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世界の一致のかぎとなる平和ものみの塔 1980 | 3月1日
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れた平和を約束することはなさいませんでした。ある人々はこの強制された平和こそ唯一の現実的な希望とみなしています。それらの人々はこう考えます。おそらく諸国家は核武装し,戦争になるなら勝者は存在せず世界が破滅するだけであることを知って,だれも恐ろしくて戦争を仕掛けられなくなるまで軍備を増強していくであろう,と。一方,世界連邦制度や世界政府,または少なくとも平和のための国家連合が希求されているその目的を達成すると考える人もいます。
しかし,神のもたらす世界平和は全く異なった種類のものです。神は,平和な気質の人々,つまり真の平和を本当に望んでいる人々だけがその平和を享受する,と告げておられます。詩篇作者は,「穏和な者たちは地を所有し,平和の豊かさに無上の喜びを見いだす」と言明しています。(詩 37:11,新)イエス・キリストは,山上の垂訓の中でこの約束を繰り返しておられます。(マタイ 5:5)イエスは,ご自分の追随者たちに次のように祈るよう教えられました。「天におられるわたしたちの父よ,あなたのお名前が神聖なものとされますように。あなたの王国が来ますように。あなたのご意志が天におけると同じように,地上においても成されますように」― マタイ 6:9,10。
そのような平和な世界をどんな政府が支配するのでしょうか。地上に首都を持つ政府ではありません。その管理機関は天に置かれます。イエスはそれを「天の王国」と呼ばれました。(マタイ 4:17)これは,神の預言者が「平和の君」と呼んだ神のみ子の政府です。その支配について,預言者はこう語りました。「満ち渡るその君としての支配と平和に終わりはなく,ダビデの王座とその王国に座して,公正によりまた義によってそれを固く据えかつ支える。今より,定めのない時まで」― イザヤ 9:6,7,新。
イザヤの預言がイエス・キリストの天の支配の下で行き渡る平和について予告していたと同じように,詩篇作者ダビデは,キリストの統治をソロモン王の平和な統治,つまりソロモンが約束の地を神のお定めになった境界線まで支配していた時の統治になぞらえています。この詩篇作者は,神がどのような種類の平和を望まれるかについて,次のように述べています。「彼が民の悩める者たちを裁くように。貧しい者の子たちを救うように。そして,だまし取る者を砕くように。……その日に義なる者はもえいで,満ちあふれる平和が月のうせるにまで[つまり定めなく,もしくは永遠に]及ぶ。そして彼は海から海に至るまで臣民を持つ。……地には穀物が十分にでき(る)。……エホバ神,イスラエルの神がたたえられるように。ただ独りくすしき業をしておられる方が。そしてその輝かしいみ名が定めなき時に至るまでたたえられるように。その栄光が全地に満ちるように」― 詩 72:4-19,新。
神との平和な関係,ひいては他の人々との平和な関係を築くには,どのような段階を踏むべきでしょうか。真の世界平和を生み出すために,全地球的な規模でそれを実施することは可能ですか。すべての人にとって極めて重要なこの質問が次の記事の中で論じられています。
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どんな方法で平和は地上にもたらされますかものみの塔 1980 | 3月1日
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どんな方法で平和は地上にもたらされますか
世界平和は単なる軍備縮小の努力や平和条約によっても,あるいは冷たい戦争や熱い戦争を中止することによってさえ,もたらされるものではありません。現在では,平和を主唱する人々までが,平和の基盤は地域社会に,そして家庭内になければいけないと語っています。全米平和アカデミー運動のジェームズ・ラウエは次のように述べています。「[平和]を地域社会レベルの
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