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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1954
塔54 9/15 353–359ページ

今日の正しい種類の奉仕者

1 奉仕者として,モーセはどんな正しいふるまい,またどんな悪いふるまいを表わしましたか?

真の宣教にたいする要求は,その時代,時代によつて異ります。今から約35世紀程前に,ヱホバの予言者モーセはエジプト人の智恵をみなうけて教育され,王室で育てられました。後に彼は全く成熟した人となり,ヱホバに従い,高慢な王<パロ>にどのように近づき,そしてどのように交渉するかを知つていました。モーセは温和でまた謙遜な人でありましたので,幾百万というイスラエル人にたいしても非常な忍耐を持つていました。それらのイスラエル人たちは,エジプトの奴隷の状態から解放されたばかりであつて,落ちついておらず,統一して管理することは容易ではなかつたのです。彼らは奴隷でしたので,エジプトの政府は必要なものを彼らに供給していました。それで彼ら自分自身の供給ということについては殆どまつたく経験が無かつたのでした。彼らは,荒野の旅行でヱホバがなされた備え物に対してしばしば多く不平を言つたのですが,一度だけを除いてモーセは決して腹立つようになりませんでした。その時にモーセは自制力を失い,そうです,ヱホバを忘れたのです。不平の言葉を口に出していた幾百万というイスラエル人にたいして,モーセは怒りの気持を発し,こう叫びました。『お前たち反逆者たち! お前たちのために水を出すのはこの岩からなのか?』(民数紀略 20:9-13,新世。詩 106:32,33)しかし,モーセは総体的に言つてヱホバの奉仕者としてその仕事について十分の資格と力を持つており,その仕事を良くなしとげ,ヱホバの恵みをうけつつ死にいたり,そしてヱホバによつて葬られました。―申命 34:5-7。ヘブル 3:1-6,新世。

2 (イ)正しい種類の奉仕者としてのイエスの模範的なふるまいは,私たちをいまどのように助けますか?(ロ)パウロのふるまいは如何ですか?

2 大いなるモーセであるキリスト,イエスは,地上の人間であつた時に,神の与えた宣教に対して必要な要求にかなつていたものの完全な模範でした。イエスはヱホバの言葉であるヘブル語聖書を熱心に研究し,若い時もまた大人になつてもその教えに全く従いました。彼の宣教は,彼の生命の仕事でした。イエスは宣教以外には,地上で他のどんなものにも興味を持たず,その割り当てられた仕事にすべての時間と能力を注ぎました。イエスは,彼の死とよみがえりの後に,その従う者たちに仕事を割り当てましたが,彼らはその仕事に対して良く教えをうけており,その仕事を良くなしとげました。忠実な使徒パウロは,イエスのようにヱホバの奉仕にまつたく献身していました。『一つのこと』が彼の興味と注意をしめていました。すなわち,それは御国の良いたよりの伝道です。(ピリピ 3:13,新世。使行 28:30,31)パウロは多くのことをしようとは努めず,上位のものをよろこばすためにこの世の事がらと関係を持たない兵士に自分自らを喩えました。パウロはエルサレムで法律の仕事を続けようとはせず,またタルソで天幕の製造も続けて行わなかつたのです。彼はそのすべての時間と力を割り当てられた宣教に献身し,兄弟たちに次のことを思い起させました。「私の行程を走り終え,ヱホバの恵みある御親切の良いたよりについて十二分に証言するよう主イエスよりうけたこの宣教をなしとげるならば,私は自分の生命を全然貴いものであるとはいたさない。」― 使行 20:24,新世。

3 誰によつて,新しい世の社会は建てられていますか? そして,どんな目的のために?

