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秘義の巻き物を開く者『その時,神の秘義は終了する』
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の神に対して王国また祭司とし,彼らは地に対し王として支配するのです」。祭司とされ,地を支配するそれら子羊の追随者は,天の栄光を得る「第一の復活」にあずかり,「聖なる者」と呼ばれます。(啓示 20:4-6; 14:4,5)14万4,000人の者たち(使徒ヨハネはその一人であった)は,そうした栄光ある将来を,かつてほふられた子羊に大きく負っており,極めて適切にも,彼をふさわしいかたと認めるのです。
超人的な被造物から,ふさわしい者として歓呼を受ける
23 み使いは自分たちの認識をどのように表わしますか。
23 聖なるみ使いは,子羊の血によって神のために買われた者ではありませんが,その彼らでさえ,無私の認識に動かされて,子羊すなわち「ユダ族の者であるしし」がふさわしいかたであることを認めます。使徒ヨハネはこう述べています。「それから,わたしが見ると,み座と生き物と長老たちの回りにいる多くの使いたちの声が聞こえた。彼らの数は数万の数万倍,数千の数千倍であり,大声でこう言った。『ほふられた子羊は,力と富と知恵と強さと誉れと栄光と祝福を受けるにふさわしいかたです』」― 啓示 5:11,12。
24 (イ)復活後,ご自分の弟子たちを残して天に昇った時,イエスはどんな歓迎を受けましたか。(ロ)幻のどんな点から,その成就の時を定めることができますか。
24 わたしたちは,この天の場景から,イエス・キリストが西暦33年,天でどのような歓迎を受けたかを想像できます。彼はその年のユダヤ太陰月イヤルの25日,つまり,死人の中から復活して四十日目に,ご自分を見守る弟子たちを残して,エルサレム市の東にあるオリーブ山から天に昇られたのです。(ルカ 24:50-52。使徒 1:1-12。ヨハネ 6:62; 20:17。ヘブライ 1:3,4。ペテロ第一 3:22)使徒ヨハネが見た天の場景には,悪魔サタンもその悪霊たちも見当たりません。これは,ヨハネの幻が成就する時までに,悪魔サタンと悪霊たちが天から放逐され,地の周辺に封じられていることを示唆しています。(啓示 12:7-13)ヨハネの幻の成就は,西暦1914年の異邦人の時の終了後のもの,また,それに続いて生じた天の戦争,つまり,「ユダ族の者であるしし」の子羊が征服を遂げた,その戦争後のものということになります。(啓示 5:5)それゆえ,清められた天において,すべての霊の被造物は,かつてほふられ,今や復活させられた神の子羊を,エホバ神からの報いである力,富,知恵,強さ,誉れ,栄光そして祝福を受けるにふさわしいかたとして,歓呼して迎えるのです。
25,26 (イ)地上の人間は子羊に対してみ使いと同じ感謝を示すべきです。なぜですか。(ロ)ヨハネの幻はどんな願わしい状態を描いていますか。それはいつ生じますか。
25 人間は「み使いたちより少し低い者」として造られました。(ヘブライ 2:5-9。詩 8:4,5)人間より勝ったみ使いたちが,ご自分を犠牲にされた子羊イエス・キリストを,神から恵みと誉れを受けるにふさわしいかたとしてこれほど歓呼して迎えるのであれば,地上にいるわたしたちが,子羊に対して同様の感謝を示すべきなのは当然のことではありませんか。わたしたちは,み使いに加わり,子羊イエス・キリストが天で栄光を受けたことを認め,それを称賛すべきではありませんか。ヨハネの幻の後の部分の成就にあずかりたいのであれば,最終的にはそうしなければならなくなるでしょう。ヨハネの幻のその後の部分は,遠い将来を,そうです,天と地の生ける全創造物がエホバ神の最高の代表者である子羊の下に一つとなる,千年後の将来を見通しているのです。それが実現するためには,悪魔サタンと悪霊,そして悪魔に仕えることをよこしまにも選ぶ者すべてが,将来最終的に滅ぼされねばなりません。ヨハネはこの願わしい状態をわたしたちに約束し,次のように記しています。
26 「そして,天と地と地の下と海の上とにいるあらゆる被造物,およびそこにあるすべてのものがこう言うのが聞こえた。『み座にすわっておられるかたと子羊とに,祝福と誉れと栄光と偉力がかぎりなく永久にあらんことを』。すると,四つの生き物は『アーメン』と言い,長老たちはひれ伏して崇拝した」― 啓示 5:13,14。
27 「地の下」にいるすべての被造物がエホバ神と子羊に祝福と誉れを帰するという表現は,どんな驚くべき将来を見通していますか。
27 『地の下……にいるあらゆる被造物』が天のみ座にすわっておられるエホバ神,および神の子羊に祝福と誉れと栄光そして偉力を帰しているのを見聞きした,とヨハネが述べる時,わたしたちは大きな感動を覚えるではありませんか。それにしても,なぜそれほどにまで感動させられるのでしょうか。なぜなら,そのような奇跡は,死人が地の墓から復活して来ることを意味しているからです。神の子羊は地上で人間であった時,次のように言われたことがあります。「このことを驚き怪しんではなりません。記念の墓の中にいる者がみな,彼の声を聞いて出て来る時が来ようとしているのです。良いことを行なった者は命の復活へ,いとうべきことをならわしにした者は裁きの復活へと出て来るのです」― ヨハネ 5:28,29。
