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目ざめよ! 1982
目82 12/8 3–6ページ

現実主義者が神を信じることは可能か

あなたは現実主義者ですか。大抵の人は,自分は現実主義者であると考えることを好みます。現実主義者は実証可能な事実を導きとすることに努めます。そして,非現実的な夢や非実際的な思想などに惑わされたくないと思っています。今日の世界の合理的で科学的な風潮の中にあって,様々な問題に対するそのような取り組み方は非常に魅力的です。

ところが,この態度のために,多くの人は神を信じることをやめてしまいました。そうした人々は,この科学的な20世紀に,万物を創造した,目に見えない超人間的な存在者を信じることなどはできないと考えています。そして,「わたしたちはどうしてここにいるのか」とか「わたしたちはどこへ行こうとしているか」などといった疑問に対する答えを科学に求めるほうを好みます。では,神を信じる人々は非現実的なのでしょうか。

現実主義の限界

その答えを出す前に,現実主義には限界のあることを思い起こさなければなりません。現実主義者は自分の手元にある事実に基づいて結論を出すことしかできません。しかし,本人がすべての事実を把握していなかった場合はどうなるでしょうか。あるいは,不正確な事柄を何か信じていたとしたらどうですか。また,事実は正確に把握したとしても,推論の仕方が誤っていたらどうでしょうか。そうなれば,その人の“現実的な”結論は明らかに誤りということになります。

ウィンストン・チャーチルは,1939年に次のように述べたとき,自分の見地からは疑いもなく現実的な考え方をしていました。「原子力は現在の爆発物と同じ程の威力を持つものとなるかもしれないが,それよりもはるかに危険なものを生み出すことにはならないであろう」。残念ながら,チャーチルの結論は真実とはほど遠いものでした。同様に,国際通貨基金(IMF)の専務理事は1959年に,「すべての点から見て,世界的インフレは終わったと思われる」と述べました。しかし,この言葉は全く当たっていませんでした! ですから,十分の資格を持つ人が,ある状況を“現実的に”評価した場合でも,その結論は常に正確であるとは限らないのです。

では,現実的でありたいと思う人の中に,神の存在を否定する人がいるのはなぜでしょうか。

科学者と神を信ずること

ある人々が神の存在を否定する理由の一つは,科学によってそのような信仰が時代遅れになったと考えていることにあります。これは真実ですか。読者の中に科学者は少ないでしょうが,この問題について科学者自身の述べる事柄を検討するのは確かに現実的なことと言えるでしょう。ニュー・サイエンティスト誌に載せられた一記事にはこう述べられています。「一般の人の間には,科学者たちが宗教の“誤りを立証した”との根強い見方がある。これは,科学者は神を信じない者とする一般的な見方であり,ダーウィンは神を入れる棺おけに最後のくぎを打ちつけた,それ以降の科学と科学技術の相次ぐ革新はその復活の可能性を全く除外したとする見方である。この見方ははなはだしく誤っている」。(下線は本誌)

その記事はさらにこう付け加えています。「科学者が著しく不信心だとは言えない。根拠となる,信頼の置ける調査は行なわれていないが,大学や研究施設,産業研究所などを対象にした非公式の一調査によると,10人の科学者のうち8人までが宗教を持っているか,“非科学的な”原理を容認している」。現実的にいって,大勢の科学者が神に対して何らかの信仰を持っているという事実は,確かに,現代の科学が神の存在を信じることを不可能にしていない証拠です。

しかし,科学的な学説,とりわけ進化論は,神の存在を不必要なものにすると思う人があるかもしれません。実際には,進化論を支持する証拠を現実的に調べる人の多くは,その証拠がひどく不備であることを知ります。そして,進化論を受け入れる人の中にも,この惑星である地球に見られる生物の美と壮大さを説明するには進化論では不十分であると感じています。