3 ヱホバが昔しに予言した事は今日,ヱホバの代表者により地の全地においてなされています。(イザヤ 51:15,16; 61:1-3。マタイ 24:14,15,新世)その仕事に従事する奉仕者たちには,特別の要求があります。ヱホバは,永遠に存続する新しい世の社会を全地に広く設立され,いかなる反抗をも許さずにその社会を建て続けています。その社会の成員は,みな奉仕者であつて,ハルマゲドンのヱホバの戦いを生き残る『新しい地』の目に見える中核をつくりあげます。今日では,この奉仕者の社会はいまだに地上にいるヱホバの油注いだ者の残れる者と,『すべての国家,種族,国民,そして言語』から集められているその仲間の善意者たちの群でなり立つており,各自はキリスト,イエスの下で正しい種類の奉仕者として奉仕する力と資格を備えています。(黙示 7:9,新世)ヱホバの新しい世を学ぼうと心から願つている他の多くの人々を効果的に助けるため,これらの奉仕者たちは必要な要求にかなわねばなりません。彼らはその宣教を真剣にとりあげねばならず,またとりあげています。というのは,その宣教を忠実に行うことは生命を意味し,失敗することは死を意味するからです。その宣教は,しばらくのあいだ行つて,それから止めてしまうというような仕事とはちがいます。イエスはこう警告しました。『鋤を手に握つてから,後ろのものを見るものは,誰一人として神の御国に適さない。』(ルカ 9:62新世)そうです。この仕事は次の千年間続くのであつて,その後ヱホバ御自身はすべての忠実な奉仕者にその宇宙的制度内での他の割り当てを与えます。(コリント前 15:24-28)なんとよろこびに満ちた前途なのでしよう!

4,5 今日の正しい種類の奉仕者は,どんな要求にかないますか? そしてどんな結果をもたらしますか?

4 他のものを巧みに教えることと,またヱホバに奉仕するために多くの方法で彼らを訓練するのに参加したいと願うことは,今日の要求の中にふくまれています。ちようどイエスのように,今日のヱホバの奉仕者たちはヱホバの書かれた言葉,ヘブル語聖書とまたそれを補足するキリスト教従ギリシヤ語聖書を熱心に研究するよう要求されています。新しい世の社会をつくり上げるのに要求されている他の義務は,いまその社会の増加しつつある大いなる群集になる資格を持つ主イエスの他の羊を探し求めることです。(黙示 7:9,10,新世)これら羊のように柔和な人々は,今日,地の国々で,孤立し,圧迫をうけ,そしてキリスト教国の偽りの牧者たちによつて奪い取られています。しかし,いま彼らは見出され,ヱホバの正しい牧者の下に一つの檻に共に集められ,良い牧場の正しい食物で養われています。(エゼキエル 34:1-15)イエスは,『他の羊』と言いましたが,その羊とは彼の天の共同相続者である『小さな群』とは別のものであることを意味しています。そしてこれらの他の羊をも一つの群に導かねばならぬとイエスは言いました。イエスは,御自分が天から地に降りて来て,この集めの仕事をするとは意味しませんでした。そうではなく,イエスは地上にいる彼の残れる兄弟たちを遣し,そして遣し続けて,このことをさせています。ペテロにむかつて,イエスはこう言いました。「私の小羊を養いなさい,私の羊を養いなさい。」そして,いまこの『終りの時』にあつて,イエス御自身はヱホバの言葉を従順に聞くすべての人にこの命令を適用するよう与えています。―ヨハネ 21:15-17。ダニエル 12:8-12。マタイ 24:14,15。黙示 22:17。

5 今日の「キリスト,イエスの正しい種類の奉仕者たち」は唯一つの方ヱホバに身を捧げており,彼が割り当てる仕事に熱心に献身いたします。(シンゲン 22:29)彼らはヱホバの羊を愛し,できるだけのことをして彼らを援助し,生ける神とそのキリストについて学ばせ,そして円熱した奉仕者にならせます。彼らは,ヱホバの目に見える制度が僕たちの益のために取りきめた集会に仲間の讃美者たちと共に交ることにより,このことをいたします。巡回大会,地域大会そして国家大会だけにかぎらず,会衆のすべての集会に出席すべきです。なぜ? なぜならば,私たちはこれらの集会の時にいかにしてより良く宣教の義務を遂行するかを学び,そして新しい世の社会の活潑な成員として互いに建ておこすのに参加するからです。それら集会の時に,他の区域から来るヱホバの御国の仲間の発表者たちと会い,宣教についての経験を聞き,非常に有益な知識や情報を得ます。また私たちが出席していることにより他の者を助けていることにもなります。奉仕者たちは,このようにしてすべての僕たちと密接な接触を保ち,僕たちの仲間となります。あまり円熟していない新しい人たちには,大切な援助が与えられます。羊は援助と慰めを多く必要とするということをイエスはよく知つていましたので,弟子たちのあいだでこれらのことをいたしました。イエスの時代のように,いまでも羊は偽りの牧者によつて圧迫をうけ,毛を奪い取られています。それら圧迫者の犠牲者は,その霊的必要物を強く意識しています。彼らは宣教での援助をうけるため,助言,導き,教えを必要としています。

