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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1955
塔55 3/1 88–93ページ

全世界に亘る伝道の自由のための戦

『王ユダヤ人に……立ちて己の生命を保護するを許す』― エステル 8:11,ア標

1 どんな予言は全世界に亘る伝道の自由のための戦いを示していますか?

ヱホバ神はこの良いたよりを全世界に伝道せよと命じております。(マタイ 24:14)イエスは,こう警告しました『あなた方は,私の名のために,全国民より憎まれるであろう。』(マタイ 24:9,新世)ダビデは次のように語りました『なぜに諸国民は怒り……支配者たちは相議り,ヱホバとその油注ぎし者に反対して「われらその械をこぼち,その繩を棄てん」と言うのか?』(詩 2:1-3,ア標)このことは全世界にわたつて伝道する為の戦いを意味します。

2 伝道の自由のための私たちの戦に,昔どんな相似対照のものがありすか?

2 今日のこの世界的な戦いと相似対照をなすものが古代にもありました。キリスト前5世紀に,ペルシヤ帝国は世界勢力であり,歴史で普通クセルクセスと知られているアハシユエロスが支配していました。神の民は捕われて世界中に散らされ,悪い首相ハマンはペルシヤ帝国にいた神の民すべてを亡ぼそうと計画しました。(エステル 3:6)ハマンは王をだまし,神の民を殺すという不変の勅令に署名させました。ヱホバはその時に,王の新しい妻エステルを用いられ,モルデカイの願いをうけてエステルはその事柄に介入しました。王の命じた死の宣告から救いが得られるようにと願いが申し出されました。王はエステルの願いを聞き入れて,その勅命を変えませんでしたが,州と町にいるすべてのユダヤ人はその生命を守るために起ちあがり戦えと命令しました。(エステル 8:11,12)ヱホバの民は,すべての町,すべての州で集まり,帝国内のいたるところでその生命を守るために戦つたのです。―エステル 9:16。

3,4 (イ)伝道の自由のために戦うことは,なぜそんなにも大切なのですか?(ロ)私たちの伝道の自由に反対するいちばんの敵は誰ですか? その敵は,どんな戦術を用いますか?

3 現代のヱホバの証者は,昔しの神の僕たちと同じ立場に立つてはいませんか? 全くその通りです! 私たちは,生命を守るために全世界にわたつて戦わねばなりません。私たちの生命は危険な状態にあるため,伝道の自由のために戦います。ヱホバは良いたよりを伝道するようにと命じています。私たちの生命は,その良いたよりを忠実に伝道するか否かに依存しています! 実際に,私たちすべてが伝道することはぜつたいに必要なことなのです。私たちが良いたよりを公やけに,そして恐れなく語らないならば,私たちに全くの災難となります。(コリント前 9:16。エゼキエル 3:20)ヱホバはこう述べられています。『私が悪しき者にむかつて「悪しき者よ,お前は必らず死ぬ」と言つても,お前が何も言わずに,その悪しき者をその道から止めさせるよう警告しないならば,その悪しき者は自分の不正のために死ぬであろう。しかし,私はその血をお前の手に求める。』(エゼキエル 33:8,アメリカ訳)私たち自身を救うと期待できる唯一つの道は,他の人の救いのために良いたよりを伝道し,宣べ伝えることにあります。―テモテ前 4:16。

4 悪魔は,この現存する悪い世の組織制度の目に見えない支配者であります。(コリント後 4:4)サタンは聖書を知つていませんか? たしかに知つています! サタンはイエスに聖書を引用しませんでしたか?(マタイ 4:6)エゼキエル書 33:8,9節によると,ヱホバの証者たちを亡ぼすことのできる唯一つの方法は,ヱホバの命じている全国民内での伝道を無理やりにも止めさせることであると,サタンは知つています。伝道を止めるならば,私たちは死ぬであろうとサタンは知つています。サタンは私たちを止めさせようと企だて,全世界に亙り,私たちに反対する悪い災いを法律から作りあげています。それで,私たちは自由のために戦わねばならぬと,ヱホバの啓示される言葉は示しています。『全世界的に亙る伝道の自由のための戦い』と呼びましよう!