28 復活させられる者たちにはどんな機会が開かれますか。彼らが神と子羊に感謝を示さず,祝福を帰さないならどうなりますか。
28 神の子羊および,彼に追随する,栄光を受けた14万4,000人の者たちによる天の支配の下で,死人が復活してきます。その結果,復活を受けるすべての死人は,自分たちのために神が子羊を通して設けてくださった備えに十分あずかれます。彼らのうち,神と子羊に祝福と誉れと栄光そして偉力を永久に帰すことを最終的に選ばない者たちは,悪魔サタンおよび悪霊の使いたちと共に滅ぼされます。(啓示 20:7-15)つまり,彼らは復活の備えを正しく用いず,感謝を示さなかったことを証明するのです。神の王国の下に,復活を通して自分たちのために開かれた輝かしい機会を誤用したことになります。最終的に,いとうべき事柄を再びならわしにすることによってそうするのです。エホバ神は,その歩みゆえに彼らに不利な裁きを執行し,その結果,彼らは永遠の滅びを受けます。
29,30 (イ)すべてのよこしまなものが永久に取り除かれ,宇宙は清められますか。答えの理由を述べなさい。(ロ)エホバの宇宙主権がこのように表わし示される時,天の者たちはどのようにこたえ応じますか。
29 生存の全領域から,すべての邪悪な霊者と人間がやがて必ず除かれます。それにより,すべての天と地から,邪悪なものが永久に,完全に取り除かれるのです。全能の神エホバは,目に見える創造物および目に見えない創造物すべての間に,この極めて願わしい状態をもたらすことができ,また,そうすることを約束しておられます。神はご予定の時にそうなさいます。それにより,ご自分の約束の言葉と偉力,そして力を実証されるのです。神のみ座の回りにいる生き物,すなわちケルブすべては,み座にすわっておられるエホバ神と子羊とに,このように祝福と誉れと栄光そして偉力が最終的に帰されるさい,それに忠実に同意します。彼らはそれにアーメンと言うのです。
30 二十四人の長老によって表わされ,そして,この勝利の時に生きている14万4,000人の栄光を受けるクリスチャンも,エホバ神の宇宙主権に対し同様に忠実を示すでしょう。彼らはエホバ神のみ座の前にひれ伏し,崇拝します。神の子羊すなわち「ユダ族の者であるしし」を,全能の神がこの壮大な宇宙的結果をもたらし,それを永続させるために用いる,神に愛されるかたとして認めるのです。
31 地上の幾百万もの人びとは子羊のことを否認します。わたしたちはそのことに動揺すべきですか。それとも,どうすべきですか。
31 このように,神が,子羊つまり「ユダ族の者であるしし」を,ご自分の右手にある秘義の巻き物を開くにふさわしい者として選ばれたことに対し,天では圧倒的な是認が与えられます。それら幾億を数える超人間的なみ使いとケルブすべてが表明する是認の価値は,幾十億の混乱し,誤導された人類による否認,また無関心な,支持の欠如をことごとく相殺し,かつそれを凌駕します。わたしたちは,この問題の真の評価を正しく認めていますか。そうであれば,使徒ヨハネに加わり,神が誉れを与えた子羊に希望の眼を向けるでしょう。また,彼が神の右手から受け取った巻き物を開くため,七つの封印を一度に一つずつ破るとき何が起こるかを見守るでしょう。預言的な巻き物が漸次開かれるにつれ,興味をそそる驚くべき事柄がわたしたちの霊的視界に啓示されるはずです。そして,ついには巻き物全体が開かれ,「神の秘義」は終了するのです。
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秘義の巻き物の封印を破る『その時,神の秘義は終了する』
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第3章
秘義の巻き物の封印を破る
1,2 だれも開くことができないと考えて,ヨハネが泣かなければならないほどその巻き物が重要だったのはなぜですか。
19世紀前,エーゲ海の小島パトモスにいた一人の囚人は,全能のエホバ神の右手にある秘義の巻き物を開くことのできる者が,しばらくの間,天にも地にもだれひとりいそうもないのを見て泣きました。
2 巻き物は内側にも裏側にも何かが書き記されていましたが,それは巻き上げられており,神の公式の承認なしには破ることのできない,七つの封印がしてありました。巻き物の両側に書かれている内容は,将来起こる事柄,つまり,見えない天のみならず,わたしたちの住みかである地球にも関係のある事柄を告げていました。手で記されたその巻き物は,天と地にかかわる,神の不変の予知と目的
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