6 (イ)肉体的に弱い者でもいまどんな面で宣教の仕事に参加することができますか(ロ)イエスはどんな譬話しをすることにより,彼に従うすべての者は熱心な奉仕者でなければならぬとはげまされましたか?

6 これらのことすべてをなしとげようとたゆまず努力することにより,私たちは「キリスト,イエスの正しい種類の奉仕者」であることを証明します。そしてヱホバと共に新しい世の社会を建てるのに参加し,彼に永遠の讃美を捧げています。ヱホバがいま彼の目的のために割り当てる仕事に参加しないならば,私たちは今日ヱホバを真に崇拝することができないと良く認識しています。盲らの者でも,また寝床に横たわつている者でも,少しずつではありますが,訪問者に巧みに伝道するという習慣を培い,強めることができます。または,時折り友人に手紙を送り,新しい世,その完全な政府,そしていまその造り主であるヱホバに奉仕し,ヱホバを愛するよう選ぶすべての者たちに備えられている祝福を明白に語ることができます。(イザヤ 9:6,7)肉体上の障害または病気のために,ほとんど宣教のできない時,私たちは定期的にヱホバに祈ることにより,働くことのできる者の益を祈願することができます。パウロはこの正しい行いを強調してこう言いました。『あなた方は私たちのため祈ることによつて助けてくれる。それは,多くの人の祈りによつて私たちに与えられるものに対して,多くの人が感謝するためである。』『兄弟たちよ,主イエス,キリストと御霊の愛にあつて,あなた方も私と共におり,私のために神に祈るようお願いする。』(コリント後 1:11。ロマ 15:30)新しい世の社会の成員であつて,そして奉仕に制限をうけている者ははげましをうけるべきです。なぜ? そのような人は,当然に勇気を持つべきです,というのはイエスの『ポンド』(ミナ)とタラントについての譬話の中に慰めが見出されるからです。『ポンド』または『ミナ』の譬話の中で,イエスは働き人が明らかに同じ能力のある者である(各人は1ミナをもらつたからです)が,熱心においては異つていると示しています。それで,各人への報いも違つていました。他のタラントの譬話しでは,奴隷たちは違つた能力をもつ者(違つた数のタラントが与えられたことにより示されています)であつたが,熱心はみな同じでした。それでこの点からして,報いも同じでした。『お前の主人のよろこびに入れ。』これらの譬話から報いを決定したのは,生まれつきの能力によるのではなく,奴隷の熱心さ,主人の福利に対する注意深さ,主人の奉仕に示された熱心であつたということに注意してください。もつとも熱心な者は,もつとも大きな報いを受けます。―マタイ 25:15,23。ルカ 19:13,新世。シンゲン 22:29。

7 過去40年のあいだ,ヱホバの御国を続けて発表して来たことにより,どんな結果が生じていますか?