5,6 (イ)自由の創始者は誰ですか? その方は,誰を用いて私たちを自由にしますか?(ロ)私たちはただどのようにして自由を保つことができますか? この面について,イエスはどんな模範を残しましたか?

5 私たちの自由は,どこから来ますか? この世の国民とその支配者から来ますか? 否! ヱホバ神は自由の創始者であります。私たちには,たしかに自由があるのです。コリント後書 3章17節(新世)にはこう記されています。『さてヱホバは霊であられ,ヱホバの霊のあるところには自由がある。』私たちは,神の子イエス・キリストにより自由になつています。『私の言葉のうちに留まるならば,あなた方は本当に私の弟子である。あなた方は真理を知るであろう。真理はあなた方を自由にする。それで,子があなた方を自由にするならば,あなた方は実際に自由である。』(ヨハネ 8:31,32,36,新世)私たちはその貴い自由という祝福をうけているため,その自由を保ち守るために戦わねばなりません。私たちを自由にさせるものは,真理を正確に知り語ることであります。

6 この自由を最初に持つた者は誰でしたか? イエスが最初に持ちました。迫害されましたが,彼は伝道する権利を守るために戦いを是非にも必要としました。ローマ政府からの保護を少しもうけずに,イエスは戦いを行い続けました。彼は神の与える伝道の権利を宣べ伝え,またこの自由を他の者たちに与えました。(ガラテヤ 5:1)イエスは市民としての保証を主張しましたか? 否,彼にはローマの市民権がなく,彼の市民権は天にありました。彼は神の与える,伝道の基礎的な自由を主張しました。皇帝<カイザル>の政府から保護が無かつたために,イエスは恐れていましたか? 否,彼は非常な大担さをもつてその自由を宣べ伝え自由の与え主であるヱホバの力に確信を持つていることを示しました。イエスは次のように言いました。『体を殺しても,魂を殺すことのできない者たちを恐れてはならない。しかし,魂と体両方をゲヘナで亡ぼすことのできる方を恐れよ。』― マタイ 10:28,新世。

7,8 迫害は,私たちをなぜ驚かせませんか? むしろ,私たちにどのように影響を与えますか?

7 イエスは,ヱホバ神の与えられた自由を主張することにより,支配者たちからの迫害を予期していたと,このことは示していませんか? そうです,しかも,迫害は彼だけになされるのではなく,また自分の死とともに終らないことをもイエスは知つていました。彼に従うすべての者は,彼と同じように迫害をうけるであろうと,イエスは知つていました。迫害は二,三の国だけに限られるとイエスは示しましたか? 否,この迫害はすべての,あらゆる国民から来ると彼は示し,その理由を述べられましたが,それは私たちが彼の名前を負つているからです。イエスはこう言いました。『彼らが私を迫害するならば,あなた方をも迫害するであろう。……しかし,私の名前の故に,彼らはこれらすべてのことをあなた方にするであろう。』― ヨハネ 15:20,21,新世。マタイ 24:9。

8 私たちのうける虐待に,なにも驚くことはありません。それは,期待していない事柄ではありません。(ペテロ前 4:12)それでもつて私たちは失意落胆しますか? そうではなく,むしろ実際には励ますものです。それは私たちが彼の名前を負びるにふさわしい者であると証明するものです。私たちになされる迫害は,悪の世の組織制度の近づきつつある終りの兆であると,イエスは又話しました。それで私たちは頭を起し,非常によろこびます。迫害は,現在の悪い世の組織制度からの私たちの全き救いが急速に近づいているという確かなしるしです。『これらのことが起り始めるならば,見上げよ,あなた方の救いは近づいているのである。』(ルカ 21:28,新世)私たちは,このことから勇気を得,『全世界に亘る伝道への自由のための戦い』に押し進みます。

迫害に対し,保証を持たずに戦う

9,10 (イ)迫害をうけ,合法の保証が無いにもかかわらず,使徒たちはどんな途を続けて行きましたか?(ロ)伝道の自由についての彼らの立場はどうでしたか?

