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ヨハネ 注釈 1章新世界訳聖書 (スタディー版)
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はっきり言っておきますが: または,「真実に,真実に言いますが」。ここに2回含まれているギリシャ語アメーンは,ヘブライ語のアーメーンを翻字したもので,「そうなりますように」もしくは「確かに」という意味。イエスは発言や約束や預言の前置きとして頻繁にアメーンという語を使って,絶対的な真実性と信頼性を強調した。イエスのこの語の用い方は,宗教的文書で他に例がないとされている。(マタ 5:18。マル 3:28。ルカ 4:24)ヨハネの福音書だけは,この語が出てくる25カ所全てで2度続けて(アメーン,アメーン)使っている。アメーンの繰り返しは,「極めて真実に」,「とても真実に」,「確かに」などと訳せる。「はっきり言っておきますが」は,「断言しますが」,「真実を言いますが」とも訳せる。
天: ここで使われているギリシャ語は,物理的な天つまり空も,神の住まいである天も指せる。
天使: または,「使者」。ギリシャ語アンゲロスとそれに対応するヘブライ語マルアークは,聖書に400回近く出ている。どちらの語にも「使者」という基本的な意味がある。天から来た使者の場合,「天使」と訳されるが,人間を指すことがはっきりしている場合,「使者」と訳される。人間の使者か天使かは普通文脈から明らかだが,どちらの意味もあり得る場合,たいてい脚注にもう一方の訳が出ている。(創 16:7; 32:3。ヨブ 4:18,脚注; 33:23,脚注。伝 5:6,脚注。イザ 63:9,脚注。マタ 1:20。ヤコ 2:25。啓 22:8)用語集参照。
人の子: マタ 8:20の注釈を参照。
人の子のもとに: または,「人の子に奉仕して」。イエスは,天使たちが……下っては天に上ると語った時,天使たちが階段もしくははしごを上り下りするというヤコブの見た幻を念頭に置いていたのかもしれない。(創 28:12)その幻は,エホバとエホバに認められている人たちとの間で天使が重要な奉仕をしていることを示していた。イエスの言葉も,イエスと共に歩む人は,神の天使たちがイエスに仕え,イエスが特別な仕方で父の世話と導きを受けていることをはっきり知るということを示している。
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