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ヨハネ 注釈 4章新世界訳聖書 (スタディー版)
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収穫までまだ4カ月ある: 大麦の収穫は,ユダヤ暦のニサンの月(3月から4月にかけて),過ぎ越しの時期に始まる。(付録B15参照。)4カ月さかのぼると,イエスがこう述べたのはキスレウの月(11月から12月にかけて)。それは雨が激しくなり,寒くなる時期。それで,すでに始まっている収穫に関するイエスの言葉は,文字通りではなく比喩的な収穫,つまり人々を集めることを言っていると思われる。(ヨハ 4:36)
色づいて: 直訳,「白くて」。ギリシャ語レウコスは,白や,淡い黄色などの明るい色を意味し,穀物が熟して収穫できる状態であることを示している。イエスはここで「収穫までまだ4カ月ある」と述べているので,周りの畑は芽を出して間もない大麦の色で,緑だったと思われる。だから,イエスは,畑が収穫できるほど熟していると言った時,文字通りの収穫ではなく比喩的な収穫のことを念頭に置いていたのだろう。ある学者たちが考えるように,イエスは,聞いている人たちに畑を見なさいと言った時,やって来る大勢のサマリア人のことを言っていたのかもしれず,畑が白く「色づいて」いるというイエスの言葉は彼らの白い服に言及していた可能性もある。あるいは,彼らが音信を受け入れる状態にあることを示す比喩だったのかもしれない。(ヨハ 4:28-30)
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