国際的になされる王国会館建設 ― ヨーロッパの国々で
1 最近まで数十年の間,東欧を含むヨーロッパの多くの国や地域で,エホバの証人の活動は制約を受けていました。多くの場合,非常に厳しい制限が課されていました。集会を公に開くことは難しく,王国会館を用いることはほとんど不可能でした。しかし近年,「エホバは,わたしたちに対して行なったことにおいて大いなることを行なわれ(まし)た。わたしたちは喜びに満ち(まし)た」。―詩 126:3。
2 1983年以来,エホバの証人に対する圧制的な規制は緩和されるようになりました。1989年までに,ポーランドとハンガリーはエホバの証人に法的認可を与えました。1991年,エホバの証人はロシアで法的登録を行なうことができました。それ以来,ロシアや旧ソビエト連邦の共和国での活動は盛んになっています。1996年3月から1998年10月の間に,統治体は,ヨーロッパの11の国や地域を監督する支部事務所から寄せられた359件の王国会館向け貸し付け要請に承認を与えました。
3 この折り込みの写真を見ながら,エホバがご自分の民のために行なってこられた大いなるくすしい事柄について思い巡らしてみてください。(詩 136:4)世界中の兄弟たちからの寄付がすばらしい形で用いられていることを知って,喜んでください。これは,ヨハネ 13章35節に記されている,「あなた方の間に愛があれば,それによってすべての人は,あなた方がわたしの弟子であることを知る」という,イエスの言葉どおりに行なわれています。
4 ヨーロッパ諸国のうち,資金や人の限られている土地の王国会館建設を援助する取り決めから益を得ている国の一つは,ルーマニアです。この国では2000年7月以来,36棟の王国会館が建設されてきました。ウクライナでは,ほとんどすべての王国会館に標準型プランを使って,2001年には61棟,2002年にはさらに76棟が建設されました。クロアチア,セルビア・モンテネグロ,ブルガリア,マケドニア,モルドバ,ロシアでも,王国会館基金に寄せられた資金で幾百棟もの王国会館が建設されてきました。
5 一部の国では,王国会館建設は容易なことではなく,実際の建設を始められるようになるまでに多くの努力を払わなければなりません。多くの場合,手続きに時間がかかります。また,ヨーロッパのこの地域で王国会館を建設するための費用は,アフリカや南アメリカの多くの場所よりかなり高額です。しかし,エホバを崇拝する人の数が非常に増えているので,資金や人の限られたヨーロッパの国々の場合でも,さらに幾百棟もの王国会館が必要です。
6 こうして王国会館建設がこれほど急速に拡大しているのが見られるのは,本当にすばらしいことです。多くの経験が示しているように,建設が行なわれた場所の近隣で優れた証言がなされてきました。建設基準に進んで従おうとする精神を見て,地元当局者が感銘を受けた例がいくつもあります。
7 イザヤは現代の真の崇拝の拡大について適切に預言していました。神は,「わたし自ら,エホバが,その時に速やかにそれを行なう」と,預言者イザヤを通して予告されました。(イザ 60:22)確かにここ10年は,東ヨーロッパでの増加のためのエホバの時であることが示されてきました。王国会館基金をさらに支持することによって数多くの国の王国会館建設を速めようとするわたしたちの努力に,エホバが引き続き豊かな祝福を注いでくださいますように。その結果,資金や人の限られている国でさらに多くの王国会館が加えられることでしょう。それは,ヨーロッパの多くの地域での清い崇拝の増大と,「地の果てにまで」なされているさらに大々的な証言の業に寄与することでしょう。―使徒 13:47。
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複合型の王国会館 ― モスクワ,ロシア
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東ヨーロッパの新しい王国会館
ストルミツァ,マケドニア
ダルバル,クロアチア
ビトラ,マケドニア
ソカリ,リボフ,ウクライナ
ソフィア,ブルガリア
クラスノキチャブリスキー,マイコープ,ロシア
バチカ・ペトロバツ,セルビア・モンテネグロ
プロブジフ,ブルガリア
トルマク,イワノ・フランコフスク,ウクライナ
ラバ-ルスカ,リボフ,ウクライナ
スタラ パゾバ,セルビア・モンテネグロ
ゼニツァ,ボスニア・ヘルツェゴビナ
ソカリ,リボフ,ウクライナ
ジダチフ,リボフ,ウクライナ