たちが暴力を振るうことについて鈍感になったり,他の人に暴力が加えられても何も感じなくなったりするかもしれません。

「バッグス・バニー」や「トムとジェリー」に凝っている人が最初にそのようなキャラクターを映画で見たのは何年も前のことかもしれません。そうした人は今では親になっているかもしれませんが,テレビのボタン操作一つで,現代版のこっけいな番組にチャンネルを合わせることができます。しかし,基準は変わりました。子供のことを考えると,確かに親は今放映されている漫画の内容を確かめたいと思うでしょう。

「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ(邦題: ミュータント・タートルズ)」の例を取り上げましょう。このアメリカ映画のキャラクターは,大西洋を隔てたヨーロッパの多くの観客にとってはあまりにも暴力的であるとみなされました。その結果,イギリスで連続番組として放映される前に,BBCは幾つかの場面をカットしました。「ニンジャ」という言葉さえ,日本の戦いと関係があるので削除されました。代わりに,「ティーンエイジ・ミュータント・ヒーロー・タートルズ」という題が付けられました。

それでも,かなりの不安を表わす親もいました。一人の母親はスコットマン紙に対してこう述べました。「子供たちはとてもだまされやすいのです。5歳の息子は“タートルマニア”です。息子を学校に迎えに行くと,校庭にいる子供たちはみんな蹴り合いをしています」。

期せずして,一部の玩具店も親や教師と同じ心配をしています。イギリスのある店は,忍者の姿をした亀の販売をやめると発表しました。子供たちが「空手の蹴りで互いを脅したり,下水に隠れて死ぬ危険に身をさらしたりする」のを恐れたからです。ほかにも何か危険がありますか。

隠れた危険

「子供を対象にしたマーケティング戦略における,恐らく史上最大の皮肉な成功」。ある新聞は「タートル」の映画と関連商品のマーケティングとの結びつきについてそのように評しました。そうした結びつき自体,新しいものではありませんが,市場の「大きさは,『タートル』の場合,確かに新しい」ものです。

この場合,ライセンスを持った業者は,夢中になった子供たちにコミックやTシャツなど,推定400種類のタートル商品を売り込んでいます。では,漫画を見ただけで子供がそうした商品を欲しがるようになるのであれば,そうした漫画で目にする場面もなんらかの影響を確かに及ぼすはずです。しかし,こうした新しい流行は長続きしないと言う人もいます。

そうした流行は持続しないとしても,昔の漫画の人気番組は今でも魅力を失っていません。「ミュータント・タートルズは一時的かもしれないが,トムとジェリーは不滅である」とロンドン・タイムズ紙は述べています。ですから,自問してみる必要があるでしょう。家でそのような漫画を見るなら,描かれているすべての行為を認めていることを子供に示すことになりますか。動物に対する残虐行為の場面についてはどうでしょうか。もちろん,漫画が現実の生活と等しくなることはあり得ないとお考えかもしれません。しかし,漫画の世界で今起きていることをご存じですか。それはアニメトロニクスです。

“アニメトロニクス”とは,漫画の空想の世界をリアルに見せるための驚くべき電子工学的技法です。非常にリアルなため,観客は漫画と現実を区別することが難しくなります。サンデー・タイムズ・マガジン誌は,「アニメトロニクスの世界では,アップのときでもいかにも本物らしいので,空想映画のトリックに通じている人が非常に冷めた目で見ても,作り物の細孔やしわに気を散らされることはない」と伝えています。このような方法で映し出される暴力的な場面は,ショッキングなほどリアルです。

また,現代の漫画が次世代に提示している行動基準についても考えてください。ある新しい人気漫画に登場するキャラクターは,「胸の悪くなるような家族で,ほら吹きで,怠け者で,“成績が低い”」とロンドン・タイムズ紙は伝えています。「非常に反体制的なので,一部の人の」心に訴えます。

確かに親として,子供が見る漫画について考えるとき,心配になるのももっともです。では,あなたには何ができますか。

“娯楽としての暴力”を追い出す

既成の娯楽の良い点と悪い点を評価してください。家族の益を考えて,テレビをやめることにした親もいます。見るのを許された番組の賛否両論を子供たちが比較検討するのを助けている親もいます。ロンドンのインディペンデント紙は,「子供は(もしくは大人でも)漫画や広告やニュースを批判したり分析したりしながら見ることができるようになればなるほど,メディアから多くを得ることができるようになる」と述べています。確かに親は,子供がそうするよう助けるのに最も良い立場にいます。

家族生活とテレビの相関関係についての最近の調査は,2種類の教育方法に注意を向けています。一つは,子供の達成感に訴えながら,推論したり説明したりすることを含む方法です。もう一つは,基本的に言って罰と脅しを用いる方法です。結果からどのようなことが分かったでしょうか。

罰によって親から脅された子供は,「反社会的な内容のテレビ番組」を好む傾向を示しました。一方,「おもに推論と説明による鍛錬を母親から受けた子供は」,そのような場面から「わずかしか影響を受けていなかった」のです。このように,子供を気遣う親は,暴力的な漫画を見るのが賢明でない理由を子供に説明します。それでも,子供は生まれつきまねをするものであることを忘れてはなりません。ですから親には娯楽としての暴力を見ることを避ける重い責任があります。もしあなたがそれを見るならば,お子さんは自分がそれを見ても悪いとは思わないでしょう。

『では,どうすればいつも子供たちを楽しませることができるだろうか』という質問も起きるでしょう。一つの提案として,本当に生きている動物のこっけいな姿を見て楽しむのはどうですか。家族で行くことのできる自然保護区や動物園の近くに住んでおられますか。そうでなくても,家で見るために,野生生物に関するふさわしいビデオをいつも選ぶとよいでしょう。

残念なことに,現在のところ,わたしたちが住んでいる世界の暴力から逃げられる人はいません。しかし年齢にかかわりなく,わたしたちは望むならば賢明に行動して,暴力を助長するものを一切見ないようにすることは可能です。

[12ページの図版]

漫画は暴力を助長しているか

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