言伝えと聖書
19世紀のダブリンの司教リチャード・ホエイトレーは,人間の伝説のよくない影響を認めてつぎのように言っています,「カトリック教徒が信じている伝説は,聖書に従属するもの,聖書におぶさっているものである。それは,ちょうど寄生植物が,自分を支えてくれる木によりかかっているようなものである。前者は後者にすがりついて,それに依存している。そして徐々に自分の葉で親木をおおって,ついにそれを弱らせ,ちっ息させてしまう」。(思想の新辞典)だからこそイエスは,「なぜ,あなたがたも自分の言伝えによって,神のいましめを破っているのか」と言って,人間の言伝えを非とされたのです。―マタイ 15:3,新口。