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  • クリスチャンは悪魔払いをすべきでしょうか
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目ざめよ! 1977
目77 9/8 27–29ページ

聖書はそれをどう見ていますか

クリスチャンは悪魔払いをすべきでしょうか

うら若い23歳のアンネリーゼ・ミッヘルは,西ドイツのクリンゲンベルク・オン・マインで見習い教員をしていました。去る1976年7月1日,この若い女性が飢え死にした時,体重は32キロしかありませんでした。その死は物議をかもしました。

アンネリーゼに死が臨んだのは,ローマ・カトリックの二人の司祭がこの若い女性の体から五つの悪霊を追い払うことを試みたのちのことでした。この出来事は,多くの非難を招きました。悪魔払いは中世期に行なわれた儀式で,今どきそのようなことを行なうべきではないと信じているドイツ人が少なくないからです。

悪魔払いに関して,幾つかの疑問が生じたかもしれません。例えば,一体それはどんなものなのだろうか,あるいは,悪魔払いは本当に効果があるのだろうか,と疑問に思っておられるかもしれません。しかし,もっと大切なのは,クリスチャンは悪魔払いをすべきだろうか,という質問です。

悪魔払いとはどんなものか

秘術百科事典はこう述べています。「一般に受け入れられた定義によれば,悪魔払いをするとは,誓って束縛すること,誓って命令すること,ゆえにある種の言葉を用い,特定な儀式を行なうことによって,悪魔や他の悪霊たちを命令に従わせ,彼らに従順を求めることである,とスメドレーは述べている」。

新カトリック百科事典は,“悪魔払い”の定義として次のように述べています。「悪鬼,つまり悪霊たちに取りつかれていたり,悩まされていたりする,あるいはそのように信じられている,または,彼らの悪巧みの犠牲や道具となりやすい人,場所あるいは物品などからそれらの悪霊を追い出したり,遠ざけたりする行為」。

ローマ・カトリック教会法は,権限を付与された僧職者が悪魔払いをすることを許しています。新カトリック百科事典はこう説明しています。「以前,こうした儀式に用いられた本は,魔よけ祈とう書であったが,今日では,司教用定式書,ミサ典書,定式書が用いられるかもしれない。当事者に本を手渡すことは必要な行為であり,司教用定式書の指示によれば,司教の命令の言葉も必要な形式になっている」。

しかし,それは聖書的ですか

聖書には,次のように述べられています。「しかし晩になってから,人びとは悪霊につかれた者を大ぜい彼[イエス・キリスト]のところに連れて来た。それでイエスはことばでもって霊たちを追い出し,ぐあいの悪い者すべてを治された」。(マタイ 8:16)それで確かに,イエスは悪霊を追い出されました。そして,そうしたことが起きた時,人は正気に戻りました。ついでながら,悪霊がつくことと,普通の病気とには違いがあります。キリストは,そのどちらをもいやされたからです。―マルコ 1:32-34。

イエスはどんな権威や力によって,悪霊たちを追い出したのでしょうか。その権威はエホバ神からのものであり,イエスは,悪霊につかれた人から悪霊を追い出すことによって,ご自分が神の油そそがれた者,つまりメシアであることを証明されました。悪霊たちは不本意ながら,イエスの権威を認めざるを得ませんでした。(マタイ 8:28-34)また実際に,彼らはどのようにしてイエスに抵抗することができたというのでしょうか。別の機会でしたが,ご自分が裏切られた夜,イエスはこう言われました。「それともあなたは,わたしが父に訴えて,この瞬間に十二軍団以上のみ使いを備えていただくことができないとでも考えるのですか」。(マタイ 26:53)悪霊が一人で,あるいは大勢で,または一軍団でこうした潜在的な勢力に敵対したところでどんな勝ち目があるというのでしょうか。―ルカ 8:26-30。

イエスはご自分が悪霊たちを追い出した力に関しては,疑問の余地を残されませんでした。福音書の筆者であるルカは,イエスが「神の指」によって悪霊たちを追い出した,と述べています。しかし,それにはどんな象徴的な意味がありますか。マタイによる福音書の記述は,イエスが『神の聖霊』,つまりエホバの活動力によって悪霊たちを追い出したと述べて,この点を明らかにしています。(ルカ 11:20。マタイ 12:28)イエスご自身,悪霊たちを追い出すことができたのは神の力によるということを認められました。―マルコ 5:18-20。