7 聖書もまた実際の事実も,キリスト,イエスが1914年にヱホバの御国で王座についたことを示しています。その特別注目すべき年は,イエスの予言した『諸国民の時代』に終りをもたらしました。(ルカ 21:24,新世)1914年以来,イエスは主の主そして王の王として敵の只中で支配しております,(詩 2篇; 110:2。黙示 17:14; 19:11-16)この事実は,イエスの命令に従つて全地の人々に伝道され,引き続いて伝道されています。(マタイ 24:14)その結果,幾千幾万という人々はヱホバとその王の側に立つて語ることを選んできています。そして,この活動は黙示録 7章9,10節(新世)に書かれてある大いなる群集のすべての人々が見出され,集められ,養われ,そしてヱホバ讃美に参加するよう訓練されるまで続きます。大いなる集まりが終る時,続いてハルマゲドンでのヱホバの怒りは注がれます。(ゼパニヤ 2:1-3)いまの古い死につつある組織制度は年少者犯罪,10歳台の暴力団,事業の不正,宗教の不誠実,政府の悪い失政,一般の腐敗で悩んでおります。しかし,この大いなる群集はこの古い組織制度のなやみやくるしみを棄てさつており,今日の新しい世の社会を増加しています。集められたすべての者は,その新しい世の社会にあつて生ける神ヱホバのよろこびを見出しています。このよろこびが生ずるのは,近い将来にヱホバの大いなる敵悪魔サタンはその地的勢力が亡ぶのを見,また悪魔自身もヱホバのキリストが統治する千年のあいだ底無い坑に投げいれられるであろうとヱホバが確かに保証されておられるからです。全地はその時にヱホバの栄光で充ちあふれるでしよう。

宣教のために私たちの口にある神の言葉

8 今日の正しい種類の奉仕者にとつて,どんな希望と確証は彼らを力づけ,支えますか? なぜ?

8 新しい世の社会は,毎日毎日その数において,また力において増加しています。幾千幾万もの多くの悩める人々は,その社会の備えものの中に今まで全然知らなかつたものを見出しています。ここに真の信仰をつなぎとめるかたい希望があります。真の神ヱホバの目的と限りない力は,そのたしかな希望の基礎をつくりあげます。それで,ヱホバの真の崇拝者たちは,人間の考案を語らずに,ヱホバの完全で永遠の考案,すなわち彼の終りない新しい世を定義し説明する言葉を大胆にいま語つています。(エペソ 3:20,21)今日心から讃美を捧げる者たちにたいして,ヱホバの昔しの保証はまつたくあてはまるものです。「われわが言葉をなんじの口におき,わが手のかげにて汝をおおえり。かくてわれ天をうえ,地の基いをすえ,シオンにむかいて『汝はわが民なり』といわん。」)イザヤ 51:15,16)キリスト,イエスは地から天にのぼり,従順な人類を死の呪いから解放し,彼の正しい奉仕者にならせるために,ヱホバに贖いの価を天で払いましたが,それから後に,彼はヱホバの新しい世の基礎になりました。幾世紀も後になつて,キリストがヱホバの王として天的シオン(西暦1914年)で御座について後に,新しい世の社会の目に見える中核すなわち地的な『体制』が現れ始めました。それに従つて,ヱホバの奉仕者たちは,天で御国が設立された『良いたより』を全地に亙つて宣明し始め,そしてその宣明は続けられています。ヱホバは,これらの代弁者たちがその栄光ある任務に忠実に従い,全地にわたつて活動する時,彼らを保護し,その手の蔭,すなわちなにものも反抗することのできない力のもとに保護いたします。―エゼキエル 9:2-4; 40:2。

9,10 心から願う者たちは,ヱホバの言葉からいまどのように,そしてどんな目的のために教えられていますか?

9 新しい天を植え,新しい地の基礎を置く方はヱホバです。しかし,ヱホバの証者は,その口にヱホバの言葉を持ち,殆どすべてのものが振り動かされるこの暗黒の時代に生き残ろうと願う人間にとつて,全能の神の御国こそ唯一つの希望であると伝道します。彼らは何処であつても,心から望んで聞く者たちに,自らをヱホバに献身するようすすめ,そしてまた新しい世の御座についた王の指導の下に忠実に奉仕するようにとすすめます。ヱホバの証者は,男,女,そして子供たちの心の中に新しい天と新しい地についての書かれた真理を注ぎこみます。ヱホバの証者はまたヱホバの書かれた言葉から,新しい世に対するヱホバの明確な取り極めを宣明します。ハルマゲドンでのヱホバの戦いで,ヱホバの主なる敵サタンに属する現在の組織制度が永久になくなつて取り去られる時,ただこれらの取り極めだけが全地の事柄を管理いたします。よろこんで学ぼうとする人々は,いま全地の国々において,ヱホバの記録された新しい世の原則,規則,そして規定を教えられ,それらの規則に一致していま生活するようすすめられています。

