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目ざめよ! 1999
目99 7/22 24–27ページ

惑星の向こうには何があるのか

惑星X。これは,天文学者パーシバル・ローウェルが,海王星のさらに外側に未知の惑星が回っているのではないかと考えて,それに与えた名です。ローウェルがアリゾナ州フラッグスタッフの自分の天文台で惑星Xの探査を始めたのは,1905年でした。惑星Xが発見されるより前にローウェルは死にましたが,彼が始めた探査はその後も続けられました。そしてついに1930年,クライド・トンボーがローウェルの天文台で冥王星を発見しました。惑星Xはやはり存在したのです。

それに続いてすぐ,天文学者たちは,『惑星Xがほかにも見つからないだろうか』と考えるようになりました。60年にわたって惑星探しが熱心に行なわれ,その探査にはやがて宇宙船まで用いられるようになりました。微小天体<アステロイド>,恒星,銀河,星雲などは無数に見つかりましたが,新しい惑星は一つも確認されませんでした。

それでも探査は続けられました。科学者は,軌道を回る天体で,肉眼で見えるよりはるかにかすかなものをも見つけ出そうと,新しい技術を,そしてさらに強力な望遠鏡を使うようになりました。その努力はとうとう報われました。驚くことに,冥王星の外側に,今では何十個もの小型惑星が見つかっています。

その小さな惑星はどこにあるのでしょうか。今後もまだたくさん見つかりますか。それは太陽系でいちばん遠い天体なのでしょうか。

いちばん遠い天体

太陽系は,太陽およびその周りを回る九つの惑星で成り立っています。このほかに岩石状の微小天体<アステロイド>が空間を無数に飛んでいますが,その大部分は火星と木星の間で帯状になっています。さらに,ほぼ1,000個のすい星が見つけ出されています。

これらの天体のうち太陽からいちばん遠いところを旅しているのはどれでしょうか。はるかに飛び抜けているのは,すい星です。

コメット(すい星)という語は,「長い髪」という意味のギリシャ語であるコメーテースから来ていて,輝く頭部からたなびく長い尾を指しています。すい星は多くの迷信や騒ぎを誘ってきました。観測者たちは,すい星の到来のことを今でも出現(apparition,出没)と呼んでいます。これは昔,すい星が幽霊のような物と信じられていたことに由来しています。なぜすい星は大いに恐れられたのでしょうか。理由の一つは,すい星の現われと時を同じくして,しばしば悲惨な出来事が生じたからです。

すい星は,今でも熱狂的な反応を呼び起こしています。1997年3月,アメリカのカリフォルニアで,ヘブンズ・ゲートというカルトのメンバー39人は,ヘール・ボップすい星の太陽接近時に集団自殺をしました。その理由は何だったのでしょうか。そのメンバーは,異星人の乗った宇宙船がすい星の陰に隠れてやって来て,自分たちを連れて行くと考えていました。

すい星についてすべての人が不合理な見方をしてきたわけではありません。西暦前4世紀,アリストテレスは,すい星は空の高いところで輝くガスの雲だという説を唱えました。それから数世紀後,ローマの哲学者セネカは明敏にも,すい星は軌道を回る天体であるとする説を立てました。

望遠鏡の登場と,ニュートンが引力の法則を発見したことにより,すい星研究はより厳密な科学となりました。すでに1705年,エドマンド・ハレーは,すい星が太陽の周りを長い楕円軌道で回っていると断定していました。さらに,すい星が1531年,1607年,1682年にも同様の軌跡でやって来たこと,それがおよそ75年の周期になっていることに注目していました。ハレーは,それらの目撃例がいずれも軌道を回る同一のすい星であろうと正しく述べ,このすい星は後にハレーすい星と命名されました。

研究者は現在,すい星には通常直径1㌔から20㌔ほどの固体の核があることを知っています。核はちょうど,黒く汚れた氷塊のようで,大部分は塵<ダスト>の混じった氷でできています。1986年にジオット宇宙船が撮影したハレーすい星の近接写真では,ガスとダストのジェットを放出しているのが分かりました。これらの放出が,地上から見える,すい星の明るい頭部および尾部となっています。

すい星の種族

2種類のすい星が太陽を回っています。すい星は,軌道周期によって,つまり太陽を一周するのにどれくらいの時間がかかるかによって分類されています。ハレーすい星のような短周期すい星は200年以内で太陽を一周します。それらの軌道は,地球その他の惑星が太陽を回る天球上の平面である黄道面に近いところを通っています。周期性を持つすい星が10億個も存在している可能性があり,その多くはいちばん外側の惑星である海王星と冥王星よりはるか外側,太陽から何十億キロも離れた軌道を回っています。これらの中には,エンケすい星のように,惑星との近接遭遇によって太陽に近い軌道に引き込まれたものもあります。

長周期すい星の軌道はどうでしょうか。短周期すい星とは異なり,長周期すい星はあらゆる方向から太陽を囲むように飛んでいます。最近現われて華やかな姿を見せた,百武すい星やヘール・ボップすい星はその種のすい星です。しかしこれらは数千年後まで再びやって来ることはありません。