著名な地質学者であり,天文学者であり,また物理学者でもあるロバート・ジャストロー教授は進化論を受け入れています。しかし,サイエンス・ダイジェスト誌の一記事の中で,同教授はこう書いています。「生命の歴史を研究し,一歩さがって数億年にわたるこの長い歴史を総体的に眺めると,そこに一つの流れと導きがあるのを見る。……人間に至るまでの様々な出来事から成るこの歴史が,そのはっきりとした方向付けを持っているのに,導かれていないということがあるだろうか」。同教授自身の引き出した結論は,その疑問は「科学の及ばないところである」というものでした。

『人間に至るまでの様々な出来事から成る歴史』は導きのあることを示す証拠となっているという点に同意する人は少なくありません。しかし,論議の連鎖の次の論理的な輪を提供しないのは道理にかなったことでしょうか。導きがあるというはっきりした証拠は,導き手が存在することを示す確かな証拠です。そして,その導き手は神にほかなりません。このことから引き出せる現実的な結論は,進化論のために神を信じることが不可能になるどころか,神の存在のゆえに進化論が無用の長物となる,ということです。

ある人が神を信じないと主張することには別の理由もあります。そうした人々は,より深い動機を隠すために科学を用いることがあります。無神論者のオルダス・ハクスリーが書いた次の言葉を検討してみるとよいでしょう。「わたしは世界に目的があるとは考えたくなかった。それで世界に目的はないと仮定した」。ハクスリーはどういう動機でそうしたのでしょうか。「わたしにとって,この目的なしの哲学は,基本的には解放の手段であった。わたしと同時代の多くの者にとってもこれは同じであろう。我々が望んだ解放は特定の政治ならびに経済制度からの解放であり,同時に特定の道徳体系からの解放でもあった」。

しかし,神の存在を否定し,自分が単にそう望むというだけの理由でこの世界には目的がないと言ったとしても,それで事実が変わることになるでしょうか。そのように考える人は,隠れようとして自分の手で自分の目をかくす幼い男の子とあまり変わりません。その子は自分の目にほかの人が見えないので,ほかの人からも自分が見えないだろうと考えます。しかし,単に自分たちが神の存在を認めようとしないからといって,神が存在しないと言うのは現実的ですか。

現実主義と神を信じること

使徒パウロは,多くの現実主義者をして神を信じさせた強力な論議を展開しました。パウロはこう述べています。「神の見えない特質,すなわち,そのとこしえの力と神性とは,造られた物を通して認められるので,世界の創造以来明らかに見える」。(ローマ 1:20)パウロは創造物の美しさや驚くべき多様性に富む生物,そして星のまたたく,畏怖の念を起こさせる天空を見て,その中にそうした物を創造された方の特質の幾らかを認めることができました。現代の科学は,自然界のものがいかに複雑な造りをしているか,それを存在させるにはどれほどの力と知恵が必要であったかをわたしたちが悟る助けになっています。ですから,ある意味では,今日の自然界は神の存在についてより強力な証人となっているのです。

確かに,この論議を受け付けない人もいます。しかし,そうした人々は自然界に見られる秩序について,ほかにどんな説明ができるのでしょうか。その秩序のごく小さな一面に過ぎない,たんぱく質の分子について,科学関係の著述家ラザフォード・プラットはこう書いています。「炭素,酸素,窒素,水素の核原子およびリンやその他数々の金属元素が,適正な条件の下に,適正な割合で一つにまとまる可能性は,一そろいのトランプの札を空中に飛ばして,同じ組み札がすべて順番にテーブルに落ちて来る可能性に匹敵するであろう。たとえ歴史を通じて,休むことなく1秒ごとにトランプを投げ上げたとしても,それは事実上不可能であろう」。

この著述家はそれでも,たんぱく質はそのようにして,すなわち偶然に存在するようになったと信じる,と述べています。しかし,現実主義的な人であれば,テーブルの上に一そろいのトランプがすべて調和よくそれぞれの組み札ごとに並べられているのを見たなら,だれかがそれをそこに注意深く並べたのだろうと考えるに違いありません。自然界に見られる美しい調和を観察して,同じ結論に達するのは非現実的なことでしょうか。