10 例えば,『家庭に勝るところなし』と言うのを良く聞きます。不完全な人間があらゆる時代に国家をつくりあげる基礎の中に家庭があります。家庭は結婚によつてつくり出されます。サタンの組織制度は,結婚を茶番にしています。今日の人間の社会にとつて,結婚は主として方便のものとなつています。ヱホバの証者は,ヱホバの書かれた言葉から,結婚は神の制定されるものであり,結婚に成功するためには清さと純潔を守らねばならぬと正しく教えます。結婚は新しい世で正しく取り扱われます。それで,おぼろに見える幸福な前途に分けあずかりたいと希望する忠実で正しい人々の心の中には,新しい世に対してヱホバの定められた原則がすでに確立されています。

11,12 イザヤ書 32章1節に言われている『君たち』は,いまどのように宣教に参加しますか? そしてどんな結果が生じていますか?

11 ハルマゲドン以前の仕事について,ヱホバはその忠実な筆者イザヤの手を用いて,更に次のように述べられています。『ここにひとりの王あり,正義をもて統おさめ,その君たちは公平をもて宰どらん。また人ありて風のさけどころ,暴風ののがれどころとなり,旱ける地にある水のながれの如く,倦みつかれたる地にある大いなる岩蔭のごとくならん。』(イザヤ 32:1,2)キリスト,イエスは,ヱホバが御座につかせた新しい世の王であることについては,すでに私たちは表し示しました。キリストは本当にいま正義をもつて,「敵の只中で」統治しています。(詩 110:1; 2:1-12。黙示 19:11-16)しかし,「公平をもて宰どる君たち」とは誰ですか? それらの者は,この悪い世または偽りの宗教の大きな制度に属する有名人では決してありません。たとえ,彼らのうちのある者が自ら『教会の君たち』と称しようと,彼らは決してそうではありません。また,「公平をもて宰る君たち」は,地上に残つている少数の君主たちの息子たちではありません。

12 この聖句で『君たち』と翻訳されているヘブル語は,サリムで,その意味は王の奉仕に参加する指導者または司令者です。その言葉は,丁度この意味でヘブル語聖書の他の多くの部分で用いられています。『君たち』とは,王に献身している地上の人々です。それらの者たちは,王の指示のもとに行う仕事に対して必要な要求にかなつている者たちです。彼らは王の他の羊を牧します。その羊についてはすでに大いなる群集ができていて,定期的に集つており,また新しい世の社会の中の場所を得るように養われ,準備をうけています。サタンは偽りの教理と宣伝の風でもつて,いま羊を混乱しようと努力しています。そして,もしもかき乱された羊を助けるという宣教の要求にかなう『君たち』や司令者というヱホバの御準備がないならば,サタンは多くの害を加えることができるでしよう。聖句の中で言われている『暴風雨』とは,亡びをもたらそうと図つて,サタンが今日真の宗教の社会の上に及ぼしている攻撃のことです。(イザヤ 32:2)王の羊は,真理のさわやかな流れを持ち来りてそれら謙遜な人々を導き力づける『君たち』の宣教によつて,保護をうけております。そして,彼らは大いなる岩,すなわち生きている神ヱホバの蔭の下に来ます。

13 宣教の仕事は,いま多くの国でなぜ成功していますか?

13 これらの『君たち』または司令者たちは,ギレアデの『ものみの塔』聖書学校や,または全世界に亙つてヱホバの証者が会衆内に準備している神権宣教学校というような手段によつて新しい世の社会内で良く教育をうけています。この仕事は,いま非常な成功のうちに多くの国々で行われています。その結果,幾千幾万という人々は,若きも老いたる者も,地のなやみより安全と安心を求めています。偽りの宗教制度の中には,希望は与えられません。しかし新しい世の社会の中には,ヱホバの良い目的を知つて非常によろこんでいる人々が見出されます。それらの人々は,長い間祈り待ち,そして希望していたヱホバの御国がいまや天で設立され,そしてその御国は間もなく,人類を長いあいだ圧迫し,私たちの正義の神ヱホバの御名に非難をもたらしてきたサタンとその組織制度を地より除去しさるということに確信を持つています。

14 どんな聖書的な助言は,宣教に対する正しい準備の重要さを強調していますか?