イエス・キリストは,ご自分の12人の使徒たちと,のちに遣わされた70人の人々に,悪霊に対する権威を与えました。その結果,「イエスの名において彼らは,悪霊につかれた人々をいやすことができました。(ルカ 9:1; 10:1,17)イエスを信じたものの自らイエスに同行しなかった人でさえ,イエスの名を用いることによって悪霊を追い出すことができました。(マルコ 9:38-40)キリストの死後も使徒たちは,引き続きこの力を持っていました。例えば使徒パウロは,ある下女から「占いの悪霊」を追い出しました。―使徒 16:16-18。

著しく欠けているもの

イエスは悪霊を追い出すために,何か特別な儀式を行なわれましたか。悪霊につかれた人々に解放をもたらす際,キリストや使徒たち,および他の弟子たちは,交霊会,あるいは何らかの形の魔術を用いましたか。

いいえ,イエスも一世紀のイエスの弟子たちも,“魔よけの祈とう書”のようなものを所有したり,それを用いたりはしませんでした。さらに,邪悪な霊たちを追い出すのに特別に効果があるとされているような語句や式文は,聖書のどこにも見いだせません。

その点について言えば,どんな形であれ魔術を用いることは,真のキリスト教とは相入れません。エホバ神は,幾世紀も前にご自分の民に次のように命じられました。「あなたがたのうちに……魔法使……があってはならない」。(申命 18:10,11,口)古代エフェソスでクリスチャンとなった人々の態度には,意義深いものがあります。こう記されています。「魔術を行なっていたかなり大ぜいの者が自分たちの本を持って来て集め,みんなの前で燃やした」。(使徒 19:18,19)この町は“エフェソスの文字”で知られていましたが,そのことについて次のように述べられています。「それらは幾つかの文字や言葉を組み合わせたものから成っており,それが特定の声の調子で発音されると,病気や邪悪な霊たちを追い出すのに効果があると信じられていた」。しかし,古代エフェソスの町でクリスチャンになった人々は,これら世界的に有名な“エフェソスの文字”と何のかかわりも持たないようにしました。

では,効果があるように見えるのはなぜか

イエス・キリストとその初期の弟子たちが,悪霊を追い出すことができたというのは,聖書に記録されている出来事です。しかし,ある詐欺師たち,つまり祭司スケワの七人の息子たちが,「パウロの宣べ伝えるイエス」の名によって悪霊を追い出すことを試みた時,どんなことが起きたでしょうか。邪悪な霊のいる男が彼らに躍りかかり,ひどい乱暴を働き,七人の者たちをみな裸にしてしまいました。(使徒 19:13-16)ですから,悪魔払いをすると称する人のすべてが,たとえイエスの名を用いても,成功するとはかぎりません。

イエス・キリストご自身がこう言われました。「その日には,多くの者がわたしに向かって,『主よ,主よ,わたしたちはあなたの名において悪霊たちを追い出(さ)……なかったでしょうか』と言うでしょう。でもその時,わたしは彼らにはっきり言います,わたしはいまだあなたがたを知らない,と」。(マタイ 7:22,23)時々,霊媒が悪霊を追い出したように伝えられる場合がありますが,確かに彼らも,彼らの悪魔払いも,神の是認を受けているわけではありません。エホバ神は次のように言明しておられるからです。「あなたは霊媒に頼ってはいけない」― レビ 19:31,新。

