新しい次元の聖書朗読
上手な聖書の朗読に楽しく耳を傾けたことがありますか。良い朗読者は,普通の朗読では十分に表現できないような,ダイナミックなくだりや心温まる会話,強力な論議,力の伴う諭し,聖書中の他の詳細な記述の数々を生き生きと描き出すことができます。この点を念頭に置いて,ものみの塔協会はクリスチャン・ギリシャ語聖書を録音したカセットテープを生産してきました。英語ではクリスチャン・ギリシャ語聖書の全巻が,また他の10か国語でその一部がテープに収められています。
これらのカセットテープを手にした人たちはどのような反応を示しましたか。ある婦人はこう語りました。「1度聴いたらあとは余り役立たないだろうと考えていましたが,全くの見当違いでした。何度聴いても退屈しません。実際,聴けば聴くほど多くのものが得られるからです」。
よく知っている聖句に対する認識を深める上でもこれらのテープが役立ったことを多くの人が語っています。ある人は次のように言いました。「幾度も繰り返しテープを聴くことによって,1度読んだり,たまにテープをかけたりするだけでは見過ごしてしまう,聖書の記述中の数多くの大切な点に気付きました」。
テープの録音を聴くことは出来事の情景を思いに描き,その場の雰囲気を膚で感じるのに役立つと考えている人もいます。感謝の念を抱いてテープを聴いているある人は次のように書きました。「イエス・キリストと共に身を横たえて夕食の席に連なり……埋葬に備えてマリアがキリストに香油を塗るのを目にしているかのようでした」。50年以上もエホバの証人として過ごしてきた81歳の老婦人は,テープを毎日聴いたおかげで,イエスや使徒たちも人間であったこと,またわたしたちと同じ試練や苦難に直面してきたことを初めて実感できた,と語りました。この婦人は,それによって,「イエスや使徒たちを身近に感じる」ことができるようになりました。
聖書の研究を始めてまだ3か月ほどしかたっていないある訪問者のことについて,別の人は次のように語りました。「聖書に関するその人の知識と,聖句を暗唱したり引用したりするその能力に驚かされました。車を運転している間,床に就く前,さらには朝の早い時間に,いつもテープを聴いていることを知って,合点がゆきました」。1週に一つのテープだけを聴くようにすると,どの聖句が聖書中のどの書のものであるかを記憶するのに役立つ,と語った人もいます。
聖書のテープが時間を最大限に活用するのに有用なすぐに役立つ手段であることに気付いた人は少なくありません。特に幾人もの主婦が,カセットテープを聴きながら家事や食事の準備をしていると,霊的な事柄に思いを向けていることができると語っています。毎日,車で通勤しなければならない人は,車の中でテープをかけて,通勤に要する時間を『買い取る』ことができます。長期間入院していた一人のエホバの証人はこのテープのことをとても感謝していました。この人は“入院仲間”である別のエホバの証人と入院中定期的にテープを聴いていました。
「信仰は聞く事がらから生じるのです。一方,聞く事がらはキリストについてのことばによるのです」と使徒パウロは語っています。(ローマ 10:17)確かに,聖書のテープを定期的に聴くことは自分の信仰を強める優れた方法の一つと言えます。