14 アベルの時代いらい如何なる時であつても,ヱホバの証者になることは大きな特権であります。特に現在の時代にあつて,ヱホバの証者になることは大きな特権です。というのは非常に多くの聖書の予言が成就されているからです。例えば,イザヤ書 60章1-3,8節を読んでごらんなさい。『起きよ,ひかりを発て,なんじの光きたり。ヱホバの栄光なんじの上に照り出でたればなり。みよ,くらきは地をおおい,闇はもろもろの民をおおわん。されどなんじの上にはヱホバ照り出でたまいてその栄光なんじのうえに顕わるべし。もろもろの国はなんじの光りにゆき,もろもろの王は照り出ずるなんじが光輝に行かん。雲のごとくに飛び,鳩のその住み家に飛び帰るが如くして来たる者はたれぞ?』 この命令はヱホバから来ています。そして,これはハルマゲドンでヱホバの怒りが起る前に,新しい世の社会は多くの仕事を行うことを意味します。これは,彼らの心を必らずよろこばせます。考えてごらんなさい!『王たち』や『国々』はやつて来て奉仕するようヱホバが任命した僕たちから慰めと光りを求めます。この奉仕をするためには,ヱホバの証者たちがある要求にかなうことは必要です。いまこそこの仕事にたいして準備をする時です。というのはすべての国々で多くの奉仕者が必要だからです。生命を救うこの仕事にあなたは興味を持つていますか? もしそうならば,その仕事に対して準備しなさい。イエスはこう言いました。『主人の意が分つていながら,その意にしたがつて用意しようともせず,また行わないような奴隷は,多く鞭打たれるであろう。』(ルカ 12:47,新世)この大きな宣教に対して準備しようと願うすべての者は,ヱホバはその制度を通してあらゆる可能な援助を準備されているということを知ります。「多く鞭打たれる」ことを避けなさい。宣教に対して準備することには多くのよろこびがありますが,これに反してあなたは多く鞭打たれることを楽しまれないでしよう。いまは,時間を失うべきではありません。敏速で,徹底的な行動は大切です。

無比の仕事はいま進行中

15,16 正しい種類の奉仕者は,どんな無比の仕事をいたしていますか? なぜ?

15 現代において,ヱホバの僕たちがする仕事は無比のものです。その仕事は,人々の家庭に行つて,興味あるすべての人々と家庭聖書研究を司会することです。この方法は,正直な心を持つ人々に大きな感銘をあたえます。というのは自分の家の静かなところで聖書を研究することができ,そして家庭にいながら神の新しい世と,またヱホバの言葉に従うすべての人に準備されている祝福について多く学ぶことができるからです。聖書の質問は,理解でき,記憶できる仕方で答えられます。これらのことはみな,『教会に行く支度をする』ために多くの時間を費すということがないのです。新しく興味を持つ人は,その学ぶことを他の人に語る重要さについて教えられます。そして,円熟した奉仕者で,宣教に対しての必要な要求にかなう僕たちは,これら新しく興味ある人々を援助します。このようにして,わずかな時のうちに他の人も,別の他の人々を『良く教える』ようになります。そして,その宣教の立場にあつて彼らには何が要求されているかを急速に学んで行きます。