9 使徒や弟子たちのような初期の追随者たちは迫害に対して皇帝<カイザル>からの認可または保証がなかつたために,世界的に福音を伝道する戦いを断念しましたか? ただ一人の使徒パウロだけが,ローマの市民でした。他の者たちはユダヤ人で,ローマの軍事占領下に生活し,ローマ市民権の権利を持つていなかつたのです。皇帝<カイザル>によつてその権利を保証されなかつたにかかわらず,彼らはみな,イエスと同じく,大胆に伝道を続けて行きました。ローマ市民の権利を持つていたもののパウロへの迫害はなくならなかつたのです。パウロは,他の使徒たちよりもひどく迫害をうけたようです。彼らはみな伝道する自由のために戦わねばならず,皇帝<カイザル>からの認可または保証が無いといつても,彼らを止めることはできなかつたのです。彼らは伝道し続けました。多くの者は,良いたよりのためにその生命をさえ棄てました。

10 彼らは神の言葉を伝道する自由のために戦いました。ヱホバの与えた自由を主張したために,初期の使徒たちは暴力で襲われ,逮捕され,迫害をうけ,牢獄に入れられ,鞭で打たれました。(使行 4:3; 5:17-27)偽りの宗教家たちは,刺し通すような彼らの音信を到底聞くのに堪えられなかつたのです。使徒たちは,世界を混乱におとしいれているのであると,訴えられました。(使行 17:6)大祭司たちは,使徒たちに命じ,イエスの名前にあつてこれ以上伝道してはならぬと言渡しました。ペテロと使徒たちは,その権利の証書すなわち神の与えた自由を言明し,『私たちは人よりも支配者である神に従わねばならぬ。』と言いました。(使行 5:29,新世)使徒たちの伝道と自由を憎むことは,法廷だけで止まらず,彼らが裁判官の前で裁判に勝ち,退廷した時には,その裁判に来ていた群集がその後を追いました。迫害者たちは彼らを鞭打ちました。(使行 5:40)法律裁判所でされた公正は,敵を狂気においやつたではないでしようか?

11,12 (イ)伝道の自由のために戦つたため,誰が,どのようにくるしみをうけましたか?(ロ)伝道の自由のための戦いで,パウロはどんな合法的な方便を利用しましたか?

11 その自由を守ろうとした初期教会の大胆な戦いのために,他にどんなことが生じましたか? イエスの後に,ステパノが最初のクリスチャン殉教者であつたことは良く知られています。群集は暴力でもつてステパノを議会に連れて行きましたが,彼はそこで,雄弁な話しをして,公やけの証言をいたしました。群集はステパノをつかまえ,都の端に引つ張つて行き,町からつき出しました! 都の外で彼は石打ちされて,殺されました。サウロ(後に使徒パウロになつた)はその場に居合わせており,ステパノを殺した者たちと共謀したのでした。(使行 6:11–8:1)ヘロデ王は,ヤコブの頭を剣で切り落したということをも忘れないで下さい。―使行 12:2。

12 使徒パウロ自身も石で打たれました。群集は彼を襲い,ルステラの町の外にパウロをひきづり出しました。群集はパウロを殺したと思つて,その場に残しておきました。(使行 14:8,19)パウロとシラスの宣教の仕事が成功したために,偽りの宗教家たちからなる別の暴民をピリピで引き起しました。群集は彼らを暴力で襲い,逮捕し,牢獄に入れ,足枷をはめました。しかし,真夜中の地震で彼らは解き放されました。(使行 16:16-26)恐れ驚いた当局者たちは,ヱホバの証者たちが人目に知れず町を立ち去るように願いました。パウロとシラスはその妥協をうけいれましたか? 否,彼らはその事柄を公やけに処分させ,さらにパウロは自分のローマ市民権を主張しました。これを聞いて,訴えた者たちは驚きました。パウロの大胆な話しは,彼らを恐れさせました。(使行 16:37,38)パウロは伝道する戦いのために,その市民権を用いませんでしたか? パウロは,フエストの前にあつて,はばかるところなく皇帝<カイザル>に上訴しましたが,その権利は,ユダヤ人たちの持つていなかつたものです。(使行 25:10-12)もしローマの市民でなかつたならば,パウロは皇帝<カイザル>に上訴もしなかつたでしようし,又審問のためにローマに行かなかつたことでしよう。

13,14 伝道の自由のために戦つた者として,パウロの記録はどんなでしたか? 私たちが守るべきどんな助言を彼は残しましたか?

