ものみの塔聖書冊子協会はWBBRを売却す
過去30年のあいだ,ラヂオ放送は神の御国を伝道するのに大きな役割を果してきました。ものみの塔協会所有の非営利ラヂオ放送局WBBRがニューヨーク市で放送を始めたのは1924年2月24日でした。
そのときには,この放送局は是非とも必要だつたのです。また,後になつて協会がアメリカ中で買収した他の放送局も必要だつたのです。ラヂオ放送が用いられた理由は,『御国のこの良いたより』を人口の多い中心地で伝道するためでした。
1924年以来,世の中は変りました。特にニューヨーク市ではそうです。昔の1924年には,ヱホバの証者の会衆は一つしかなく,伝道者の数は約200名でした。
しかし,1957年の今では7000人以上の伝道者がいます。1956年の12月には,ニューヨーク市の62の会衆は7256人の会衆伝道者という新最高数に達しました。それに加えて322人という開拓者がニューヨーク市で奉仕していたのです。それで,現在では家庭聖書研究によつて人々に良く奉仕することができます。記録の示すところによると,1940年には蓄音機や質問と答の冊子を用いて司会された少数の数の聖書研究が行われていました。しかし今では書籍,冊子,雑誌を研究の手引にして毎週5000以上の聖書研究が司会されています。
ラヂオ放送局を運営するために必要な多額な金銭は,アメリカや他の国々で行われる宣教者の業や特別開拓者の業に有効に用いられるでしよう。それで協会はWBBRの売却を決定し,1957年の4月15日に売却しました。WBBRはその目的を良く果し,神の御国の事柄を良く行いました。多数の新しいヱホバの証者が伝道教育の業に加わわるようになつたことは,実によろこびに堪えません。この伝道教育の業は,人々に真理の知識をもたらすのに極めて必要なものです。いま個人的に接触したり,そして自分の家で自分の聖書を用いながら研究すれば,人々は楽な気持で自由に質問することができます。しかし,ラヂオを聞くのでは人々はそのように質問することができないでしよう。