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  • 死にゆくサンゴ礁 ― 人間の責任?
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目ざめよ! 1996
目96 9/22 16–17ページ

死にゆくサンゴ礁 ― 人間の責任?

「サンゴ礁に関する国際シンポジウム 1992」の報告によると,人々は直接また間接に,世界の生きているサンゴ礁の5ないし10%を死滅させてきており,あとの60%は今後20年から40年の間に失われる可能性があります。オーストラリア海洋科学研究所のクライブ・ウィルキンソンによると,まずまず健康なのはへんぴな海域にあるサンゴ礁だけです。ユーエスエー・ツデー紙は,「サンゴ礁」が被害を受けている地域には,「アジアでは,日本,台湾省,フィリピン,インドネシア,シンガポール,スリランカ,インド。アフリカでは,ケニア,タンザニア,モザンビーク,マダガスカル。南北アメリカ大陸では,ドミニカ共和国,ハイチ,キューバ,ジャマイカ,トリニダード・トバゴ,フロリダが含まれる。悪化の原因は様々だが,沿岸地域の人口が多いことと乱開発は,すべての地域に共通する要素である」と述べています。

サンゴ礁は普通,場所により水温が摂氏25度から29度の海域に成育します。しかし,サンゴが健康であるために必要な水温の範囲は狭く,致命的な水温に近接しています。夏に水温が例年の最高水温よりほんの一,二度高くなるだけでも,サンゴにとっては命取りになります。局地的なサンゴの白化と死滅に関しては,様々な原因が確認されていますが,世界共通の原因は地球の温暖化ではないかと多くの科学者は考えています。サイエンティフィック・アメリカン誌はこの結論について次のように伝えています。「サンゴの白化に関する1987年の報告は,地球温暖化に関する懸念の高まりと時を同じくしていた。したがって,サンゴ礁は炭鉱内のカナリアのような役目をしている,つまり地球の海水の温度上昇をいち早く示すものだという結論を出した科学者や観測者がいたのも不思議ではなかった。海水の温度の局地的上昇で白化が生じたように見えるが,白化と地球の温暖化との関連は,今の時点では明確ではない」。

US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌は,「最近行なわれたカリブ海に関する調査で,異常に暖かい海が最近のサンゴの白化を引き起こしているという仮説は裏づけられた」と述べています。世界サンゴ礁連合の責任者トマス・J・ゴーローは悲観的な口調で,サンゴ礁の窮状をアマゾンの熱帯雨林の減少に例え,「熱帯雨林の一部は今後50年は残っているだろう。しかし,サンゴ礁は今の速度で死滅してゆくなら,とてもそんなに長くはもたないだろう」と語りました。

破壊は世界的 ― 原因はさまざま

中央アメリカの太平洋沿岸では,1983年にサンゴの95%が死滅してしまいました。太平洋の中央部や西部でも時を同じくして,それに似た,しかし破壊力はやや弱い白化が生じました。オーストラリアのグレートバリアリーフ,および太平洋とインド洋の海域も,深刻な白化に見舞われました。タイ,インドネシア,ガラパゴス諸島なども被害を報告しました。その後,バハマ,コロンビア,ジャマイカ,プエルトリコ,さらには米国のテキサス,フロリダ両州の南部などの近海で,広範囲にわたる白化が生じました。

サンゴ礁破壊の世界的なパターンが明らかになってきました。ナチュラル・ヒストリー誌は次のように述べています。「サンゴ礁の生態が研究されてきた期間は比較的に短いが,その間,最近見られるような規模の白化が生じたことはなかった。マイアミ大学の生物学者ピーター・グリンは,深刻な白化の生じている太平洋東部の400歳のサンゴを調べて,過去に同様の災害が起きた証拠はないことを発見した。深刻なその白化は,1980年代に生じた全般的な温暖化がサンゴ礁に大きな影響を与えた可能性があることを示しており,もし温室効果によってさらに水温が上がれば,サンゴ礁の未来がどうなるかをも予告しているのかもしれない。不幸にして,地球の温暖化と環境悪化はほぼ確実に続き,一層深刻になり,全世界の白化の周期は速まるものと思われる」。

US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌は,別の原因と思われるものを指摘し,「生物を有害な紫外線から守るオゾン層が薄くなっていることも,最近,サンゴ礁が死滅している原因の一つかもしれない」と述べています。

世界人口の半数以上が住んでいる沿岸地域では,人間の無責任な態度がサンゴ礁をひどく痛めつけてきました。世界自然保護連盟と国連環境計画が行なった調査で,人々がかなりの量のサンゴ礁に被害を与えたり,破壊したりしてきた国は93か国に及ぶことが明らかになりました。多くの発展途上地域は未処理の下水をそのまま海に流し,海を汚染しています。

塩水の中で生育し,不純物を濾過するマングローブは伐採されて,材木や燃料にされています。サンゴ礁は破壊され,掘り出されて,建材に使われています。スリランカとインドでは,サンゴ礁のセクション全体がすり砕かれて,セメントにされてきました。大小の船舶がサンゴ礁に錨を下ろしたり,サンゴ礁に乗り上げたりして,サンゴを粉々に破壊しています。

ナショナル・ジオグラフィック誌(英文)は,フロリダのジョン・ペンネカンプ・コーラルリーフ州立公園で生じていることを次のように述べています。「彼らの船は石油製品や排水によって,海水や海中のすべてのものを汚染する。操縦が下手な者たちはサンゴ礁にぶつかる。発泡スチロールのコップやアルミニウム缶,グラス,ビニール袋,プラスチック・ボトル,非常に長いもつれた釣り糸などを捨てて,海を汚す。こうしたゴミが消えてなくなることはない。それらはほとんど分解しないからだ」。

[16ページの図版のクレジット]

Australian International Public Relationsの厚意による

[17ページの図版のクレジット]

Bahamas Ministry of Tourismの厚意による

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