13 パウロは,全世界に亘つて良いたよりを伝道する自由のために戦いました。彼はいつでも答えて,質問に応じることができ,また全世界に亘る伝道の自由のための戦に,つねに注意していました。彼はこう書きました。『あなた方すべてのために,このように心を砕くのは,私にとつては全く正しいことである。それは,私が囚われている時にも,また良いたよりを守り確立する時にも,あなた方すべてを恵みの中に与からせようと心にとめているからである。』(ピリピ 1:7,新世)パウロは,鎖につながれている時でも,伝道の権利のために大胆に戦いました。(エペソ 6:19)囚人となつてローマに居り,皇帝<カイザル>の前での裁判を待つていた時でも,パウロは伝道をいたしました。ローマで兵士たちによつて2年間いつも監視をうけながら,彼は良いたよりを伝道しました。パウロは面会に来た多くの人に伝道して,しかもそれを『恐れることなく大胆に,妨げられずに伝道しました。』― 使行 28:30,31,新世。

14 パウロは他の使徒たちよりも,より多く牢獄にいたようです。彼はひどく鞭うたれ,殆ど死にかけた場合が多くありました。これらのことでもつて,パウロは転向しましたか? 否! 彼はこれらのことや他の多くの危機にあいましたが全世界に亘る伝道の自由のために戦う時に,それらを克服しました。(コリント後 11:21-27)私たちが守るべき忠告を彼は残しましたか? テモテに送つた彼の言葉に注意しなさい。パウロは,それらの言葉でもつて,私たちすべては伝道する自由のための戦士であれと語つています。『信仰の正しい戦いにあつて,勝利を得るよう戦いなさい。』― テモテ前 6:12,新世。

15 私たちの実際の敵は誰ですか? 私たちの唯一つの攻撃の武器は何ですか?

15 パウロは私たちの真の敵を明確に表し示しました。それは肉と血のものと言われましたか? 否,この悪い世の肉の武器でその敵に立ち向うことはできないと,パウロは示しました。ではその敵は誰ですか? 指導者である悪魔とともに,この古い世を制御し支配する見えざる悪鬼たちです。(ヨハネ 14:30。コリント後 4:4。エペソ 6:12)それですから,多くの人類が反感を持つて,私たちに反対しようと,あわてることもなく,恐れることもありません。この古い世の戦いの武器は,伝道する自由のための世界的な戦いには役立たないということがはつきり分ります。戦いに用いることのできる唯一つの武器は,神の御言葉である,霊の両刃の剣であります。神の御言葉は力があり,この世のまちがいや権力の拠点をうち倒すではありませんか? 神の御言葉は,戦いのあらゆる武器の中でもつとも力あるものです。(エペソ 6:17)使徒パウロはこう書きました。『神の言葉は生きており,力を持ち,いかなる両刃の剣よりも鋭く,そして刺し貫いて魂と霊を分け,関節と骨髄とを分け,心の考えと思いとを見分けることができる。』(ヘブル 4:12,新世)それは事実です! 決してそれを忘れてはなりません!

迫害により識別さる

16 イエスに従うことにより,どの面でまたどのように私たちは彼のようですか?

16 ヱホバ神は,イエスの述べた予言を成就せしめるために,私たちを用いていますが,それにはどんな証拠がありますか? 否定し得ない証拠は,イエスと同じく,彼と同じ理由のために私たちが迫害をうけているということです! イエスは私たちになされる迫害を用いて,私たちが現存している時代を明確に表し示しております。(マタイ 24:9)イエスは,ピラトの前に立つた時に,自分の仕事を表し示しました。『この目的のために私は生まれ,この目的のために私は世に来た。すなわち,真理について証言するためである。』(ヨハネ 18:37,新世)ヱホバから同じ割り当てをうけて,私たちはイエスの足跡に従います,つまり,真理について証言するためです! その結果,私たちは全世界に亘つて迫害をうけます。私たちは,イエスの名の故に世界的に憎まれます。

17,18 (イ)伝道の自由のための戦で,1933年から1945年までに,ヱホバの証者はどんな記録をつくり(ロ)又共産主義支配の国々ではどんな経験ですか?

