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世界の緊張からのがれるものみの塔 1962 | 2月1日
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ねばなりません。入れ代わりに神の御霊の実を持たねばなりません。忍耐とかしんぼう強いということは,神の御霊の実の一部であり,家庭や職場あるいは個人的な関係において,緊張をほぐすのに何と大きな働きをしていることでしょう! 御霊のこの実を結ぶなら,何と多くの人々が緊張からとき放されることでしょう!「しかし,御霊の実は,愛,喜び,平和,寛容,慈愛,善意,忠実,柔和,自制……」。(ガラテヤ 5:22,23,新口)どのような状況の下でも常にこのような性質を示すなら,物質的な悪い世のストレスも最小限にくい止めることができます。
神と神の御国に信頼を置く
過度の緊張からとき放されるために,イエスの提供した解決策にも注意すべきです,「あすのことを思いわずらうな。あすのことは,あす自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は,その日一日だけで十分である」。(マタイ 6:34,新口)特に物質的な事柄にかんして,この助言はあてはまります。明日の物質的必要物について心配し,思いわずらうなら,心身をたぶんそこなうことになる緊張の重圧を,さらに加えることになるでしょう。将来のことを賢明に計画すべきですが,心配したり思い悩んだりするのはよくありません。大切なことは,物質の代わりに神と神の御国に信頼をおくなら,心配と緊張の多くは取り除かれるということです。弟子に与えたイエスの次の言葉に注意して下さい。
「何を食べようかと,命のことで思いわずらい,何を着ようかとからだのことで思いわずらうな。……何を食べ,何を飲もうかと,あくせくするな,また気を使うな。これらのものは皆,この世の異邦人が切に求めているものである。あなたがたの父は,これらのものがあなたがたに必要であることを,ご存じである。ただ,御国を求めなさい。そうすれば,これらのものは添えて与えられるであろう」。―ルカ 12:22-31,新口。
それで過度の緊張を避ける解決策は,生活していくさいに御国を第一にし,神と神の御国に信頼を置くことです。そうすればクリスチャンは,その日一日のことに気を使い,異邦人のように明日のことを「思いわずらう」必要がありません。そうです,主イエスは,衣食住を追い求めることは異邦人が切に求めていることだと,クリスチャンに告げています。クリスチャンは自分がどういう者であるかを考え,異邦人にまねるべきでないと,イエスは示しています。異邦人は愛にみちた天の父を持っていませんが,真のクリスチャンは自分たちをみて下さる天の父を持っています。それで献身したクリスチャンには,ある責任がともないますが,神もご自身にある責任をとられます。神はその責任をよく果たされます。それでクリスチャンは,自分が異邦人とはちがって,天的な支給者を持っており,神の御国とその関心事を生活の第一にする,ということをおぼえているべきです。そうするならクリスチャンは「思いわずら」わずに生活することができ,その結果,緊張を避けることができます。
しかし,国際的な冷い戦争はどうですか。ボタンを押すだけで核戦争が始まるのだという恐れを,どのように処理しますか。本当に国際的な緊張は個人に影響します。全人類が平衡を欠いているこのようなふんいきの中にあって,クリスチャンはどのように緊張をほぐすことができますか。
意義深い緊張の時代
聖書の正確な知識に照らす時にのみ,この前代未聞の緊張に対処することができます。ロバート・リンドナー博士は,自著「順応しなくてはならぬか」の中で次のように書いています,「われわれの住んでいる時代の特徴は,個人と社会との間に存在する極端な緊張であると言える。緊張の度合がこのように急ピッチで高くなったのは,歴史上はじめてのことである」。冷い戦争のためだけでなく,暴動,革命,テロ行為,一般的不安の所産であるこの緊張は,聖書により預言されていました。そうです,聖書は緊張の時代がくると予告しました。
偉大な預言者であるイエス・キリストはこの時代について前もって次のように言いました,「恐ろしい状態や天からは大いなるしるしがあるであろう。また日と月と星とに,しるしが現われるであろう。そして地上の諸国民は,海の鳴り轟きと海の動揺のためにとるべき道を知らず,不安に悩むであろう。また人々は地上に来らんとする事柄を恐れて予期するために,気を失う」。―ルカ 21:11,25,26,新世。
