良いたよりを伝える ― 与えることに幸福を見いだして
1 「与ふるは受くるよりも幸福なり」と言われたイエスの保証のことばをあなたは覚えておられますか。(使行 20:35)大勢の伝道者のみなさんが再訪問と聖書研究のわざに大きな喜びを見いだしているのはそのためです。それは他の人びと,つまり以前関心を示した人で,霊的な事がらについて再び話し合うために喜んで少しの時間を費やそうとする人たちに霊的なものを与えるすぐれた機会となります。あなたは再訪問と聖書研究のわざに定期的にあずかっておられますか。さらに十分にあずかることができますか。
2 「王国奉仕」には再訪問をして研究を始めるのに助けとなる有用な提案が数多く載せられてきました。そうした提案の幾つかを復習するのは有益なことです。3月号の「王国奉仕」の8ページや,昨年の12月号の2ページ第1欄などに載せられている提案をもう一度検討してみてください。
3 しかしほかにも提案があります。あなたの会衆では再訪問や聖書研究のわざを上手に行なっているのはどの兄弟姉妹ですか。そのような兄弟姉妹のだれかと話し合ってみるのは有益でしょう。それらの人はあなたとわかち合える良い考えを持っているかもしれません。そのような人といっしょに野外奉仕をすれば,再訪問でのあいさつの仕方,反対を克服する方法,研究を始めて,たいへん教訓的な仕方でそれを司会する方法を実際に見聞きできるでしょう。こうして援助を受けるなら,あなたも再訪問や聖書研究のわざで与えることに大いにあずかって,喜びを増し加えることができるのではないでしょうか。
4 研究を始めるのに,時には識別力を働かせながら辛抱強く努力しなければならない場合があります。天気の悪い日は,人が家にいるので,再訪問にはもってこいの時だということに気づいている人は少なくありません。ある姉妹は,「ものみの塔」と「目ざめよ!」を2部求めたひとりの婦人を何度も尋ねて話をしました。ある寒い冬の日,姉妹が尋ねたところ,天気が悪かったので家の中に招じ入れられました。そして話しているうちに婦人はその姉妹がどうしてそのように訪問しつづけるのかを尋ねました。その質問に答えた姉妹は,話を「良いたより」の小冊子の資料の討議に持って行き,聖書研究を始めました。やがて婦人の友人や親族も同席して研究を楽しく行なうようになり,その結果,新たに7件の研究が始まりました。それはもちろん姉妹に喜びをもたらしただけでなく,今や真理を学ぶようになったそれらの人たちにも喜びをもたらしました。
5 ある兄弟は会衆の姉妹たちの不信者の夫を訪問して,親しく知り合えるよう努力していました。そして,ある日の午後,それらの人たちと「真理」の本を用いる研究を3件始めました。あなたとこのようにして研究を行なえる人がだれかいるのではありませんか。
6 あなたは研究を始める際,家族の人々全員が研究に加わるよう,目ざとく招いておられますか。ぜひそうしてください。ひとりの婦人はある日,夫が家にいたので,研究を見合わせたいと姉妹に連絡してきました。あとで姉妹はその婦人に,研究に加わるよう夫に勧めてみようと考えたことがあるかどうか尋ねました。すると婦人は,「ほんとうに,考えてみればよかったわ」と答えました。その週中のある日,その夫は妻にこう言いました。「この聖書研究とはいったいどういうものなのか,とにかく話を聞いてみたかったので私は家におったのだ。私は聖書について少し知りたいといつも考えていた。うちの教会に通ったところで,とにかくどうにもならないからね」。もちろん,この夫は勧められて,その研究に加わりました。そして,1か月もたたないうちにその家族はそろって王国会館の集会に出席するようになりました。今では家族全員,王国の伝道者として奉仕しています。
7 2月のすばらしい最高数の報告によれば,日本では毎週25,301件の家庭聖書研究が人びとの家庭で司会されています。これは昨奉仕年度よりも4,737件も多く研究が司会されていることになります。今年あなたは再訪問と聖書研究のわざにさらに多くあずかることができませんか。