17 1933年から1945年までのあいだ,伝道の自由を得ようと,ヱホバの証者がナチおよび独裁主義者の国々で戦つた話しは,良く知られています。幾干というヱホバの証者は収容所に投げこまれ,多くの者は拷問をうけ,殺されました。数え切れない程の多くの者は,ヱホバ神への忠節を保つために死にました。ヱホバ神の御名を否認したならば,生きることができたことでしよう。事柄を良く知つている人は誰でも,1933年から1945年までのあいだアメリカ合衆国とカナダで行われたヱホバの証者へのひどい迫害を知つています。幾千という裁判事件と幾百という暴力の群集を見てごらんなさい! 過去40年のあいだ,70ヵ国以上の国々は,いろいろな時に,制限の法令をつくり,ヱホバの証者を迫害しました。

18 ナチドイツと,独裁イタリー,そして日本が第二次世界戦争の終りに降伏したことで,私たちに対する迫害は止まりましたか? 全く否であります! 東部ヨーロッパで共産主義支配者の支配する国々では,伝道を止めるのを拒絶したため,私たちは,禁ぜられています。幾千というヱホバの証者は,牢獄や収容所に投げこまれています。東部ドイツ,ポーランド,チェッコソロバキヤそして他の国々で起つたものを見てごらんなさい。幾千というヱホバの証者は,牢獄や,強制労働の収容所におります! 狩猟家が野獣を追い,追跡するように,今日すべての共産主義者の国々で秘密警察はヱホバの証者を追跡しています。それら共産主義者の国々では,福音伝道を全く禁ずるため,制限の禁止令が布かれています。共産主義者の国々にいる私たちの兄弟は,刑務所に入れられ,偽りの裁判をうけております。多くの兄弟は殺されました。

19 ヱホバの証者の逮捕は,牧師たちの逮捕とどのように違いますか?

19 地上にある他のいかなる宗教制度の一つとして,ヱホバ神の御名のために迫害をうけていません。イエスという名前は,そのヱホバ神の御名を宣明するものです。共産主義者の国々で,ある宗教牧師が刑務所に入れられたことは,真ですが,しかしそれは正義のためではなかつたのです。(ペテロ前 3:14)政治的な理由のために投獄されたのであつて,ヱホバ神への証言をしたからでもなく,またイエスの名前を負つていたからではありません。今日でも,カトリックや新教徒の教会は,ポーランド,チェッコソロバキア,東部ドイツそして他の共産主義者の国々で自由に教会儀式を行うことができます。しかし,ヱホバの証者は,これらの国々で神を公やけに崇拝することはできないのです。

20 (イ)過去2年のあいだ,ヱホバの証者は特に他のどの国々でひどい迫害をうけましたか?(ロ)年鑑(英文)は,過去9年の報告について何を示していますか?

20 今日,他の国でも,迫害は続いています。最近の1954年1月,カナダのクェベックの法律は,ヱホバの証者に禁止を課したことを知つていますか? ヱホバの証者に対する処置は,ナチ,ドイツのアドルフ・ヒットラーの取つた処置と類似しているものです。これは,カトリック信者でクエベックの首相であるデューブリスイスの要求によつてなされたのです。ヱホバの証者に対する禁止は,ドミニカ共和国,アルゼンチン,および他の国々でも続いて行われているということを忘れてはなりません。最近2ヵ年のあいだ,ヒイリッピン群島での大会のときに,兄弟たちに暴力をふるつた群集のことや,待ち伏せして射撃した事件をも思い起します。最近9年のあいだ,『ヱホバの証者の年鑑』(英文)の報告に表われている他の多くの世界的迫害の例を考えてごらんなさい。ヨーロッパの民主主義の国 ― イタリー,フランス,スイス,そしてスカンヂナビアの国々を見てごらんなさい! 実際に,世界のどの部分でも,アフリカ,アジアそして島々でも,伝道の自由のためにつらい良い戦いが戦われています。私たちは,ヱホバの助けにより,全世界にわたるこの自由をかたく守ります。それは国々の多くの裁判所における戦いであり,またヱホバの忠実な僕たちに対する迫害を意味しても,私たちは全世界に亘つて伝道しつつ,奉仕のこの貴い宝をかたく守り続けます。

21 どのクリスチャンの群だけが,マタイ 24:9を成就していますか? 彼らはそれについて,どう感じますか?

