統治体からの手紙

エホバを愛する皆さんへ

1971年のことでした。「神のお名前」地域大会に出席した人たちは，幾つもの新しい出版物を受け取って大喜びしました。それらが「想像をはるかに超えて」いたからです。そのうちの1冊について，ある兄弟はこう言いました。「これから起きることを説明したものの中で，こんなにわくわくする内容の本は初めてです！」 どの本のことを言っていたのでしょうか。「『諸国民はわたしがエホバであることを知るであろう』― どのように？」（英語）という本です。その本を読んだ人たちはなぜ胸を躍らせたのでしょうか。聖書のエゼキエル書に収められた，全人類の将来に関わる預言についての最新の説明が載っていたからです。

この本が発表された時に150万人ほどだったエホバの証人は，急速に増加し，今では800万人を優に超えています。（イザ 60:22）世界中で，1000以上の言語で伝道しています。（ゼカ 8:23）その人たちの多くは，エゼキエル書の預言について詳しく取り上げた本を学んだことがありません。

加えて，1971年以来，真理の光が明るさを増すにつれ，聖書の真理の多くが一層よく理解できるようになっています。（格 4:18）1985年には，「ほかの羊」が神の友として正しいと認められる，ということが分かりました。（ヨハ 10:16。ロマ 5:18。ヤコ 2:23）1995年には，全ての人が裁かれて最終的に「羊」か「ヤギ」に分けられるのは将来の「大患難」の時である，ということが理解されました。（マタ 24:21; 25:31，32）こうした解明により，エゼキエル書の理解にも影響が及びました。

近年，真理の光はさらに明るさを増しています。イエスの例えから学べる教訓についてはどうでしょうか。その多くが，よりはっきりと分かり，心に響くようになりました。幾つかの例えは，間近に迫っている大患難の際に起きる事柄に関係しています。エゼキエル書にある預言も，よりはっきりと理解できるようになりました。例えば，マゴグのゴグ（38章と39章），秘書官のインク入れを持つ者の働き（9章），乾いた骨がある谷あいの平原や，2本の棒が象徴的な意味で1本になること（37章）に関する預言です。こうした点が解明されたので，「諸国民はわたしがエホバであることを知るであろう」の本の内容は古くなりました。

ですから，多くの兄弟姉妹が，「エゼキエルの預言の最新の説明を取り上げた本はいつ出るのだろう」と考えてきたのも不思議ではありません。「エホバの清い崇拝 ついに回復される！」は，そのような期待に応える本です。22の章を読み，美しい挿絵について思い巡らすと，この本が入念な調査の下に書かれたことが分かって感動することでしょう。祈りつつ考えることに多くの時間が費やされ，興味をそそるエゼキエル書をエホバがなぜ記させたのかを見極める努力が払われました。次のような点が注意深く検討されました。エゼキエル書には，当時の人たちや現代の私たちのためになるどんな教訓が含まれていますか。どの預言が，これから起きる事柄について述べていますか。エゼキエルの預言には予型と対型があると考えるべきでしょうか。こうした質問の答えは，昔から親しまれてきたエゼキエル書をかつてなくはっきりと理解するのに役立ちます。

エゼキエル書を読み通すと，エホバの組織の天にある部分への畏敬の気持ちが沸き上がるに違いありません。また，天であれ地上であれエホバに受け入れられる崇拝を行いたいと思っている者たちのために定められた，エホバの高い基準の素晴らしさも感じることでしょう。「清い崇拝」の本は，エホバがご自分に仕える人々のためにすでに何を行ったか，そして近い将来に何を行うかを，十分に知る上で役に立ちます。この本では次の2つの点が繰り返し強調されています。1つ目は，エホバに喜んでいただくためには，エホバが宇宙の主権者であることを知り，認める必要がある，ということです。2つ目は，エホバの高い基準に沿って生活し，エホバに喜ばれる崇拝を行わなければならない，ということです。

あなたがこの本から励みを得て，エホバを崇拝してその偉大な聖なる名をたたえるという決意を強めることができますように。また，エホバが宇宙の主権者であることを全ての国の人々が知るようになる時を待ち続けられますように。そうなることを統治体は心から願っています。（エゼ 36:23; 38:23）

エゼキエル書の預言を理解しようと努めるあなたを，愛情深い父エホバが豊かに祝福してくださいますように。