パリサイ人たちは,イエス・キリストがベエルゼブブ,つまりサタン悪魔によって悪霊を追い出すのだと偽りの非難を浴びせました。ところが彼らは,自分たちの「子ら」や弟子たちが悪霊を追い出すのは,神の聖霊つまり活動力による,と語りました。こうして,イエスが悪霊を追い出す際に聖霊が明らかに働いていることを否定することによって,パリサイ人たちは聖霊に対して罪を犯しました。(マタイ 12:22-32)実際に,パリサイ人たちの「子ら」や,イエスの弟子ではない他の人々は,悪魔の子たちでした。(ヨハネ 8:44。ヨハネ第一 3:10)ですから,彼らの主張する悪魔払いはいずれも,実際には彼らがサタンの手先として行なっているものなのです。しかし,サタンはそれらのものを用いるに当たって,自ら分裂しているわけではありません。―コリント第二 11:14。

悪魔はこのような方法で,欺かれた人々に対する自分の力と影響力を増進しているのです。例えば,偽りの宗教を実践している人が悪霊を追い出せば,それから解放された人は当然感謝の気持ちを抱くのではないでしょうか。そして本人も,その家族や友人たちも,悪魔払いをしてくれた人が神に真の信仰を抱いている人だと考えるようになるのは当然ではないでしょうか。彼らはその人の宗教を調べてみる気になり,恐らくその組織に入るのではないでしょうか。もしそうしたことが起きれば,サタンは勝利を得たことになります。彼は欺かれた人たちを,「霊と真理をもって」エホバ神を崇拝する真の宗教からひき離したことになります。―ヨハネ 4:23,24。

確かに,クリスチャン会衆の揺らん期に,エホバ神は,イエスの弟子たちにご自分の聖霊の力によってしばしば奇跡を行なわせました。しかし,そうした奇跡的な霊の賜物は,「エホバのみ手」がイエス・キリストの追随者たちと共にあることがひとたび証明されると,もはや必要ではなくなりました。(使徒 11:21)その結果,奇跡的な霊の賜物や,その力を異常な仕方で示すことは,過ぎ去ってしまいました。―コリント第一 13:8-13。

助けは全くないのですか

今日,悪魔払いの儀式には聖書的な権威は何ら与えられておらず,真のクリスチャンはそうしたことを行ないません。とはいえ敬虔な人々に邪悪な霊の勢力からの保護がない,というわけではありません。もちろん,彼らには必要な助けすべてが与えられています。

邪悪な霊の勢力による攻撃を受けていると思う人はだれでも,心霊術,占い,あるいはそれらと関連のある慣行を避けるべきです。(申命 18:10-12)もし霊の領域からの声に悩まされているなら,それがだれの声を装っているにしても,その言葉に耳を傾けるべきではありません。むしろ,その源が悪霊だということを認め,言われた事柄をはねつけることは肝要です。―テサロニケ第二 2:9。

明らかに,邪悪な霊の勢力に抵抗するためには,魔術や魔法などに手を出している人々との交わりに注意しなければなりません。それよりも,真のクリスチャンとの交わりを求めるべきです。(コリント第一 15:33)自分の身の回りや家から,悪霊的な宗教とかかわりのある物品を一切取り除かねばなりません。また,『完全にそろった,神からの霊のよろい』を身につけることも必要です。それには,真理の帯や「義の胸当て」などの『よろい』が含まれています。―エフェソス 6:11-18。ペテロ第二 3:11。

肝要な事は,エホバへの信仰と,熱心な祈りです。もし悪霊の攻撃にさらされたなら,イエス・キリストを通して,神のみ名を用いてエホバ神に祈ることが必要です。「エホバの御名は強固な塔。その中に義人は走りいり,保護を与えられる」。(箴 18:10,新。フィリピ 4:6,7)クリスチャン会衆内の任命された監督たちは,神に仕えることを願いながらも悪霊に悩まされていた人々を,喜んで助けてきました。しかし,大切なのはその人自身の精神態度です。邪悪な霊の勢力に抵抗することは肝要であり,それには効果があります。「悪魔に立ち向かいなさい。そうすれば,彼はあなたから逃げ去ります」,と弟子ヤコブは記しています。―ヤコブ 4:7。

儀式を伴う現代の悪魔払いは悪霊にとりつかれるという問題に対する答えにはなりません。むしろ,エホバ神は邪悪な霊の勢力から保護するために,愛ある備えをされました。賢明な人々は,そうした備えを活用します。そうです,クリスチャンは悪魔払いの儀式を行なうべきではありません。

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