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ヨハネ 注釈 18章新世界訳聖書 (スタディー版)
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その通りです: 直訳,「あなた自身が私が王だと言っています」。イエスはこの答えで自分が王であることを肯定している。(マタ 27:11。マタ 26:25,64の注釈と比較。)しかし,イエスの王国はこの世界のものではなくローマを脅かすものではないので,イエスの王としての地位はピラトが考えているものとは違う。(ヨハ 18:33-36)
真理: イエスは一般的な意味での真理ではなく,神の目的に関する真理について述べていた。神の目的の重要な要素となるのは「ダビデの子」イエスが大祭司また神の王国の統治者として仕えること。(マタ 1:1)イエスは,自分が人類という世に来て地上で暮らし伝道する主な理由は王国に関する真理を伝えるためだと説明した。ダビデが生まれた町であるユダヤのベツレヘムで,イエスが誕生する前また誕生した時に,天使たちは同様のメッセージを伝えた。(ルカ 1:32,33; 2:10-14)
を明らかにする: または,「について証言する」。ギリシャ語聖書の中で,「証言する」(マルテュレオー),「証言」(マルテュリア),「証人」(マルテュス)と訳されるギリシャ語には幅広い意味がある。これらの語は,直接見聞きしたり個人的に知っていたりする事実を証言するという基本的な意味でも使われるが,「宣言する」,「確認する」,「良く言う」という考えも含む場合がある。イエスは自分が確信している真理について証言し,伝えただけでなく,天の父の預言の言葉や約束に関する真理を支持する生き方をした。(コ二 1:20)王国とメシアである統治者に関する神の目的は詳細に予告されていた。犠牲の死に至る地上でのイエスの生涯の歩みによって,律法契約の中にあった影つまり型を含め,イエスに関する全ての預言が実現した。(コロ 2:16,17。ヘブ 10:1)それで,イエスは言葉と行いによって「真理を明らかに」したと言える。
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