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    ものみの塔 1955 | 5月15日
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      ☆ マタイ伝 24章28節(新世)の『死体があるところには,鷲が集まるであろう。』の意味は何ですか? ―カナダの一読者より。

      イエスのこの言葉の意味を悟るために,その述べられている前後の関係を知ることは必要です。マタイ伝 24章で,イエスは御自身の再臨を示す綜合の徴を論じており,又ルカ伝 17章では,この出来事はヱホバに忠実に奉仕していない者たちの上突然,しかも思いがけがけない仕方で来ると示しました。それは丁度ノアの時代の洪水やロトの時の火と硫黄の雨が,その当時生存していた反対者,嘲笑者,そして無関心の者に不意に襲い,亡びをもたらしたのと同じようです。イエスは次にこう述べました『あなた方に言うが,その夜にふたりの人は一つの寝床におり,一人は取られ他のものはうち棄てられるであろう。ふたりの女は同じ石臼を挽いているであろう。ひとりは取られ,他のものはうち棄てられるであろう。』弟子たちは『主よ何処ですか?』と尋ねました。『取られる者』は何処に取られるかの質問に答えて,イエスはこう言われました『死体があるところには,鷲が集まるであろう。』― ルカ 17:34-37。

      イエスの譬話の中で,鷲は,油注がれた級の忠実な残れる者を表わしています。その油注がれた級とは,清めをうけて認められ,イエスと共に『取られ』,また裁きのために王が宮に来られた時,『空中で主に会うため雲に連れさられた』者たちです。排斥された者たちは,残された,またはヱホバの裁きにより亡びに運命づけられたサタンの制度にうち棄てられました。将来成就する予言は,ハルマゲドンにおけるこの世の亡びを示しております。ヱホバの僕は,この予言の目を通して遠く将来を見定め,この世が死体にまで零落するのを見,しかもその時を期待して待つています。丁度食肉鳥が,何時動物は死に近づくかを知り,また神の与えた遠い視力のお陰で,遠いところからも死体を発見し,急いでその御馳走のところに飛んで行きます。聖書から判断するとき,サタンの世は亡びに近いと,ヱホバの証者はいま知つており,キリスト・イエスと共に集まつてこの裁きの真理の御馳走を食べます。また,他の霊的に空腹な人々にもこの真理を得させています。―テサロニケ前 4:17,新世。詩 149:9。マタイ 5:3,6。

      キリスト・イエスを通してヱホバがハルマゲドンの時に,サタンの世の見える組織制度を死体に零落させ,サタンとその悪鬼たちが死んだような無活動の状態に束縛されるとき,全き成就は行われます。サタンの獣の如き制度の死体は,ヱホバの忠実な僕にとつて御馳走でありましよう。なぜならば,それはエホバの勝利を明白に示すからです。それはヱホバの新しい世の全き設立を意味し,すべての反対はなくなります。それはヱホバの御名と御言葉の立証であります。それで,サタンの制度が死体に零落することは,勝利,よろこび,歓喜,および増加した理解という御馳走になります。ヱホバの御意が達成されることは,エホバの側にいるすべての者にとつて食物であります。―ヨハネ 4:32,34。

      これはヨハネ黙示録 19章11,16-18,21(新世)に象徴的に述べられている勝利の御馳走です。『私が見ていると,天が開け,みよ白い馬がいた。その馬に乗つている者は,忠実また真と言われ,正義の中に裁きをなし,又戦を行う。王の王,主の主という名前が,その上衣,その腿の上に書かれている。また私は一人の御使が太陽の中に立つているのを見た。その御使は中空を飛んでいるすべての鳥にむかい大声で叫んだ「ここに来て,神の備えた大宴会に共に集まれ。そして,王たちの肉,軍事指揮者の肉,権力者の肉,馬や馬に乗つている者の肉,奴隷や自由人や,小なる者も大いなる者の肉を食べよ。」』招かれたものは腹一杯になります。『そしてすべての鳥はその肉を飽きるまで食べた。』

      それで,前述のことから,次のことが明白です。つまり,鷲は,キリストにより認められ,彼と共に『取られ』,彼と共に死体の御馳走に集められた者を表わすのであつて,死体の一部になるため残されない,または打ち棄てられないということです。イエスが敵に反対するエホバの裁きを執行し,敵を死体とする時は,彼の再臨のあいだです。御馳走とは,勝利と立証の霊的な御馳走であり,ヱホバが御自身の忠実な僕に備える祝いの御馳走です。

  • 『ものみの塔』の研究
    ものみの塔 1955 | 5月15日
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