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生命の言葉を堅く持ちつづけるものみの塔 1958 | 10月1日
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怠惰な人の場所はありません。イエスは,まだほんの若者であつた頃,模範を示されました。イエスは,自分が,御父の仕事に従事しているのを両親が知らなかつたのに驚きました。ですから私たちは,御父の仕事に従事し,それを努めとしなければなりません。従つて,『熱心で,うむことなく,霊に燃え……なさい。』『堅く立つて動かされず,いつも全力を注いで主のわざに励みなさい。主にあつては,あなたがたの労苦がむだになることはないと,あなたがたは知つているからである。』― ルカ 2:49。ロマ 12:11。コリント前 15:58,新口。
時を活用する
13,14 (イ)神は今日,御自身の僕に対してどのような,まれな特権を与えられていますか。(ロ)この特権を行使する結果は何ですか。
13 ヱホバの御名を立証する時は熟しました。宇宙の最高者なる主が人間に差しのべられたこの立証に参加する特権こそ,まことに貴重なものであります。私たちは,神の敵の正体を暴露し,また,ヱホバが要求される答を供給することによつてそれに参加します。その答とは,すなわち,自分の時間と努力と生命をささげて,悪魔がうそつきであることを証明しようと切望する人々がこの地上にいるということです。忠実を堅く保つヱホバの証者は,正義の原則を妥協させません。彼らは神の僕としての自分の立場に情欲が影響することをゆるしません。人間が神の側の論点を支持する必要は二度とないでしよう。なぜなら,サタンおよび彼に従う悪鬼たちが底知れぬ坑に投げこまれ,また目に見える彼の代理者たちが屈辱を受けて滅ぼされることにより,この問題は解決されるからです。その時,すべて息ある生物は,みなヱホバを賛めたたえるでしよう。―詩 150:6。
14 今こそ新世社会内に自分の場所を持ち,それを維持すべき時です。『すべての人が救われて,真理を悟るに至ること』こそ,神の御心です。すべての神の僕たちは,神と隣人に対する愛に強く動かされ,生命を救うこの偉大なわざに従事するという目的をもつて研究します。時は限られています。『人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が,あなたがたの心と思いとを,キリスト・イエスにあつて守るであろう。……あなたがたが,わたしから学んだこと,受けたこと,聞いたこと,見たことは,これを実行しなさい。そうすれば,平和の神が,あなたがたと共にいますであろう。』― テモテ前 2:4。エペソ 5:15,16。ピリピ 4:7-9,新口。
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戦術を習得するものみの塔 1958 | 10月1日
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戦術を習得する
ホーマー・ダブリュー・スミスは,『人間とその神々』という本をかきましたが,その中で,十字軍についての戦慄すべき事実につき,簡単に次のように語つています。『聖地やつぎには,小アジヤの主要都市をも教会に併合できると考えたウルバン2世は,1095年,エルサレムへの苦難にみちた大規模な巡礼を謀つた。それは,不従順なものに対する戦争でもあつた。しかし,味方になるものには,慣習法からの自由,罪のゆるし,祝福された不滅性を約束した。
『この最初の十字軍遠征は,欧州を横切つて南方へと進み,大量虐殺,拷問,掠奪をほしいままにした。しかし,ハンガリーで,あまりにひどい振舞をした為に,2箇師団は,却つて撃滅されてしまつた。第3の師団は,ライン川の谷で約1万人のユダヤ人を殺害してから,その南方ではかなく消えて行つた。その他のこの群団は途中で消滅し,残りは,やつとコンスタンチノープルにたどりついた。そのときは,みぢめなほど少数にまで減少していたが,彼らは,自分たちに援助を与えたギリシャ人からさえも掠奪した奴らであつた。……15万とか30万とかいろいろ云われている軍勢のうち,7000人のみが,ボスポラスを横切つたがついに,トルコの手にあつて,全滅してしまつた。残された白骨の山は,人民の十字軍と呼ばれるその軍隊の運命を物語つているようであつた。
『2年の後,より良く整備された軍隊は,ボウロウンのゴッドフレイの指揮のもと,エルサレムの占領に成功した。そして次に,パレスチンのカトリック王国を築いた。……1ヵ月間も包囲してから町を取ることができたが,どんな異邦人も真似できない,残虐ぶりをこれらクリスチャンは発揮した。……エルサレムは1ヵ月間の攻撃に持ちこたえたが,ついに陥落したとき,ユダヤ人は会堂に押しこめられ,生きたまま焼き殺された。歴史家の言によれば,十字軍は,不信者の血が膝にまでとどくばかりのなかを,馬にのつて,宮に入つたと云われている。……翌日,墓のうちに埋められていると信じられているイエスの名において,十字軍は大群衆を殺害して行つた。あらゆる年齢の人々,年老いた男女,娘,子供,幼児をつれた母親までも殺され,おごそかな犠牲として捧げられた。
『次の2世紀のあいだ,マホメット教とキリスト教との衝突は8回も,東方で起つている。法皇が皇帝の勢力を弱めるチヤンスだと思つたり,また勢力を拡張したいとき,十字軍の派遣が行われた。また欧州の州のあいだで戦争が起りそうになると,人々の注意をそこからそらすためにも,十字軍の遠征はくり返された。このようにして,十字軍はクリスチャンの職業となり,クリスチャンは,不信者に対する組織化された,無慈悲な戦闘方法を体得して行つた。ついには,その戦術を彼ら自身のあいだにも用い始めた。』
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