ラザフォード・プラットのようなインテリは,こうした証拠があるにもかかわらず,物事に対する自然主義的な,つまり神を認めない説明を受け入れないわけにはいかないと考えるに違いありません。それが今日受け入れられている推論の仕方だからです。神を信じる科学者たちでさえ,自分たちが著わす科学関係の本の中で,神が物事の直接原因であるとするのを難しく感じます。それがインテリの流行なのです。しかし,インテリの流行によって自分の物の見方を支配されるままになっているのは現実主義的なことでしょうか。流行というものは変わります。神が存在するかしないかということは非常に重要な問題で,流行などに左右されてよいものではありません。

神の存在を認めることは緊急に必要

科学のおかげで自然界に対するわたしたちの知識は増加したものの,科学はうまくいく人間社会を造り出すという問題を解決しておらず,人間の学問の他の分野もこの問題を解決していません。これは今や重大な問題になっています。

実際のところ,今日の世界情勢は人間の手には負えないものになっています。政治家たちは核軍備競争や汚染の拡大の脅威を制御することができません。都市の指導者たちは犯罪の爆発を抑えることができません。経済学者たちはインフレや生産の低下という問題を解決できず,幾億もの人々の生活の質は低下し,絶望的になっています。ショッキングなことですが,人類はもはやそれほど長く存続しないのではないかという疑念には十分の根拠がある,というのが実状です。

聖書はこのような状態になることを予告し,その主な理由を示しています。人々は,「自分を愛する者,金を愛する者,うぬぼれる者,ごう慢な者,冒とくする者,親に不従順な者,感謝しない者,忠節でない者,自然の情愛を持たない者,容易に合意しない者,中傷する者,自制心のない者,粗暴な者,善良さを愛さない者,裏切る者,片意地な者,誇りのために思い上がる者,神を愛するより快楽を愛する者」になる,と聖書は述べています。(テモテ第二 3:1-4)世界がそのような人々で満たされているのであれば,世界がこうした悪い状態にあるのは不思議なことでしょうか。確かに,人間そのものが向上しないかぎり,事態は決してよくならないでしょう。科学は人々の本質を向上させることはできません。それのできる者がだれかいますか。神にはそれができるのです。

人間の本質が堕落しているのは,人間が神から疎外されているからです。しかし,聖書によると,神は「世をご自分と和解させて」おられます。(コリント第二 5:19)この和解に応じる人々は本当に変化を遂げます。彼らは「この事物の体制に合わせて形作られるのをやめ」ます。むしろ,自分を「変革」するのです。(ローマ 12:2)そして,愛や思いやり,正直,信頼の置ける態度,および他の人々への配慮などの特質を培います。そのような人々には,神を信ずる極めて現実的な理由があります。そうした人々は自分の生活の中で神の力を経験したのです。

世界が(クリスチャンであると単に唱えるだけの人々ではなく)敬虔な原則に従う人々で満たされているなら,今日の諸問題の大半は解決されていることでしょう。そして,正にそうしたことが起ころうとしているのです。「ほんのもう少しすれば,邪悪な者はいなくなる。……しかし柔和な者たちは地を所有し,豊かな平和にまさに無上の喜びを見いだすであろう」。(詩編 37:10,11)将来に関する人間にとっての最善の希望は,その約束の成就にあるのです。

これは非現実的な希望でしょうか。人間が地球の環境を損ない,人類を滅ぼす瀬戸際にまで来ていることをわたしたちは知っています。ですから人間に頼るのは非現実的なことです。神を信じるのでなければ,将来に対するわたしたちの唯一の希望は希望的観測でしかないことになります。では,神に背を向けるのは現実的なことでしょうか。むしろ,人間の間違いの結果からわたしたちを救出する力と知恵と意志とを持っておられる唯一の方に頼るのは現実主義の極みと言えるのではありませんか。そうです,現実主義者は神を信じることができるだけでなく,神を信じなければならないのです。

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科学者が宗教の“誤りを立証した”というのは真実ではない

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科学者が著しく不信心だとは言えない

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進化論のために神を信じることが不可能になるどころか,神の存在のゆえに進化論が無用の長物となる

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単に自分たちが神の存在を認めようとしないからといって,神が存在しないというのは現実的だろうか

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神が存在するかしないかということは非常に重要な問題で,インテリの流行などに左右されてよいものではない

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