「論じる」の本の数々の益を経験しなさい
1 エホバはこの終わりの日に成し遂げるよう,何と膨大な業をご自分の献身した民に託されたのでしょう!(マタイ 24:14; 28:19,20)神の助けがないなら,この世界的な活動を遂行する務めを果たすことはとうてい不可能です。永遠の良いたよりを宣明する面でのみ使いの助けに,わたしたちは大いに感謝しています。―啓示 14:6,7。
2 「あらゆる国民・部族・国語」に属する人々の心を動かすためには,福音宣明者の側に誠実な努力が求められます。しかしエホバは,ご自分の地上の組織によって,このことを行なうのに必要な助けをわたしたちのために備えてこられました。そうした備えの一つが「聖書から論じる」の本です。この本には76の項目に関する豊富な資料が載せられており,様々な背景や職業を持つ人々との話し合いに用いることができます。
3 神権宣教学校でこの出版物を考慮していますが,そのことからあなたは霊的な益を得ているに違いありません。しかし,あなたはご自分の宣教においてこの情報を用いるよう努めていますか。人々と論じるご自分の能力の面で改善を見ることができますか。あなたご自身,「はい」とお答えになるかもしれませんが,「論じる」の本を用いていない兄弟姉妹たちが大勢おり,宣教にあずかる際にその本を携帯しない人もいるということが報告されています。なぜでしょうか。恐らく,それらの人たちがその本の数々の価値ある特色に精通していないからでしょう。「論じる」の本を用いることに専念してきた大勢の人たちは,ふさわしい時にその本を依りどころにし,人々が尋ねる多くの質問に対する答えを提供できることに気づいています。
4 この本の多くの役立つ特色の一つは,438ページから始まる索引です。これは各々の主要な項目のすべての面を取り上げたものではありませんが,実に多くの参照資料を提供しており,特定の状況のもとで話すとき有益であることに気づかれるでしょう。
5 例えば,わたしたちは時折,聖書の信頼性を疑問視する人々に会います。そのような人たちは聖書やエホバの証人の信条の信用を落とそうとするかもしれません。そして,「なぜ神は災害を許されるのか」といった質問をするかもしれません。巻頭の「主要な項目」のもとに挙げられている部分からは答えを見いだすことができませんが,索引の「災害」という部分を見るなら,148ページにその質問に対する答えを見いだすことでしょう。あるいは,邪悪な者を滅ぼすことは神の愛に反すると述べる人がいるかもしれません。索引の「愛」という見出しのもとに,373ページと374ページの参照資料を見いだし,その人と論じる方法に気づくことでしょう。
6 役立つもう一つの特色は,445ページにある「しばしば間違った仕方で適用される聖句」です。家の人は聖句に関する質問を提起したり,偽りの信条を支持するためにその聖句を用いようとするかもしれません。ある人は,この地上で死なずに天に行く人たちがいるという自分の信条を支持するために,テサロニケ第一 4章13節から18節を引用するかもしれません。これらの節に関する話し合いのために339ページが参照されています。また,地球は焼き尽くされるだろうと主張し,ペテロ第二 3章7節に言及する人がいるなら,313ページと413ページに明白な情報を見いだせます。それで,ある聖句を説明するよう求められるなら,「論じる」の本を活用し,その聖句がこの部分に載せられているかどうかを確かめてください。
7 若い人々も年配の人々も,この出版物の数々の益を経験できます。この本を用いることは難しくありませんが,確かに努力と実践が求められます。9ページから15ページに示されている41の紹介の言葉に精通してください。また15ページから24ページには,対話を拒否するような返事に巧みに対処するための47の方法が挙げられています。そのうちの幾つか,特にご自分の区域の人々と話すのに効果的と思われるものを用いる努力を払っていますか。
8 わたしたちは,この終わりの時に宣べ伝える特権を大いに喜んでいます。エホバは確かに,わたしたちの業の効果性を高めるために必要なものを与えてこられました。わたしたちの最も価値ある道具の一つである「論じる」の本を引き続き用いてまいりましょう。