家族内での協力は益をもたらす
1 家族という単位は人間の最も古い制度であり,エホバにとっても貴重なものです。なぜなら,『天と地のあらゆる家族がその名をエホバに負っている』からです。―エフェソス 3:15。
2 聖書時代には,父親は家族が神権的な状態を十分に保っているかどうかを見守るという主要な責任を持っていました。今日でもそのことに変わりはありません。(ヨシュア 24:15。エフェソス 6:1-4)家族に関する必要な事柄すべてを顧みることは一つの挑戦です。どうすればこのことを成し遂げられるでしょうか。家族の協力と物事を組織することによってです。―コリント第一 14:40。
頭として率先する
3 家族全員の霊性は主要な関心事です。家族研究は定期的に,しかも家族の必要にかなった仕方で行なわれるべきでしょう。このことは日々の聖句を考慮する場合にもそのまま当てはまります。神の言葉を討議し,一日じゅうそれを思い巡らすのは,『貞潔なこと,愛すべきこと,よく言われることを考え続ける』助けとなるに違いありません。―フィリピ 4:8。
4 家族研究に加えて,個人研究の計画も重要です。ヨシュア 1章8節の言葉が成員各人に等しく当てはまることを家族の頭は認識しなければなりません。
5 会衆の集会の時間に遅れずに到着することは家族にとって挑戦であり,協力が求められる分野です。家族の頭の指示にこたえ応じ,助けが必要なところで是非助力を申し出るようにしましょう。このようにするなら,家族全員が時間通りに到着し,開会の歌と祈りにあずかれるようになります。
6 家族の一致を妨げるさまざまな要素があるため,家族の頭が祈りの点で率先することは重要です。(テモテ第二 3:1-5)ローマ 12章12節で,パウロは「たゆまず祈りなさい」と勧めています。このことを定期的に行なってゆくなら,家族は互いに協力し合い固いきずなで結び合わされるようになるでしょう。
準備をする
7 エホバへの崇拝の中には,そのみ名を知らせることも含まれています。家族で行なう練習の場を設けるなら,全員が宣教に対してよい備えができるようになります。「論じる」の本は皆が活用することができる優れた道具の一つです。9ページから15ページにある紹介の言葉のいくらかを考慮しておくなら,「会話するための話題」とあわせて用いることができるでしょう。家族の頭は改善を図るための適切な提案を与えることができます。
8 家族の成員のだれかが全時間奉仕に入ることは可能でしょうか。(コリント第一 16:9)それには家族全員の協力と組織が必要となります。生活様式を簡素化し,臨機応変に事に当たることによって,多くの家族が全時間奉仕の喜びと特権を味わっています。
9 父親か家族の頭が率先すべきであるとはいえ,各成員にはエホバへの崇拝において家族を助ける個人的な責任があるということを覚えておかねばなりません。全員の益のために何が行なえるかを見いだそうとするなら,幸福で一致した家族へと成長してゆくことができるでしょう。