世界の諸問題を解決する方法を知らず,そして神の御国に信頼をおいていない諸国民は,緊張のるつぼに追いやられ,「恐れて予期するために気を失う」ことすらあるのです。国内や国外の政策をねる世界の賢い人々の,巧妙だと思われている計画がやぶへびだったりして,世界の緊張はますます増大するばかりです。「恐ろしい状態」や天からの「大いなるしるし」の中には,近代科学が最近発見したばかりの宇宙線,突然起こる放射能の放射なども含まれています。これらは太陽の変調によっておこるようです。緊張を引き起こすこの時代の他の多くの事柄についても,イエスは預言しました。例えば「大地震があり,あちこちに疫病やききんが」起こるということです。―ルカ 21:11,新口。
それで聖書を調べるなら,緊張を引き起こすこれらの事件は,「世の終り」をしるしづけるものとしてイエスが与えた大きなしるしの一部であるということを,クリスチャンは学びます。私たちは新しい世の門口に来ているのです。イエス・キリストによる神の御国は,預言者ダニエルによって預言されたように,まもなくこの世の王国を滅ぼします。(ダニエル 2:44)それで「世の終り」のしるしを見ても,クリスチャンは諸国民のように,不気味な緊張を感じません。緊張の時代にはいり,それに伴う苦しみを見たならどうすべきかを,イエスはクリスチャンにこう告げられました,「これらの事が起りはじめたら,身を起し頭をもたげなさい。あなたがたの救が近づいているのだから。……これらの事が起るのを見たなら,神の国が近いのだとさとりなさい」。―ルカ 21:28,31,新口。
世界の緊張が何を意味するか知っているなら,エホバという唯一の御名前を持つ真の神に信仰を持たぬ人が経験するストレスや緊張をやわらげることができます。聖書の原則を生活に適用すればするだけ,また神と神の御国に信頼をおけばおくだけ,世界の緊張からのがれることができます。
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新世社会はその青少年をよく世話するものみの塔 1962 | 2月1日
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新世社会はその青少年をよく世話する
クリスチャンの父親には,次の助言が与えられています。「自分の子供をいらだたせないで,エホバのこらしめと権威ある助言とに従って子供をそだてなさい」。(エペソ 6:4,新世)新世社会のクリスチャン証者たちがこのことをしていることは,証者でない人々によって証言されています。
ニューヨーク市の大新聞社に勤務しているひとりのカメラマン ― この人はユダヤ教を信じています ― は,ヤンキー野球場で行なわれた一致した崇拝者の地域大会で,子供たちがたくさん出席しているのを見て,次のように語りました。子供たちがみな出席しているのは,たいしたものです。うちのせがれはユダヤ教の会堂に行くのを好まない。せがれは家に帰ってくると,『なにがなんだかさっぱり分からん』と言います」。エホバの証者は子供たちの世話をよくしますと彼に説明したところ,彼は「うちのせがれをあなたがたにあずける方が良さそうだ」と答えました。
ニューヨーク市の近辺の7新聞の発行者は,こう語りました。「私はエホバの証者のことが大好きだ。なかでも,スタジアムにおける証者の秩序と静けさが好きだ。子供たちが宗教に興味を持つのを見るのは良い。ここにいる子供たちを見てごらんなさい! われわれはエホバの証者のように家族全部のための集会を開くべきであると,私は教会委員に話した。新教の宗教がエホバの証者にならうなら,世界はずっと良くなるだろう。あなたがたの制度はすばらしい」。
ヤンキー・スタジアムでの大会の演壇にのぼった若いエホバの証者の中に,ブロンクスに住むゲリー君がいました。ゲリー君は,わずか6歳ですが,ひとりで家から家に出かけ,神の御国の良いたよりを伝道します。ある日ものみの塔の予約を提供していたとき,戸口に出てきた一婦人は,恩きせがましく彼にこう問いました。「坊やのような男の子が,みなさんのお家を訪問するなんて,ずい分つかれませんか。坊やのような男の子は,元気よく遊んで,人々のお家を訪問するようなことをせず,別のことをするんですね」。
聖書の原則を正しく教えられていた6歳のゲリー君は,正しい答えをしました。「すべてのことに時があると,聖書は述べています。私たちが家から家に行くときは,人々に神のことと,人間のただひとつの希望である神の御国について述べる時です」。この聖書的な答えを聞いて,その婦人は「ものみの塔」を予約しました。その後,ゲリー君と彼の父親は,この婦人を何度も訪問しました。
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