本当に貧しいのはだれか
◆ 使徒の時代に続く初期のクリスチャンは物質主義的な考え方の影響を受けませんでした。そのことは当時の一クリスチャンの書き残したことばから明らかです。「我々のうちの多くの者は貧しいとされている。しかしそれは恥ではない。むしろ栄光である。我々の心はぜいたくによってゆるむ[弱められる]ごとく,つましい生活によって強化されるからである。しかしながら,欠けたものなく,他人の所有物を渇望することなく,また神に対して富んでいる者が,どうして貧しいことがあろうか。多くを持っていながら,さらに多くを欲する者こそ貧しいのである」。―「反ニケア教父」,第4巻,ジ・オクタービウス・オブ・ミヌキウス・フェリクス,36章。195ページ。