16 ヱホバの設立された御国の良いたよりは,いま140以上の違つた国々で伝道されており,そしてその宣明はますます増し加つています。聖書が教えられていない国々では,人々は御国の真理を飢え求めています。ある場所では読むことのできない人々がいますが,しかし音信が読まれる時,人々は真理の響きを認めその音信を記憶し,そしてすぐその音信を近くの他の人々に忙しく語ります。これらの人々を援助して,ヱホバと彼の御国を学ばせるということは,なんという特権なのでしよう。しかし,ヱホバがその民に割り当てているこの種の仕事はまもなく終り,そしてキリストの使徒たちがよろこんで受けたように,キリストと真理のためにくるしみをうけるという機会はもはやなくなるでしよう。キリストの次の言葉を憶えて下さい。『刈る者はすでに報いをうけて,永遠の生命の実を集める。』(ヨハネ 4:35,36,新世)全国民に御国の良いたよりを伝道せよという主の命令を成就するためには,この宣教に必要な要求にかなう多くの宣教者と『君たち』が必要です。これらの者たちは,すべての国々で良く組織されねばなりません。主はその当時に『収穫は本当に大きい,しかし働き人は少い』と言いました。今日でも,そのことは全くあてはまります。というのは全世界が畠だからです。イザヤは,ヱホバの証者たちが全国民から集められ,そして働き方を教えられるということについて書いた時,現在に行う伝道の仕事を明らかに指し示していました。『なんじを創造せるヱホバいまかく言いたもう。………恐るるなかれ,我なんじと共にあり。われなんじの裔を東よりきたらせ,西より汝をあつむべし。われ北にむかいてゆるせと言い,南にむかいて留まるなかれといわん。わが子らを遠きよりきたらせ,わが女らを地の極よりきたらせよ。すべてわが名をもて称えらるる者をきたらせよ。我かれらをわが栄光のために創造せり。われさきにこれをつくり,かつ成し終れり。』― ルカ 10:2,新世。イザヤ 43:1,5-7。

17,18 いま宣教に参加している人々の予言された一致結合について,1953年の世界大会のどんな部分が説明していますか?

17 このことは,ヱホバがそのすべての証者たちを地上の1箇所に集めて,その所だけで伝道させるということを決して意味しません。むしろ,ヱホバはその証者たちを教えるために,彼らを密接な一致に集めることを示しているようです。ヱホバの言われている『我これをつくり』とは,ヱホバの栄光を表すために単位または制度としてかたく亙いに結ばれている者たちを意味しているようです。制限された仕方でしたが,このことが1953年7月19-26日のニューヨーク,ヤンキー野球場でどのようになされたかを見てごらんなさい。8日間にわたるヱホバの証者の世界大会の水曜日に,『ものみの塔協会』の会長は,『すべての僕のおもなる仕事』という題について,集まつた巡回,地域そして支部の僕たちに話しをしました。大きな野球場は一杯に埋まり,すべての人はあらゆる国でなされる伝道の仕事の概略に非常な興味をもつて聞き入りました。その伝道の目的は,王の他の羊を新しい世の社会に集めることです。ヱホバは希望の音信を全国民に宣明するため,地上に制度を設立されていますが,すべての者はその制度の指示の下に同じように働かねばならぬ必要を講演者は指摘しました。そのことはイエスが次のように命じたとおりです。『御国のこの良いたよりは,すべての国民に対して証しをするために,全世界に伝道さるであろう。そしてそれから全き最後が来るのである。』― マタイ 24:14,新世。

18 ヤンキー野球場でのその大きな聴衆には,地の多くの国民が代表し,そしてこの仕事をできるだけ早く終えることはいかに大切であるかを告げられました。全制度の活動は,非常な詳細に亙つて説明され,またすべての者が一つの大きな体として働き,諸国民への証言の仕事を完成する必要性が強く強調されました。これらの僕たちが行わねばならぬ仕事の性質は,ヱホバの言われた言葉の中にも述べられています。『国々はみな相集い,もろもろの民はあつまるべし。彼らのうち誰かいやさきに成るべきことをつげ,之をわれらに聞することを得んや,その証人をいだして己の是なるをあらわすべし。彼らききてこはまことなりと言わん。』― イザヤ 43:9。

19 (イ)ヱホバは今日の世界の指導者たちのどんな無益な努力を予言しましたか?(ロ)ヱホバはどんな責任をその証者たちにまかし与えますか?