21 多くの国々からのこの証拠は,山のごとく高く立ち,迫害の続くことを証明しています。イエスの言葉が現代,全世界に亘つて成就されることにより,どんなクリスチャンの群は識別されますか? これ以上のものはない程の明白な証拠がここにあります。事実自体が語ります。証明するために,これ以上のことを言う必要はありません。それは議論の余地がないものです。この群は誰ですか? それは,ヱホバの忠実な証者であるあなた方です。あなた方は,イエスによつて識別されている者です。あなた方は,すべての国民の中で正義の故に迫害をうけている者たちです。(マタイ 24:9。コリント後 1:7。コロサイ 1:24)あなた方は,悲しく思いますか? 否! そのような恵みをうける民であるために,あなた方は幸福に感じます!(ヤコブ 1:12)ペテロはこう言いました。『本当に,良いことに熱心になるならば,誰があなた方を害するのか? 正義の故にくるしみを受けるならば,あなた方は幸福である。』― ペテロ前 3:13,14,新世。

22 環境の示すところによると,伝道の自由のための世界的な戦で,私たちは何をしますか?

22 この世界的な迫害のために,私たちはいろいろな試みに会つています。その迫害の故に,全世界に亘る伝道の自由のための戦いに,私たちはどうしてもできるだけあらゆる種類の方法を用いなければなりません。私たちの戦いの方法は,異つた国々で変化するのは必要なことです。その戦いを合法的に行うために,このことは必要なことです。合法的に戦うため法律の定めた手続きは,世界の全国家では異つております。すべての手続きが,どこでも同じということは不可能です。

23,24 (イ)アメリカ合衆国や英領聯邦国家のような民主主義の国では,伝道の自由のための戦はどのように行われていますか?(ロ)そのような手段が有効でないところは,それはどのように行われますか?

23 アメリカ合衆国,英領聯邦国家,そしてヨーロッパのある国々のような民主主義の国々では,訴訟手続きすることは自由であつて,私たちはその手続きに従つて戦うことができます。それらの国々で,私たちは法庭で保護をうけ,『皇帝<カイザル>に上訴することが許されています。そのような国々では,私たちは法庭を利用しますか? そうです! 伝道の権利を守るために,私たちは自由に,はばかることなく法庭に上訴いたします。ヱホバは裁判官を用いて,私たちが良いたよりを合法的に確立するのを援助しています。裁判によつて,非常に多くの勝利がつみ重ねられ,これらは稜堡であると立証しています。幾百,また幾千という裁判事件は,伝道の自由のための世界的な戦いに山のように高く積みあげられています。それらは,力ある防壁のように立つています。

24 他の国々は,伝道を保護するために,法庭への上訴を許しません。私たちは,『皇帝<カイザル>』つまり首相,大統領,総理大臣のような国の元首に上訴しなければなりません。私たちは,こうしています。私たちは,それらの者の前に立ち,モーセがパロの前で行つたように,私たちの権利を主張し,討論を戦わせます。『皇帝<カイザル>』により,伝道の権利を保護し守る権威が,州,郡,市,村の役人の手に置かれてあるならば,私たちは遠慮することなくそれらの役人に訴えます。私たちの仕事の権利を保護する命令を出すよう,私たちはそれらの役人のすべての者にむかつて懇願いたします。禁止を徹去するようある国々で私たちは繰り返し多く,役人たちに上訴してはいませんか? アドルフ・ヒットラーに送られた山積みの多くの手紙を思い出してごらんなさい! カナダで禁止を徹去し,権利条案を求める多くの懇願状を目撃してごらんなさい! 合衆国のラジオ放送局でヱホバの証者の番組を放送した放送局に対してローマ・カトリックは同盟して排斥しましたが,それについて議会になされた大きな懇願を思い出してごらんなさい。文書の輸入許可する命令を出すようにと役人に懇願いたします。多くの国々で,私たちは役人に上訴し,協会本部から送られる宣教者がその国に入り,その地で伝道するのを許可されるよう願い求めます。私たちは,伝道の世界的な権利を得るために,合法的に戦ういかなる機会をも決して無視しておりません。

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