太陽系のいちばん外側のところで,長周期すい星の膨大な集団が動いています。この群れは,1950年にその存在を初めて提示したオランダの天文学者にちなんで,オールトの雲と名づけられました。どれほどの数のすい星がこの雲を構成しているのでしょうか。1兆を超えるのではないか,と天文学者は推定しています。そのすい星のうちのあるものは,太陽から1光年ないしそれよりさらに遠くまで旅します。a それだけ離れていると,1周に1,000万年は優にかかります。

無数の小さな惑星

記事の初めに述べた,新たに確認された小型惑星群は,冥王星の外側に位置していて,短周期すい星と領域を共にしています。天文学者たちは1992年以来,これら惑星に似た小天体を約80個発見してきました。直径100㌔以上のものが何万とあるかもしれません。これらのミニ惑星はカイパー・ベルトと呼ばれるものを構成しています。この名前はその存在を50年近くも前に推測した科学者にちなんで付けられました。カイパー・ベルトの天体は,岩石と氷が組み合わさってできていると考えられます。

こうした小さな惑星群の最近の発見によって,太陽系内部についての見方が変わったでしょうか。確かに変わってきています。今では,太陽系内の冥王星,冥王星の月カロン,海王星の衛星トリトン,その他の氷の物体などは,カイパー・ベルトからやって来た物体だと考えられています。冥王星はもはや大惑星の一つとは言えない,と考える天文学者もいます。

どこから来たのか

すい星や小型惑星は,どのようにしてカイパー・ベルトに大量に存在するようになったのでしょうか。そうした天体は,塵<ダスト>の粒子と凝縮した氷でなる初期の雲が成長し,互いに結合して大きな物体になったのではないか,と天文学者は考えています。しかし,これらの物体はあまりに散らばっていて,大型の惑星に成長することができませんでした。

長周期すい星も実質的に太陽系の一部を占めています。それらのすい星は,全部合わせると地球の40倍の質量があります。その大部分は,太陽系の歴史の初期に,外側のガス型巨大惑星の付近で形成されたと考えられています。

何がこれらのすい星を太陽から遠く離れる現在の軌道に押し出したのでしょうか。どうやら,木星のような大きい惑星が,近くにやって来るすい星に対して,強力な重力のぱちんこのようになったようです。

すい星探査

すい星は,太陽系の最も初期のころから存在している物質で構成されています。この魅力的な天体をこの先どう探査してゆけるでしょうか。時おり幾つかのすい星が太陽系の内部にやって来るので,それをすぐ近くで研究できます。すい星をその後も何年間か探査するため,さまざまな宇宙研究機関によって,幾つかの宇宙船を送る計画もなされています。

太陽系で今後発見され得るものについて知っているのはだれでしょうか。太陽を回る遠くの天体を新たに発見し,それについて理解を深めると,聖書のイザヤ 40章26節に記されている言葉の説得力が増してきます。「あなた方の目を高く上げて見よ。だれがこれらのものを創造したのか。それは,その軍勢を数によって引き出しておられる方であり,その方はそれらすべてを名によって呼ばれる」。

[脚注]

a 1光年は光が1年間に進む距離で,およそ9兆5,000億㌔です。

[27ページの囲み記事]

すい星と流星群

流星がきらりと空を横切る,はっとするような光景を目にして,あれはすい星のかけらだろうかと思われるでしょうか。その可能性がないわけではありません。すい星が太陽に近づくと,氷でできたすい星の核は徐々に崩壊し,岩石の粒,もしくは隕石体を落としてゆきます。この粒は,すい星の尾のダストほど軽くはないので,太陽風によって宇宙空間へ吹き流されません。その代わりに,母すい星の通り道にそって太陽を回る帯状のくずになります。

地球は毎年,そうした隕石体の流れに何度も遭遇します。11月中旬のしし座流星群は,テンペル・タットルすい星があとに残す物質によるものです。この流星群は33年ごとにひときわ見事に現われます。1966年にしし座流星群を見た人たちは,1分間に2,000個以上もの流星を見た,まるで大雨のようだった,と報告しています。1998年11月,その同じ流星群は見事な火球を生じさせ,それも一見に値するものでした。

[24-26ページの図/図版]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

1. ヘール・ボップすい星,1997年

2. エドマンド・ハレー

3. パーシバル・ローウェル

4. ハレーすい星,1985年

5. ハレーすい星,1910年

6. ハレーすい星から放出される,ガスとダストのジェット

7. 幾つかのすい星の軌道

コホーテクすい星

ハレーすい星

太陽

地球

エンケすい星

木星

8. 1994年,シューメーカー・レビー第9すい星は木星に衝突する前にばらばらになり,21個の破片になった

9. 冥王星の表面

10. コホーテクすい星,1974年

11. 小惑星イーダと衛星のダクティル

[クレジット]

1) Tony and Daphne Hallas/Astro Photo; 2) Culver Pictures; 3) Courtesy Lowell Observatory/Dictionary of American Portraits/Dover

4) Courtesy of Anglo-Australian Observatory, photograph by David Malin; 5) National Optical Astronomy Observatories; 6) the Giotto Project, HMC principal investigator Dr. Horst Uwe Keller, the Canada-France-Hawaii telescope

8) Dr. Hal Weaver and T. Ed Smith (STScI), and NASA; 9) A. Stern (SwRI), M. Buie (Lowell Obs.), NASA, ESA; 10) NASA photo; 11) NASA/JPL/Caltech

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