19 世界の国民は,将来について極端に恐れています。そのことは人類を亡ぼしてしまう程強力で,より新しい致命的の武器が発見されていることから,当然なことです。国民はまた,そのような武器を用いたいという性質を持つているようです。彼らの証人である贋宗教の牧師たちや,いろいろの国の支配者たちは,慰めの音信を持つていず,人々に与えておりません。もちろん,彼らは将来に横たわつている危険について人々に警告し,世界が直面している非常な状態に対処するため惜しむことなく軍備に寄附するよう国民に求めています。しかし,国民の将来に何が貯えられているかについては,何一つ言うことができません。人類の保護と救いに対しての彼らの計画を語るようにとヱホバは招いていますが,彼らは何一つ持つていないのです。彼らへの助言は,その無益な努力をして達しようとする世界平和や繁栄については取り騒ぐことを止め,むしろヱホバ神の言葉に耳を傾けよということです。ヱホバ神はいま,地上にいるその証者たちを通し,全人類に対しては聖書からの慰めの音信を持たれています。その奉仕者たちにむかつて,ヱホバはこう言われています。「あなた方は私の証者であり,私が選んだ僕である。それで,あなた方は知つて,私を信じ,私が主であることを理解するであろう。私の前につくられた神はなく,私ののちにもないであろう。私だけがヱホバである。私の他に救い主はいない。」― イザヤ 43:10,11,ア標。

20 すべての国民に,いまなぜヱホバの証者の言うことに耳を傾けるよう促すべきですか?

20 注意深く調べてみますと,ヱホバの忠実な予言者イザヤは,この予言の成就の時を定めているということが分ります。その時とは他の諸国民が共に集つて,世界に平和をもたらし,平和を守る手段を探そうと努める時です。しかし,ヱホバによつて予言されている動揺の下に,状態はますます悪くなつて行きます。いまこの予言者イザヤは,霊感の下に,これら集まつた国民に忠告を与え,ヱホバの証者たちの言うことに耳を傾けるようにと告げています。というのは,ヱホバの証者たちはヱホバの目的を知つており,またこの危機の時代に導きとなる必要な知らせを国民たちに与えるよう選ばれている者だからです。ヱホバのみがその民を救うことのできる唯一の方で,すべての人は慰めと希望を得るため彼の言葉を求めるよう促されています。イエスは,次のように言つた時に,このことを指して述べていました。『主人が家人の上に任命して,正しい時に食物を与える忠実にして賢い奴隷とは実際に誰であるか? 主人が着いた時,そのようにしているのが見られるその奴隷は幸いである。私はまことにあなた方に言う。主人は彼を任命して全財産を管理させるであろう。』― マタイ 24:45,46,新世。

21 象徴的な忠実にして賢い奴隷のどんな義務は,正しい種類の奉仕者の現在の責任を説明していますか?

21 ヱホバの『忠実にして賢い奴隷』,すなわち任命をうけたキリスト,イエスの一致した残れる兄弟たちは,ヱホバの言葉よりの真理でもつて30年以上も神の民に奉仕しています。というのは,神の言葉の理解はますます明白になつて来ているからです。いまその奴隷は,「全地を襲う事柄の故に」悩んでいる諸国民に真理と慰めの音信を与えるよう命ぜられています。その悪魔のような計略から民を救うため,あることがすぐになされないならば,全くの亡びが来ることと彼らは見ています。イエスが,彼の忠実にして賢い奴隷をその全財産の上に『任命する』と言つたことに注意しなさい。ここで,『財産』とは,いま諸国民に発表されている真理について部分的に指し示しています。そして,奴隷がそのような財産の上に任命されていることは,その奴隷に配布者としての責任があるということを指し示します。自分自らをヱホバ神とその宣教の奉仕に献身しているすべての者に対して,ヱホバ神はこの大きな配布の仕事に参加するよう要求しております。その目的にむかつて,すべての者はその全力をつくし,諸国民に対するこの世界的な宣教に必要な要求にかなうよう努めるべきです。この仕事が全く終る時ハルマゲドンの戦いが来ます。その戦いは,目に見えないものでも,また見えるものでも,サタンの悪い制度を全く覆してしまうでしよう。その戦いは,蛇を底無い坑に投げいれ,キリストによるヱホバ神の永遠の支配に向つて道を開くでしよう。その正義の政府に対して反対するものはなにもなくなり,それは信ずるすべての生存者たちに平和と幸福をもたらし,ヱホバにほまれと栄光をあたえます。それで聖書を研究しなさい。宣教に必要な要求にかないなさい。奉仕者たちの新世社会の活動に参加しなさい。そして,今近づいているヱホバの新しい世で永遠に生きなさい。

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