ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 目97 9/22 25–27ページ
  • ココ島 ― そこに隠された宝の伝説

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • ココ島 ― そこに隠された宝の伝説
  • 目ざめよ! 1997
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 隠された宝の伝説
  • ココ島は自然の宝庫
  • 突然現われて消えた島
    目ざめよ! 2004
  • 砂でできた楽園の島
    目ざめよ! 2006
  • 猛烈な火山から,のどかな島へ
    目ざめよ! 2000
  • 「良いたより」を伝える ― オーストラリア最北の島々で
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2010
もっと見る
目ざめよ! 1997
目97 9/22 25–27ページ

ココ島 ― そこに隠された宝の伝説

コスタリカの「目ざめよ!」通信員

コスタリカの南西岸から約480㌔の所に,隠された宝の伝説で知られている島があります。ロバート・ルイス・スティーブンソンの有名な本「宝島」は,この島に埋められた海賊の宝についての物語をもとにして書かれたと信じている人もいます。

地図製作者や水夫たちは16世紀にこの島が発見されて以来,様々な名前をつけてきました。現在この島はスペイン語を話す原住民の間で,イスラ・デル・ココ(ココナツの島)として知られています。日本語名はココ島です。

コスタリカとガラパゴス諸島の間にはココ海嶺として知られる海底地殻があります。この海嶺の火山活動によってただ一つの島が誕生しました。ごつごつした斑点のようなこの島は,太平洋東部熱帯地域の主立った島の中で唯一,熱帯雨林が茂るのに十分な降雨量のある島です。島には毎年,7,000㍉もの雨が降ります。

18世紀の英国の詩人コールリッジは,昔の水夫たちの苦境を描写して,「見渡す限り水また水,されど飲み水は一滴もなし」と述べています。しかし,17世紀から18世紀にかけてココ島の真水は,島を見つけることのできた船乗りにとっては洋上のオアシスでした。

隠された宝の伝説

国々の間の通信と商業が海運に依存していた時代には,公海での武装強盗,すなわち海賊は社会にとって脅威でした。海賊たちはまた,お互いに脅し合っていました。

沿岸の小さな町や船を略奪すると,盗んだ物は乗組員の間で山分けされました。そのため海賊は不正なもうけの分け前を,今度は仲間から盗まれないよう,どのように守るかという問題に直面します。そこで考えたのが,宝を秘密の場所に隠して後で取りに行くという方法です。宝のありかを示す,本人にしか理解できない不可解な指示が記された地図が,隠された宝を探すかぎとなりました。

ココ島に残る伝説の一つにこのようなものがあります。ある海賊の一団が幾隻もの船と中央アメリカの太平洋岸の町々とを襲撃し,略奪がうまくいって金や宝石で船が沈まんばかりになりました。ココ島には大量の真水と(18世紀末には島に豚が持ち込まれたことから)肉が豊富にあったため,船長はココ島を活動の拠点にすることにしました。

一説によると,戦利品を分けるのに丸一日かかりました。金は壺で量り分けられました。大事な財産を欲の深い仲間に奪われることを恐れるあまり,海賊たちは皆,宝の分け前を島のどこかに埋めることにします。海賊は一人一人,島の海岸線にそびえ立つ崖をロープを使って登り,熱帯の森林の中に姿を消します。自分の記憶を頼りにする者もいれば,宝のありかに戻れるよう本人だけにしか解読できない地図を手に戻って来る者もいました。しかしすべては徒労に終わります。伝承によると,海賊たちは宝物を隠した後,さらなる獲物を求めて海賊船に乗って出帆します。一つ目の港に着いたとき,反乱を恐れた船長は,反抗の疑いのある者たちを陸に残して出港します。彼らが海賊であることがばれて,絞首刑にされるという船長のもくろみは実現するかに見えました。しかし船長の読みは浅かったのです。上位二人の乗組員が,船長を捕らえたいと考えていた当局とうまく手を結んだのです。海賊船は英国海軍の船の猛追撃に遭い,船長と乗組員は捕らえられて殺されます。

過去1世紀の間,この伝説は宝探し愛好家たちの夢をあおりました。しかし,これから述べる出来事が示すように,宝探しを望む人はココ島に発掘旅行に出かける前に,もう一度よく考える必要があります。1892年8月14日付のニューヨーク・タイムズ紙に掲載されたある記事は,600万米㌦相当の金銀宝石を探すオーガスト・ギズラー船長に関するものでした。ギズラーの宝探しは,自分を文明から切り離し,この密林の無人島の過酷な条件下に身を置いて行なわれました。少なくとも5万米㌦の自己資金を投入し,19年の歳月を費やしての宝探しです。1908年にギズラーは,多くの努力の甲斐もなく,宝を手にすることのないまま破産し,意気消沈してココ島を後にします。

ギズラーが島で宝を発見できなかったからといって,だれもがあきらめてしまったわけではありません。これまで島に赴いた探検隊は500を超えます。これまでに知られている範囲では,伝説の宝を見つけた人はまだ一人もいません。

ココ島は自然の宝庫

最近,別のタイプの宝探しに魅了されてココ島に来る人がいます。博物学者や他の科学者はもちろん,自然環境を乱さないエコツーリストたちが島の動植物や島周辺の豊富な海洋生物に引かれてやって来ます。

島はうっそうとした熱帯植物で覆われています。約450種類の昆虫その他の節足動物の生息が確認されていますが,この島には800種以上生息するものと見られています。28本の川が岩地を蛇行し,雄大な断崖にあふれ出て,見事な滝を形成しています。

島に生息する97種の鳥の中にシロアジサシがいます。この鳥には,人の頭上で舞うという興味深い習性があります。島を訪れる人間を少しも恐れていないかのようです。この面白い習性のため,この鳥にはスペイン語でエスピリト・サント,つまり聖霊というあだ名が付いています。これはイエスのバプテスマに関する聖書の記述にちなんだものです。―マタイ 3:16をご覧ください。

ココ島周辺の深い海は豊かな自然の宝庫です。島を訪れるエコツーリストの中には,スキューバダイビングを楽しむ人々もいます。彼らはシュモクザメの数に驚嘆します。シュモクザメやネムリブカは頻繁にこの海域に現われ,40匹から50匹の群れを成して泳いでいるところが目撃されています。ダイバーたちはまた,水が驚くほど透明であることに感動します。そして,熱帯の魚たちが藻やプランクトンを求めて泳いでいる色鮮やかな光景に圧倒されます。

コスタリカは伝統的に生き物を宝のように大切にしてきた国です。現在,国土の18%は国立公園特別指定地区として保護されています。1978年にココ島は指定地区とされ,現在この国にある56の保護区の一つとなりました。1991年には,保護地区が島の周囲24㌔の緩衝水域にまで広げられました。商業目的の漁から海洋環境を保護し警備するのは容易ではありません。環境保護論者たちは,野放し状態の漁が島周辺の海中の世界のもろい生態系を損ないかねないことを憂慮しています。

今日にいたるまでココ島は,空威張りの海賊たちと彼らが隠した宝の伝説で知られています。今でも世界中の宝探し愛好家たちの興味をそそり,引きつけています。それでも,この島の最大の宝はその自然の豊かさの中に秘められているのです。

[25ページの図版のクレジット]

25,26ページの写真: José Pastora, Okeanosの厚意により掲載

[26ページの図版]

ネムリブカ(1)やシュモクザメ(2,3)は40匹から50匹の群れを成してココ島周辺の海域を泳いでいる

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする