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神の目的とエホバの証者(その7)ものみの塔 1960 | 12月1日
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もし神から出たものなら,あの人たちを滅ぼすことはできまい。まかり違えば,諸君は神を敵にまわすことになるかも知れない」。e しかしラッセルの時代の宗教指導者たちは,ガマリエルの述べたこの賢明な助言に従いませんでした。パストー・ラッセルが,彼らのところに来て,彼はイエス・キリストのしもべであると述べ,イエスの弟子たちが伝道していた希望と同じ希望を指摘したとき,牧師たちは,彼らに従う者たちに次のことを言うだけで満足しませんでした。「これらの人々に注意を向けるな。そのなすままにしておきなさい。時が来れば,彼らのわざは神からのものでなく,人間のものであると分かるであろう。それは,その重味で倒れるであろう」。
もちろん,自分たちのあやまりを認めて,神の御心に従おうとする積極的な気持がないなら,彼らはそのことを言えないでしよう。彼らは高慢でした。彼らの教会制度に交わるいちばん良い人々が,きわめて熱心な態度でこの教理をうけ入れたので,牧師たちはイエスの時代の宗教指導者たちが取つたと同じ道を取りました。聖書の記録によると,そのときの人々はイエスの言葉をよろこんで聞いたのです。これらの現代の学者やパリサイ人たちは,ラッセルのしていたわざに反対し始めただけでなく,彼を個人的にそしり,ラッセルに従う者たちを嘲笑し始めました。さらに,彼らはわざを妨害する障壁を立て始めました。彼らはカイザルの政府に願い出て,法律の面からわざの進歩をむずかしくさせようとしたのです。しかし,ラッセルはいつでも,人々が公正な比較をして,自分自身で決定を下し得る機会を与えたのです。
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読者よりの質問ものみの塔 1960 | 12月1日
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読者よりの質問
● イエスは,大いなる蛇サタン悪魔に傷つけられ,創世記 3章15節を成就すると知つていました。それであるのに,なぜ苦しみの杭の上にかかつて死んだとき,「わが神,わが神,どうしてわたしをお見捨てになつたのですか」と語つたのですか。―マタイ 27:46,新口。
苦しみの杭の上にかけられたイエスが,この質問をしたのは,彼の天的な父であるエホバ神が彼を捨てたことを知らなかつたためでなく,むしろ預言が成就するためでした。ここに成就された預言は,ダビデによつて書かれた詩篇 22篇でした。ダビデは多くの面で主イエス・キリストの預言的な型でした。
その詩篇の最初の言葉の中で,ダビデは次のように叫んでいます,「わが神わが神なんぞ我をすてたまふや」イエスのかかつていた苦しみの杭近くに立つていた弟子たち,たとえばヨハネやイエスの母親マリヤは,イエスが詩篇 22篇1節の言葉を叫ぶのを聞きました。しかし,なぜ彼がそのように叫んだか,そのときには十分理解できなかつたでしよう。しかし五旬節の日に聖霊が注がれて後に正しく理解できるようになつてから,彼らはこの預言的な叫びはイエスを神のメシヤ,キリストと示した事実を記憶し理解しました。
苦しみの杭にかけられていたイエスは,ほんとうに天的な父エホバに見捨てられました。それは,神に対する彼の忠実が極限のところまでためされるためです。神はサタン悪魔と地上にいるサタンの悪い宗教的な手先共の悪い企てに,彼を捨てました。それで,死を生ぜしめる手段を持つサタンは,神の子に対してその力を行使する自由を与えられたのです。
しかし,神がイエスを捨てられたのは,悪魔とその手先共がイエスを死なせるところまででした。イエスがこのように捨てられたことの中には,彼の死体すなわち屍の処分は入つていません。イエスの敵共は彼の体を苦しみの杭から外ずして火の燃えるヒンノムの谷(またはゲヘナ)に投げこみませんでした。アリマタヤのヨセフは,苦しみの杭からイエスの体を受け取つて,彼がつくつた新しい墓に屍体を葬りました。イエスがこのように葬られたことは,彼は人類の共通の墓,ショオールにいることを意味しました。ショオールのなかで,彼はエホバ神によつて捨てられていません。なぜなら,詩篇 139篇8節(イエス・キリストの型であるダビデによつて書かれた)は,「われわがとこをショオールにもうくるなら,みよ,なんじはそこにいます」。(ア標)それで,イエスの死後3日目にエホバ神はイエスを永久に捨てなかつたことを示しました,すなわち彼を死人の中からよみがえして不滅の霊者の生命にならせました。その同じ復活の日イエスが後になつて弟子たちにあらわれたとき,彼は次のように言うことができました。「モーセの律法と預言書と詩篇とに,わたしについて書いてあることは,必ずことごとく成就する」。その中には,「わが神わが神なんぞ我をすてたまふや」という詩篇 22篇1節も入つています。
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発表ものみの塔 1960 | 12月1日
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発表
いのちを愛するエホバの証者は,「失楽園から復楽園まで」という本と,もう1冊の本,および2冊の小冊子とを,500円のご寄付で配布しながら,12月中も,全世界で「平和を追い求め」つづけます。(ペテロ前 3:10,11)あなたもこの喜びに満ちた活動に参加して,平和を追い求めて下さい。
「ものみの塔」の研究
12月25日: 聖書 ― エホバの証者による本,1-21節。443頁。
1月1日: 聖書 ― エホバの証者による本,22-40節および教会は聖書を持つて始まつた,1-8節。452頁。
1月8日: 教会は聖書を持つて始まつた,9-20節および新しい聖書の翻訳の完成と発表。456頁。
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